ご家族やご親戚、ご友人、はたまた会社関係の方など、ご自分と関係のある方が「結婚した」「出産した」「お店をオープンした」「金婚式を迎えた」……など、なんらかのおめでたい出来事があると、お祝いとしてお花をお贈りするという方は多いのではないでしょうか。また、どなたかが個展を開かれたときや発表会に出演したときなども、お花を贈り物として持っていくという方もいらっしゃいますよね。お取引先の企業に、会社からお花をお贈りするということもよくあります。お花の贈り物は、相手の方にとって特別な日を彩ってくれる、素敵なアイテムではないかと思います。お祝いの言葉とともに、日頃の感謝や尊敬の念、愛情などもお伝えできるのではないでしょうか。

お花には、「花言葉」が付けられていますので、相手のシチュエーションやご自身の気持ちに沿った花言葉が付いたお花を贈ることで、さらにメッセージ性の強い贈り物になります。例えば、感謝の気持ちを伝えたいなら、「感謝」という花言葉を持つお花を選んでみてはいかがでしょうか。ピンクのバラ、白のダリア、トルコキキョウ、赤いポピー、ピンクのカーネーションなど、多くのお花が感謝という花言葉を持っています。送別会や卒業式にお贈りするなら、スイトピーの「蝶のように飛躍する」、ピンクのガーベラの「常に前身」など、ポジティブな花言葉を持つお花をお贈りすると喜んでいただけそうですね。黄色いバラの「友情」、ローダンセの「終わりのない友情」という花言葉は、ご友人の贈り物にうってつけだと言えるでしょう。

昔の人々も、お花にご自身のメッセージを託して大切な方に贈っていました。西暦1700年代頃のトルコでは、自分の気持ちを花に託して贈り、それを受け取った人も花で返事をするという風習がありました。これは「セラム（selam）」と呼ばれ、諸説ありますが、花言葉のルーツだと言われています。また、1800年頃にはフランスの貴族たちが、花を擬人化した詩を作り、サークル内で回し読みをすることが流行。それがきかけとなり、1819年には世界で最初の花言葉辞典が発行されました。

このように、古くから人々はお花をメッセンジャーとして活用していました。現代は、コミュニケーションツールの発達により、誰かとコミュニケーションを図るのが容易となりました。しかし、ときにはご自身の気持ちを言葉だけでは表現しきれないというときもあるでしょう。そこで、お花にご自身の気持ちを乗せてお贈りしてみてはいかがでしょうか。美しいお花が、気持ちを代弁してくれるかもしれません。