高級感のある花姿、肉厚で瑞々しい質感・・・高級なお花の代表とも言える胡蝶蘭は、ビジネスシーンでのギフトをはじめ、新築祝いや長寿祝い、個展祝い、コンサートや舞台の楽屋花などあらゆるお祝いの場面で選ばれています。そんな胡蝶蘭ですが、開店祝いで美容室や飲食店に飾られているものに関して、「ずいぶん長く花が咲いているな」と思ったことはありませんか？「少し前に通ったときに咲いていたのが、未だに綺麗に咲いている」なんてびっくりしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

花持ちの良いお花というと、バラやトルコギキョウ、カーネーションなどが有名ですね。実は、胡蝶蘭も花持ちの良いお花なんです。適切な環境下で育てた場合、1～2か月以上楽しめると言われています。ただし、胡蝶蘭は熱帯地域の原産であり、いくつか気を付けたいポイントがあります。

まず、置き場所ですが、直射日光が当たらない場所に飾るのが適しています。熱帯地域原産の胡蝶蘭は、原産地では木々が生い茂る場所で育ちます。そのため、直射日光が苦手です。原産地の環境と同じように、木漏れ日のような優しい光が当たるような場所が望ましいです。どうしても窓際などに置く場合には、ブラインドやレースカーテンなどで光が入る量を調節してあげると元気に育ちます。

熱帯雨林原産の胡蝶蘭は、日本の厳しい冬の寒さは苦手です。出荷前の温室環境では15度を下回らないよう24時間管理されていますが、ご家庭だと難しいですよね。ご家庭に飾る場合には気温が下がる時間帯に気を付けるようにします。特に日没後の冷え込む時間帯は、窓際から胡蝶蘭を離して部屋の暖かい場所に移動させてあげると安心です。特に寒い地域や、家を空けてしまい暖房を切っている時間が長くなりそうなときには、段ボールやビニール袋などで鉢を覆ってあげるのも一つの手です。昼間の暖かい時間帯は、短時間でも日光浴させてあげると丈夫な株に育ちます。

胡蝶蘭は花が一度落ちてしまっても、株が元気であればまた次のシーズンに美しい花を咲かせます。頂いたお花を長く楽しむことが出来るのは嬉しいですよね。日々観察したり、大きく育ってきたら植え替えたりと、育てていくうちに愛着が深まりそうです。ゴージャスでとても美しい胡蝶蘭を適切な環境で育てて、是非一日でも長く楽しんでくださいね。