贈り物として人気のフラワーアレンジメント。バスケットや陶器などの花器に吸水性のスポンジを入れ、そこにお花を挿し美しく配置します。こうしてみると、「アレンジメントは生け花の一種ではないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。確かにアレンジメントと生け花の手法は似ていますよね。しかし、両者はルーツが異なり、全くの別物です。アレンジメントはヨーロッパで生まれ、生け花はご存知のとおり日本に伝わる文化の一つです。

アレンジメントは西洋生まれのうえ、フローリストの手によって完成された商品ですので、和室にアレンジメントを飾るとマッチしないのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、不思議と和室にもよく馴染むアレンジメントがほとんどです。アレンジメントは西洋のものとはいえ、お花は自然界に存在するものですから、自然を感じることをベースとした和室とは相性が良いのではないでしょうか。そのため、「お贈りする方のお部屋は和室だから、アレンジメントは合わないかもしれない」といった心配は無用かと存じます。

とはいえ、お贈りするお相手の方が住まわれているお部屋が和室であれば、和の雰囲気によりマッチしたアレンジメントを贈りしたいとお考えの方もいらっしゃることでしょう。そのような方にはマムなど菊科のお花を用いたアレンジメントもおすすめです。菊は日本を代表するお花の一つですので、和室によく馴染むのではないでしょうか。ガーベラやダリアなど大輪のお花も和室に飾っていただくと「和モダン」の雰囲気が出て素敵です。また、鮮やかな赤や濃いピンクに深い緑色のグリーンの組み合わせは、オエンタルな印象を醸し出してくれます。畳や商事などで落ち着いた雰囲気の和室に、このようなはっきりしたコントラストのアレンジメントを飾っていただくと、お部屋の華やかなアクセントとなるでしょう。

また、最近では、生け花を連想させるようなアレンジメントも販売されるようになりました。多くのアレンジメントは、お花をすき間ができないように配置しますが、生け花のようにあえてすき間を作っているものも見かけます。このような「和」のテイストのアレンジメントをあえて洋室に飾っていただいても素敵ではないでしょうか。

こうしてみると、アレンジメントはどのようなお部屋に飾っていただいても、空間を美しく彩ってくれることがよくわかります。美しいだけでなく、花瓶が不要でそのまま飾れるといった手軽さも魅力ですね。受け取った方のお手間を掛けさせてしまうことがありませんので、気軽にアレンジメントをお贈りしてみてはいかがでしょうか。