近年、若い人たちを中心に男性が女性にお花を贈るケースが増えてきていることをご存知でしょうか。お花のプロポーション活動をしているある団体が実施した花贈りに関する意識調査では、全世代のなかでも、特に20～30代の男性が女性へお花をプレゼントしていることがわかりました。お贈りする女性は、お付き合いをしている方や奥様で、相手の方のお誕生日やクリスマスにお花をプレゼントするという回答が最も多く見られました。そのほか、プロポーズや2人の記念日、言い争いやケンカをしてしまったときに仲直りのためにお花をお贈りするという方もいらっしゃいました。お花を贈る理由で最も多かったのは「相手に対する自分の特別な思いが伝わりそうだから」というものでした。

古くから、お花は誰かに思いを伝えるメッセンジャー的な役割を担ってきたようです。日本では、平安時代に貴族たちが恋人に自作の和歌を贈るという習慣がありました。和歌をしたためた紙には、「折り枝」と呼ばれるお花が付いた枝を添えて贈っていたことがわかります。また、17世紀頃のトルコでは、恋人たちはお花に自分の思いを託して相手に贈り合っていました。この習慣は「セラム」と呼ばれ、花言葉のルーツだと言われています。

相手の方に自分の特別な気持ちを伝えるのが得意ではないという方は、少なくないと思います。そこで、かつての人々のようにお花にご自身の気持ちを託してみてはいかがでしょうか。おすすめなのが、花言葉の力を借りることです。お花ごとに素敵な花言葉が付けられており、恋人や奥様にお伝えしたい言葉も多いものです。特にバラは「愛」に関する花言葉が多く、ロマンチックな見た目をしているため、恋人や奥様にお贈りするのにおすすめです。

しかし、バラのプレゼントはプロポーズを連想させるかもしれません。もうすでにご結婚されている方やお付き合いが始まったばかりの方は、他のお花のほうが喜んでいただけそうです。例えば、オレンジ色のカーネーションをお贈りしてみてはいかがでしょうか。オレンジ色は親しみやすい雰囲気を持つ色ですし、オレンジ色のカーネーションは「純粋な愛」「清らかな慕情」「あなたを愛します」といった花言葉を持っています。奥様やお付き合いが長い方はもちろんのこと、出会って間もないという方にもお贈りできるのではないでしょうか。

このように、花言葉の力を借りて大切な方へご自身の思いを伝えてみてはいかがでしょうか。心がこもった素敵な贈り物として、相手の方に喜んでいただけるのではないかと思います。