数あるお花のなかでも、カーネーションはポピュラーなお花の一つです。フリルのような花びらが幾重にも重なり合う姿が特徴的で、華やかでかわいらしい雰囲気を持っています。赤やピンク、白などのカーネーションが定番ですが、他にもオレンジや黄色のお花を咲かせる種類もあり、カラーバリエーションが豊富なことも人気の理由となっています。珍しいものですと紫や青、黄緑色、茶褐色、黒いカーネーションも存在します。

また、他の切り花と比べると、カーネーションの切り花は比較的寿命が長いことも特長です。多くのお花は最適な環境下に飾っても、数日から1週間ほどで枯れてしまいます。一方、カーネーションなら約1週間から10日、長いものですと2週間に渡って元気な姿を見せてくれます。いただいたお花をできるだけ長く楽しみたいという方は多いのではないでしょうか。そういった方にとって、寿命が長いカーネーションはうれしい贈り物になるのではないかと思います。

しかし、カーネーションが長持ちするとはいえ、適切なお世話をして良い環境づくりをしてあげなければ、早く枯れてしまうこともあり得ます。では、どのようにカーネーションのお世話をすればよいのでしょうか。

カーネーションのお世話は、特に難しいことはありません。他の切り花と同じように、いただいたら活ける前に水切りをし、活けたあとは定期的に花瓶のお水を交換するだけです。水切りとは、水の入ったバケツなどのカーネーションの茎を入れ、水中で茎をカットして水を吸水しやすくする手法です。花瓶のお水は、できれば毎日、少なくとも2,3日に1回交換することをおすすめいたします。さらに、花瓶の中にお花の延命剤、または、洗剤を少量入れると、水中の細菌の繁殖が抑えられ、カーネーションが長持ちしやすくなります。

また、エアコンの風や直射日光が当たらない場所に飾っていただくことも大切です。エアコンの風も直射日光もカーネーションの水分を奪い、乾燥させ、枯れやすくなってしまいます。このように、お手入れをしてカーネーションにとって心地よい環境下に飾っていただけば、寿命を縮めることを避けられるでしょう。カーネーションをドライフラワーにするのも一つの手です。ドライフラワーは生花にはない独特の魅力を持っていますし、数ヵ月に渡って美しい姿を楽しめます。

お祝いや記念日などにカーネーションをいただいたら、ひと手間加えて長持ちさせてみてはいかがでしょうか。