アレンジメントや花束、スタンド花を引き立てるものとして「枝もの」があります。枝ものとは、切り花で流通している枝の俗称です。文字通り、草花などに対して、花木の枝、葉を観賞する枝、実付きの枝などのことをいいます。枝ものは高さや大きさがあるものが多いので、広い空間での演出にも向いています。また、枝ものだけを飾っても存在感があることから、ご自宅で飾るインテリアとしてもおすすめです。さらに花に比べて長持ちするというメリットもあります。今回はいくつか枝ものをご紹介いたします。

アオモジはグリーンの小さな蕾がたくさんついた状態で出荷され、ゆっくりと時間をかけて小さな花を咲かせます。蕾を潰すと、柑橘類のような爽やかな香りがします。よくレモングラスに似た香りと表現され「メイチャン」や「リッツェアクベバ」という名前の精油で販売されているようです。冬から春先にかけて出荷されています。

ドウダンツツジはご自宅で飾るのに大人気の枝もので、インスタグラムなどでインテリアとしてコーディネートされているのもよくみかけます。自然に広がる枝ぶりと、明るい爽やかなグリーンが、森林にいるかのような癒し空間を演出してくれます。だいたい春頃から秋頃まで出荷されています。

雲竜柳は個性的な形状の枝で、葉のない枝だけの状態で出回っていることが多いです。くねくねとした個性的な枝は、大きめのアレンジメントやスタンド花にいれると、動きのある枝が迫力を出してくれます。壷活けなどでも空間を演出するのに活動しています。夏以外の時期に出荷されていることが多いです。お正月飾りとしても使用され、枝を金色や銀色に塗ったものが出回ります。

スモークツリーは見た目の通り、ふわふわとした姿からこの名が付けられました。英名を「スモークツリー」、和名を「ケムリノキ」と言います。このふわふわとした部分は花ではありません。枝先3～5mm程度の小さな花を咲かせ、その後に花柄という雌木の軸の部分が長く伸びます。これがふわふわの見た目と触感になります。花色はピンクやワインレッド系の色や白グリーン系の色がありますが、どれもくすみがかったおしゃれな色合いで、アレンジメントや花束、スタンド花に入れると個性的な存在感を与えてくれます。

まだまだたくさんの枝ものがあります。皆様もお気に入りの枝ものを探してみてはいかがでしょうか。