お祝いや記念日などの贈り物として人気のフラワーギフト。さまざまなシーンで、多くの方に贈り物として選ばれています。開店祝いやアーティストの公演祝いなどでは、大きなスタンドフラワーが贈られますし、企業の上場祝いや創立記念には胡蝶蘭の鉢植えが取引のある企業から贈られます。講演会や発表会、結婚式で花束贈呈のシーンを見たことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。母の日・父の日や敬老の日にお花をお贈りするという方も多いのではないかと思います。

多くの場でお花が贈られていますが、フラワーギフトの魅力は何だと思いますか。自然が作り出した世界に一つしかない姿や香り、飾るだけで空間を明るく彩ってくれる美しさ、縁起の良い風水効果など、フラワーギフトの魅力は人それぞれ異なる回答が返ってきそうです。

今回、ここでお伝えしたいフラワーギフトの魅力は花言葉。お花ごとに花言葉が付けられていることをご存知の方は多いのではないでしょうか。赤いバラの花言葉は「情熱・愛情・美」、ピンクのガーベラは「感謝・神秘・熱愛・崇高美」など、お花はそれぞれ、素敵な花言葉を持っています。花言葉は、お花が持つ特徴や性質に基づいて、象徴的な意味を持たせて付けられていると言われています。

では、花言葉はいつ頃生まれたのでしょうか。実は、花言葉のルーツははっきりとわかっていません。起源は諸説あり、そのうちの一つが19世紀初頭のフランスの貴族社会で人気があった「詩華集（アンソロジー」」です。当時、貴族の間では、草花の性質を語る詩を書き、その詩に恋人の美しさを称える気持ちを含ませたり、恋人の不実を非難したりして、コミュニティ内で回覧していたと言われています。その流れを受けて、1819年には、シャルロット・ド・ラトゥールという女性が「Le Langage des Fleurs（花言葉）」を執筆しました。800以上もの花言葉が記されており、世界ではじめての花言葉辞典と言われています。

その後、この本の人気が高まりヨーロッパ全土やアメリカに広まった後、花言葉は明治時代初期に日本に渡来。1886年に出版された西洋のマナーを紹介する本「新式泰西礼法」の中で、花言葉が紹介されました。当初は、ヨーロッパから伝わった花言葉をそのまま使われていましたが、日本独自の意味を持つ花言葉もつけられています。

相手の方にメッセージを伝えるときに、言葉や文章で伝えるのではなく、花言葉で表現するのも素敵ではないでしょうか。花言葉を意識して贈り物のお花を選んでいただくと、より一層素敵なギフトになるのではないかと思います。