贈り物の中で、食べ物やお酒、化粧品、トイレタリー商品など、使ったり寿命が来たりするとなくなってしまうものを「消え物」といいます。お花も寿命が来ると枯れてしまいますので、消え物の一つです。形として残らず保管場所に困ることがないなどの理由から、相手の方も気軽に受け取れるというメリットがあります。

しかしその一方で「ずっと手元に取っておきたい」という方もいらっしゃるでしょう。特に大切な方からいただいたお花が枯れてしまうのは、少し寂しいかもしれませんね。お花をずっと残しておくことはほぼ不可能に近いのですが、ある加工を施せば、お花を長く楽しむことができます。ある方法とは、「ドライフラワー」のこと。この記事では、ドライフラワーの作り方をご紹介します。

ドライフラワーの作り方は、お花の茎を紐で縛り下に向けて吊るだけで、1～2週間ほどで完成します。特別な技術は必要ありませんので、どなたにも作れるのではないでしょうか。とはいえ、ドライフラワーを美しく作るには少しコツが必要です。まず、風通しがよく直射日光に当たらない場所に吊るすことが大切です。風通しが悪いと湿気が溜まったり、水分が飛ばなかったりして、カビが発生する場合があります。また、直射日光に当ててしまうと、色が抜けて単に枯れたお花になってしまうでしょう。

どうしても日光に当たってしまう、お部屋全体の風通しが悪いといった場合は、次の方法をお試しください。お花の部分だけしかドライフラワーにできませんが、吊るす場所の環境に左右されることなく簡単に作れます。湿気が多い梅雨時期のドライフラワー作りにもおすすめの方法です。

まず、お花を首元からカットしておきます。カットしたお花を入れる容器の底にドライフラワー用のシリカゲルを敷き詰め、その上にお花が上を向くように配置します。蓋をしておくと1週間ほどでドライフラワーの出来上がりです。この方法で作ったドライフラワーは茎の部分がないため、吊るすのは難しいですが、カゴや瓶に入れてアレンジするとおしゃれな雰囲気になるのではないでしょうか。

ドライフラワーをさらに加工して楽しむ方法もあります。瓶にドライフラワーを入れて流動パラフィンまたはベビーオイルを注いで密閉するだけで、「植物の標本」と言われるハーバリウムが作れます。ハーバリウムは生花とはまた異なる幻想的な雰囲気が魅力で、話題になったことがありますので、ご存じの方や見たことがある方は多いかもしれませんね。

このようにして、ドライフラワーに加工しても美しい姿楽しめるのは半年から1年ほどです。それでも、生花に比べて寿命がグッと長くなりますね。お花をお贈りする方にドライフラワーを作る方法をお伝えしてみてはいかがでしょうか。お花の新しい楽しみ方を知れ、喜んでいただけそうです。