赤系のお花は、フラワーギフトで用いられるお花の中でもっともポピュラーな色の1つです。母の日に赤いカーネーションを贈ったり、大切な方へ想いを伝える際に赤いバラを贈ったり、またクリスマスに赤いお花を贈ったことがある方も多いのではないでしょうか。赤系のお花をふんだんにあしらったフラワーギフトは、たいへん艶やかで情熱的な印象があります。赤は、強いエネルギーを放つ色と言われています。日本語の音としてのアカは、夜明けの「あけ」、あかつきの「あか」など、太陽にまつわる言葉がその由来と言われています。

実際にお花を選ぶ際、赤系のお花のみをふんだんにおまとめすることもありますが、他の色のお花との組み合わせによって、より華麗な印象を持たせることもできそうです。たとえば、同系色であるピンクや、近しい中間色である紫のお花などを組み合わせれば、どのような場面にも相応しい華やかな仕上がりになります。なお紫は古くから高貴な色とされてきました。色素の材料がたいへん希少だったことから、限られた人々だけが紫のものを身につけることを許された時代もあり、平安時代には「深紫」が禁色（きんじき）の1つになっていました。

他の色のお花だけでなく、赤系のお花をあしらう際に相性が良いのがグリーンです。フラワーギフトには観葉植物としてもポピュラーな樹種の葉が用いられることが多いです。そうしたグリーンは、赤と補色の関係にあるため、互いに引き立て合う性質を持っています。色のバランスも良くなりますし、赤系のお花を配したフラワーギフトの印象は、グリーンの配し方によって変わってくると言えるのではないでしょうか。

では、赤系のお花にはどのような種類があるでしょうか。バラやカーネーションは、もはや定番中の定番をも言えます。赤いバラには「愛情」や「情熱」、「美」などの花言葉があります。一方のカーネーションには「母への愛」、「真実の愛」などの花言葉が設定されています。総じて、赤系のお花には愛に関連した花言葉は多いのですが、たとえばアネモネには「あなたを愛します」、ラナンキュラスには「あなたはとても魅力的」、ポピーには「感謝」、ゼラニウムには「君がいて幸福」、コスモスには「乙女の真心」などといった花言葉が付けられています。

花束やフラワーアレンジメント、スタンド花など、それぞれ特徴や目的を持ったフラワーギフトがあります。赤系のお花を贈りたい場合には、組み合わせやバリエーションについても考えてみるのもおすすめです。