「白いお花」と聞くと、「純粋」「純潔」など、穢れのないイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。実際に白いお花の花言葉には純粋さを意味するものが多いです。例えば、白いバラは「純潔」、白いデイジーは「無邪気」、白いガーベラには「穢れなき心」という花言葉が付けられています。白いお花にピュアな印象を受けるのは、白は何色にも染まっていないことが理由かもしれません。しかし、白い色の特性も関係しているのではないでしょうか。

色の正体は光であることをご存知の方はいらっしゃるかと思います。光の波長の長さによって見える色が異なり、最も波長が長い色は赤に見えます。一方、最も短い波長は紫色に見えるのです。この光の波長がすべて集まると、透明な光となり、人間の目には白い色として映ります。つまり、白い色は透明な光なのです。透明であることは、濁っておらず、汚れもない状態ですから、無意識のうちに人は白い色に純粋さを感じているのかもしれません。

さらに、白い色はあらゆる波長の光を反射するという性質を持っています。光を反射するため、薄暗い場所でも白だけが浮き上がって見えるのです。ですから、白いお花は赤いお花などのような華やかさには欠けるかもしれませんが、意外と目立つ存在かもしれません。照明を落とした空間などに白いお花を飾っていただいても、美しく見えるのではないでしょうか。

では、純粋さや純潔さを感じる白いお花は、どのようなシーンでお贈りすればよいのでしょうか。白いお花はお悔やみのときにも使われることがあることから「死」を連想し、お見舞いや快気祝いには避けたほうがよろしいかと思います。しかし、それ以外のあらゆるシチュエーションでは、贈り物として喜ばれるのではないでしょうか。白い色には「出発」という意味がありますから、就職祝や入学祝い、移転祝い、引っ越し祝い、新築祝いにお贈りすると喜んでいただけそうです。生まれたばかりの赤ちゃんの幸せな将来を願って、出産祝いにお贈りするのも素敵かと思います。もちろん、結婚祝いにもおすすめです。お花の形状によっては、白いお花は上品さや高貴さも感じられます。親しい方だけでなく、目上の方やお取り引き先の企業様へもお贈りできるお花ではないでしょうか。

こうしてみると、白いお花は汎用性の高いお花だと言えそうですね。最近は、白いお花とグリーンだけで作られたシンプルな花束やフラワーアレンジメントの人気が高まっています。お花をお贈りする機会がありましたら、ぜひ白いお花を贈り物に選んでみてはいかがでしょうか。