お花をお部屋に飾ると、空間が華やぐだけでなく、さまざまな良い影響を得られることをご存知でしょうか。実は、お部屋にお花があるだけで人の心や行動が大きく変化すると言われているのです。例えば、お花をいただいたら、茎を切って水の吸い口を作ってあげたり、活けた花瓶のお水を替えてあげたりとお花のお世話をされるかと思います。フラワーアレンジメントなら、吸水スポンジにお水をあげるという方もいらっしゃることでしょう。

このようにお手入れをすることで、お花への愛情が深まると考えられています。愛情を向ける対象があると、人の脳内では「オキシトシン」というホルモン分泌が促され、心身に良い効果が得られます。オキシトシンは、セロトニンやドーパミンとともに「幸せホルモン」と呼ばれており、抗ストレスや抗うつ作用があるホルモンです。最近では、食欲抑制や脂肪分解の効果が報告され、肥満解消や予防としての研究も進んでいます。

お花を見るだけでも幸せホルモンは分泌されます。オキシトシンだけでなく、セロトニンやドーパミンの分泌も促進されるのです。セロトニンが分泌されると自立神経のバランスが整い、精神安定やストレス軽減に繋がります。一方、ドーパミンはやる気を促し、幸福感を感じやすくするホルモンです。また、「ワーキングメモリー」と呼ばれる、必要な情報を一時的に記憶したり処理したりする能力もドーパミンが関与していると言われています。仕事部屋やオフィスにお花があると、仕事がはかどりそうですね。

さらに、お花を飾るとお部屋をきれいに片づけたくなるという心理状態になるとも言われています。これは、きれいなお花をできるだけ長く楽しみたいという深層心理が働くため。実際に、お花を飾ったのにそのまわりが片付いていないと、美しさが半減してしまうと感じる方は多いかもしれません。

このように、お花がお部屋にあるだけで多くのメリットを享受できます。普段はお花を飾る習慣がないという方でも、お祝いなどでお花をいただいたら、せっかくの機会ですので、お花の効果を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。もちろん、ご自分用にお花を購入するのも素敵かと思います。最近では、毎月1回自分宛にお花が届くサブスクリプションサービスを利用していらっしゃる方もおり、ご自分にお花を贈る方が増えているようです。サブスクを利用せずとも、お花をオンラインショップで購入できる時代ですので、気軽にご自分用にお花を購入し、飾ってみてはいかがでしょうか。