日本には四季があります。そのおかげで私達日本人は季節ごとに様々なお花を愉しむことが出来ます。今回は秋に愉しむことの出来るお花を紹介したいと思います。　

キンモクセイは甘い香りが特徴的な花です。キンモクセイの香りは大変人気があり、アロマキャンドルや香水、ハンドクリームなどの香りにもよく使用されています。原種の銀木犀（ギンモクセイ）が白い花を付けるのに対し、キンモクセイは金色（オレンジ）の花を咲かせることから金木犀と呼ばれるようになったと言われています。通り過ぎると非常に良い香りがするため古くは「千里香」とも呼ばれていました。公園や街中に植えられているのもよく見かけますよね。小さなオレンジ色の花は、冬が近づいている秋を感じさせる雰囲気があります。開花時期は9月〜10月で、花言葉は「謙虚」「初恋」となんだかセンチメンタルな意味を持っています。

コスモスは日本の秋を代表するお花です。秋の空に向かって伸びる様子が情緒を感じさせます。各地にコスモス畑の名所があり、フォトスポットとしてもとても人気があります。桜を思わせる花色から秋桜との別名もありますが、最近ではピンクや白に加えて濃い赤、黄、オレンジ、複色などが登場しています。ほんのりチョコレートの香りがする茶色のチョコレートコスモスなども、最近は見かけるようになりました。品種改良により八重咲きなどの品種も作り出されています。

彼岸花は夏の終わりから秋にかけて花が咲く球根植物です。秋の彼岸のころに道端や人里に近い川岸、田のあぜ道などに群生し、真っ赤な花を咲かせます。「リコリス･ラディアータ」と呼ばれる品種が一般的に彼岸花として知られています。開花期間は1週間ほどと短く、球根から花が出てきて、その花が枯れた後に葉が成長します。花と葉が同時に見られないことから「葉見ず花見ず」と言われています。

ダリアは夏の終わりから秋にかけて美しい花を咲かせるキク科の多年草で、ナポレオン・ボナパルトの妻ジョセフィーヌが愛したという逸話のある、世界中で昔から愛されてきたお花です。華やかな大輪の品種からシンプルな一重咲きまで様々な品種があります。切花は花束やアレンジメントやスタンド花で活用され、3万種を超える園芸品種も人気です。

これらのお花は秋に楽しめるお花のごく一部です。その時だけの旬のお花を、目一杯愉しみたいですね。