大切な方にお贈りするお花を選ぶときには、花言葉も気にされるという方は多いのではないでしょうか。お花には、それぞれ素敵な花言葉がつけられており、相手の方へご自身の気持ちを伝えるという方は少なくありません。また、「幸福」や「成功」などに関する花言葉は、縁起が良いと考える方もいらっしゃいます。

お花事にさまざまな花言葉が付けられていますが、花言葉は誰が決めているのでしょうか。花言葉を決定には、誰かの許可を取ったり、手続きをしたりといったことは必要ありません。花言葉の決め方があるのではなく、誰かが言い出した花言葉が定着したと言われています。新種のお花が生まれたときなどに、そのお花を売り込むために開発者や販売者が戦略的に付けられることが多いとようです。

花言葉はそのお花の特徴やイメージをもとに名付けられます。例えば、白いお花は「純潔」「無垢」を意味する花言葉が付けられることが多く、赤いお花は「情熱」や「愛」に関する花言葉を付けられることが多いものです。また、お花にまつわるエピソードなども花言葉を決める要素にもなっています。例えば、バラは、ギリシャ神話で愛と美の女神であるアフロディーテとともに生み出されたとされているため、多くの愛や美に関する花言葉を持っています。ちなみに、バラはお花のなかでも、多くの花言葉を持つ種類です。バラ全般の花言葉やお花の色ごとの花言葉に加えて、葉やトゲなどにも花言葉が付けられているうえ、お花の咲き方やバラの本数によっても異なる花言葉が付けられているのです。バラの花束はメッセージ性のある贈り物になりそうですね。

花言葉の発祥は諸説ありますが、その一つにオスマン帝国時代のトルコで流行した「セラム（selam）」だという説が有力です。セラムとは、お花に自分自身の思いを託して恋人に贈るというもの。アラビア語のあいさつ「satam」が語源だと言われています。なかなかロマンチックな風習ですね。当時は、トルコではバラの栽培も盛んでしたから、バラの花もセラムに用いられていたかもしれません。現代もバラを愛する人に贈って愛情を表現する人がいらっしゃいますが、古くからバラは人の思いを誰かに伝えるような役割を担っていたかもしれないと考えると、バラの花に多くの花言葉が付けられているのも納得できるのではないでしょうか。

バラ以外にも素敵な花言葉を持つ多くのお花が存在します。花言葉を知っておくと、贈り物を選ぶときに役立ちますから便利です。興味のある方はお調べになってみてはいかがでしょうか。花言葉を添えてお花をお贈りすれば、より素敵な贈り物になるのではないかと思います。