花束やフラワーアレンジメントに、お花だけでなく葉も用いられているのをご存知の方は多いのではないでしょうか。葉や枝ものなどは「グリーン」と呼ばれており、グリーンだけで作られた「グリーンブーケ」という花束が最近人気です。しかし、一般的にはグリーンが注目されることは、ほとんどありません。だからといって、グリーンは不要かというとそうではなく、グリーンは大きな役割を持っています。花束やフラワーアレンジメントにはなくてはならない存在といえるでしょう。

例えば、グリーンをお花とお花の間に取り入れることで、花びら同士がぶつかって花びらが傷ついてしまうのを防いでくれますし、ボリュームを出してくれます。また、グリーンは、お花をより一層美しく見せてくれる額縁のような役割も担っています。また、フラワーアレンジメントでは、お花が挿してある「オアシス」というスポンジを隠すために、ドラセナなどの幅広い葉でオアシスをくるむこともあり、「ファンデンションワーク」と呼ばれる見せたくない部分を隠す手法です。このように、グリーンはさまざまな役割があり、まさに、縁の下の力持ちとも言えるのではないでしょうか。

グリーンの種類はさまざまです。ユーカリやピットスポラムといった小さなグリーンは、ナチュラルな雰囲気を醸し出してくれます。バスケットに入れたカジュアルなフラワーアレンジメントや、野原でお花を摘んで束ねたような素朴な雰囲気の花束などによく用いられています。大きなフラワーアレンジメントやスタンドフラワーなどの背には、モンステラやヤシの葉など大型のグリーンを使われることが多いです。お花を支えて安定させる役割のほか、放射状に広がるようなシルエットを作り出せ、豪華な雰囲気作りには欠かせません。南国に生息するグリーンがよく使われていますので、南の国のエキゾチックなテイストも感じられます。

小さな葉と大きな葉を一つの商品に使うことも多く、上部に小さな葉のグリーンや枝ものを配置し、動きを出し、下部には大きな葉を配置して安定感を加えるという使い方は、フラワーアレンジメントやスタンド花によくみられる使い方です。

フラワーギフトは、お花がメインとなり、グリーンはどちらかというとサブ的な役割を担っていますから、グリーンを基準にしてフラワーギフトを選ぶという方は、少ないかもしれません。しかし、お花をお贈りするときに、グリーンに着目してみるのも面白いものです。フラワーギフトをご覧になられるときには、グリーンにも注目してみてはいかがでしょうか。新たな発見があるかもしれません。