結婚祝いや引っ越し祝い、新築祝い、開店祝いなど、さまざまなお祝いごとなどの贈り物に人気の観葉植物。インテリア性が高いだけでなく、素敵な花言葉が付けられているためメッセージ性がある上、風水による開運効果もあるとされており縁起の良いものです。また、観葉植物の多くは東南アジアやアフリカ、南アメリカなどを原産地とするものが多く、異国の植物を自宅にいながら気軽に楽しめることも魅力です。

しかし中には、「日本ならではの観葉植物を楽しみたい」「和風な観葉植物をお贈りしたい」という方もいらっしゃるかもしれません。そのような方におすすめなのがカンノン竹（かんのんちく）です。カンノン竹は中国や沖縄が原産で江戸時代に日本に渡り、栽培されるようになった植物です。ヤシ科の植物ですが竹のような風貌をしており、濃い緑色の葉が美しく高級感漂うことから「緑の宝石」と呼ばれ、現在でも親しまれています。和室にマッチするような姿ですので、料亭や旅館などによく飾られていますが、オフィスや洋室にも馴染むのではないでしょうか。飾っていただくとお部屋にオリエンタルなテイストが加わり、素敵な空間になりそうです。

このように非常に美しいカンノン竹の人気は高く、過去にはカンノン竹のブームが何度か起こりました。ときには、大変な高額で取引がされたこともあり、特に昭和40年ごろに巻き起こったカンノン竹ブームでは、数千万円もの価値が付いたとも言われています。

カンノン竹の魅力は姿形が美しいだけではありません。昔から福を呼ぶ縁起の良い植物として、お祝いの品として用いられてきました。ご家庭の玄関やリビング、オフィス、お店の入り口などに飾っていただくと運気が向上し、財を呼ぶと言われています。なぜなら、お部屋に停滞している木の流れをスムーズにしてくれる上、室内の空気まで浄化してくれる、パワーが強い植物だとされているためです。お祝いのときには、ゲンを担ぐという方は少なくありません。よって、縁起の良いカンノン竹はさまざまな方にお贈りできるのではないでしょうか。

ちなみにカンノン竹は漢字で「観音竹」と書きます。沖縄にあったと言われているお寺・観音堂の裏に自生していたためです。沖縄には「観音堂」という名の付くお寺がいくつかありますが、カンノン竹発祥のお寺の場所は明らかになっていません。しかし、お寺に自生していたというのも縁起の良さを感じられますね。

海外生まれの観葉植物も素敵ですが、ときには古くから日本で愛されてきた観葉植物を贈り物に選んでみてはいかがでしょうか。特にご紹介したカンノン竹は縁起が良く、大変おすすめです。