お花には、非常に多くの種類がありますね。その中でも、世界中で最も愛されているお花はバラではないでしょうか。男性が好きな女性にバラの花を差し出すシーンは、映画だけでなく、ヨーロッパではよく見られます。また、近年の中国の都市部では、バレンタインになるとバラの花持った女性とエスコートする男性をよく見かけるようになりました。これは、欧米の「バレンタインでは大切な人に花を贈る」という風習を真似て、若者の間で流行し定着したためです。

贈り物として愛されてきただけでなく、古くから、バラは芸術に影響を与えてきました。フランスの印象派の画家であるルノワールや、誰もが聞いたことのある画家・ゴッホなどの作品の中には、バラを描いたいくつかの絵画があります。また、音楽でもバラはミュージシャンたちにインスピレーションを与えていたようです。バラを題材にした楽曲は非常に多く、クラシックでは、フィンランドを代表する作曲家・シベリウスの歌曲「薔薇の歌」「黒い薔薇」「二つの薔薇」、美しいメロディーが印象的なドビュッシーの歌曲「薔薇」などがあります。また、20世紀の作曲家の多くに影響を与えたと言われているフォーレは「イスファンの薔薇」「燃える薔薇」「白い薔薇の香りの中で」など、はバラをモチーフにした楽曲を生み出しました。日本の現代音楽では、加藤登紀子さんが歌う「百万本の薔薇」や、THE BLUE HERTSの「情熱の薔薇」などがよく知られていますね。美術や音楽以外にも、薔薇をモチーフとした雑貨も多く、高い人気を誇っています。

香りもバラが愛されてきた理由の一つかもしれません。古代エジプトの女王・クレオパトラはバラをこよなく愛し、外国の主要な人物を招いたときは、部屋中にバラの花を飾って、バラの香りでもてなしたと言われています。現在でもバラの香りは人気が強く、数多くの化粧品メーカーがバラの香りの香水やルームフレグランスを販売しています。

こうしてみると、古くから、バラに魅了されてきた人は多いのではないでしょうか。多くの花びらが折り重なる姿は、美しいだけでなく、優雅で気品に溢れています。人は、無意識のうちに美しいものを求めると言われていますから、古代の人々はバラを美しいと認識し、追い求めていたのかもしれません。

このように、多くの人々を引き付けてきたバラの花を大切な方にお贈りしてみてはいかがでしょうか。年齢や性別を問わず、どのような方にお贈りしても、喜んで受け取っていただけるのではないかと思います。