青やピンク、白、黄色……などなど、数あるお花のなかで、最も力強さを感じるのは赤いお花ではないでしょうか。それゆえ、多くの赤いお花には情熱や強い愛情を表現する花言葉が付けられています。例えば、赤いバラの花言葉は「情熱」「愛情」「あなたを愛します」など、赤いガーベラは「限りなき挑戦」など、強いパワーを連想する花言葉ばかりです。では、なぜ、人は赤いお花に力強さを感じるのでしょうか。それは、赤い色が人に与える影響が要因のようです。

私たち人間が赤い色を見ると、アドレナリンの分泌が促進されることが研究でわかっています。アドレナリンとは、副腎から分泌される物質の一つで、心拍数を上げて血流を促す役割を担っているホルモンのこと。血流が促進されると、体内により多くの酸素を運び、筋肉にエネルギーを送られ、瞳孔が開いて周囲がよく見えるようになります。身体の機能が活発になるので、感情も前向きになり、「やるぞ！」というモチベーションが向上する効果もあります。

このような赤い色とアドレナリン分泌の関連性は、15世紀のヨーロッパで既に確認されていたと言われています。当時、ヨーロッパの理髪店では「血抜き」というサービスが提供されていました。血圧の高い人は血液中に毒素を溜め込んでいると考えられ、悪い血液を抜いた方が良いとされていたためです。学者がこの血抜きで採取した血液を測定したところ、赤を見た後の血液にアドレナリン量が多く含まれていたことを発見しました。

このように、赤い色はアドレナリンを分泌させる効果があることを知らなくても、赤いお花を見て高揚感が生まれたり、やる気が出たりしたため、赤いお花には力強さや情熱を連想する花言葉が付けられたのかもしれませんね。

また、風水でも、赤は「ここ一番」というときに力を発揮できる色とされています。これらの理由から、仕事に打ち込んでいるビジネスパーソンの方や資格取得などの学習に励む方、大きなプロジェクトを抱えている方には赤いお花をお贈りすると喜んでいただけそうですね。赤いお花は、気持ちを高揚させますから、もちろんあらゆるお祝いのシーンにもおすすめです。

「赤いお花をプレゼント」と聞くと、プロポーズをイメージする方は多いかもしれません。しかし、赤い色が持つ特性を考えると、さまざまなお祝いのシーンでお贈りできるのではないでしょうか。お祝いの場を美しく彩り、雰囲気をより一層盛り上げてくれそうです。