お花には素敵な花言葉が付けられていますよね。その花言葉にご自身の思いを託して相手の方へお贈りするという方もいらっしゃるのではないでしょうか。同じように、17世紀のトルコでも、花に自分の思いを託して愛する人に贈る風習がありました。これは、「セラム」と言われ、花言葉の起源と言われています。また、18世紀頃のフランスの貴族の間では、特定の人物を植物に例えて詩を書き、それをコミュニティ内で回し読みをするという文化がありました。これは、恋人への愛や称賛のほか、浮気をとがめるメッセージも含まれていたと言われています。それが基となり、1812年には花言葉を集めた本が出版されました。

このように、昔からお花はメッセンジャー的な役割を持っていました。数あるお花の中でも、特にバラの花はさまざまな花言葉を持っており、メッセージ性のあるお花と言えるのではないでしょうか。ほとんどのお花に見られるように、バラの花の色ごとに花言葉が付けられています。例えば、赤いバラは「あなたを愛しています」、白いバラは「純潔」などがありますね。さらに、バラの花は本数で花言葉が変わることをご存知の方は多いかもしれません。バラの花1本で「一目ぼれ」、2本で「この世界は二人だけ」3本ですと「愛しています」、プロポーズで用いられる100本のバラの花になると「100％の愛」となります。現実的な本数ではありませんが、バラの花999本は「何度生まれ変わってもあなたを愛する」という意味を持っています。

バラの花が他のお花と違うのは、バラの葉にまで花言葉が付けられていることです。葉には「あきらめないで」「あなたは希望を持ち帰る」といった、ポジティブな言葉が付けられており、赤いバラの葉には「無垢の美しさ」「あなたの幸福を祈る」という意味があります。また、バラの状態によって花言葉があるのをご存知でしょうか。白い枯れたバラは「生涯を誓う」という花言葉ですので、白いバラのドライフラワーもプロポーズにお贈りするのも手ですね。トゲがないバラは「誠意」「友情」ですので、ご友人にバラをお贈りするなら、手間はかかりますが、トゲを取り除いてみてはいかがでしょうか。

世界的に見ると、日本人は自分の気持ちを表現したり、相手に伝えたりすることが上手ではない人が多いと言われています。ご自身の気持ちを相手の方に伝えたいけれど、うまく言葉にできない方や口にすることに照れくささを感じるという方は、バラの花言葉を利用してみてはいかがでしょうか。きっと、愛情や感謝、お祝いの気持ちが相手の方に伝わるのではないかと思います。