「バラは男性が女性にプレゼントする花」というイメージをお持ちの方は多そうです。実際、女性に跪いて深紅のバラの花束を差し出しながらプロポーズする光景は、ヨーロッパでは度々見られます。また、中国では、男性から女性にプレゼントを贈る習慣が根付いており、近年、最もよく贈られるギフトはバラの花と言われています。普段は1本7元から10元（約138～197円）で販売されているバラが、バレンタイン当日には1本50元から70元（約980～1380円）にまで高騰することも珍しくありません。

バラの花は美しく華やかな姿なだけでなく、素敵な花言葉が付けられており、多くのロマンチックな要素を持っています。「愛」というイメージが定着するのも、当然と言えそうですね。

バラには愛に関する多くの花言葉が付けられています。特に赤いバラは「あなたを愛しています」「情熱」「熱烈」などの花言葉を持ち、愛情を表現するにはぴったりといえそうです。さらに、1本で「一目ぼれ」2本で「この世界に二人だけ」3本になると「あなたを愛しています」など、よりストレートな愛に関する花言葉がつけられています。

では、なぜバラには愛に関する花言葉が多く付けられ、愛をイメージするお花なのでしょうか。諸説ありますが、ある一説では、ギリシャ神話が由来と言われています。ギリシャ神話では、愛の女神アフロディーテが海の泡から生まれたときに、白いバラと一緒に生まれたとされており、愛の女神とともに生まれたバラは愛の象徴だと考えられるようになったと言われています。

アフロディーテとバラは、さまざまな場面で登場しており、赤いバラもアフロディーテによって生み出されました。アフロディーテは愛の女神だけあり、恋多き女性でした。軍神マルスという愛人がいながらも、美少年アドニスに恋をします。それを知ったマルスは怒り、野生のイノシシを解き放ち、アドニスを襲わせました。イノシシによって重症を負ったアドニスに裸足で駆け寄ったアフロディーテの足はバラの棘で傷つき、白いバラを赤く染め、赤いバラが誕生したと言われています。このような神話から、バラ、特に赤いバラの花は愛を象徴するお花として知られるようになりました。

バラをお贈りするのは、プロポーズのときというイメージをお持ちの方は多いかもしれません。しかし、プロポーズでなくても、恋人や奥様のお誕生日やクリスマス、お二人の記念日などにもバラの花束をお贈りしてみてはいかがでしょうか。バラの花束をいただいてみたいという女性は多いと言われていますから、バラの花束をプレゼントすれば、大変喜んでいただけそうです。