白い肉厚の花びらで、規則的に並んだ姿は圧巻の美しさの胡蝶蘭。そんな胡蝶蘭には「蝶」という漢字が入っていますが、これは胡蝶蘭が蝶のように見えることが由来となっています。属名は「ファレノプシス」であり、これはギリシャ語で「ファライノ（蛾）」と「オプシス（似る）」が合わさって一つの単語になったものです。真っ白な胡蝶蘭は蛾とは似ても似つきませんが、胡蝶蘭の原種は高温多湿の密林で、木の枝や幹などに根を這わせながら育ち、その花びらには蛾のような茶色い斑模様が入っています。これが属名の由来なんですね。

日本に輸入されてからは観賞用として交配が重ねられて、人々が目にするのは白やピンクなどの美しい花びらの胡蝶蘭でした。蝶が幸せを運んでくるということで、大変縁起の良いお花として贈り物に根強い人気があり、開店祝い・開業祝い・リニューアルオープン祝い、創立記念、上場祝いなどのビジネスシーンには勿論、長寿祝いやギャラリー・個展祝いなどあらゆる場面で選ばれています。

胡蝶蘭の魅力は見た目の美しさだけではありません。胡蝶蘭はとても花持ちの良いお花です。大体１か月程度は美しい花姿を楽しむことができ、生育環境が良いと２～３か月持つ場合もあります。開店準備やコンサート・舞台の設営などでバタバタしているときでも、特にお手入れの必要なく長い間綺麗なお花を見ることができますので、関係者やスタッフの方にとっても見るたびに元気をもらえる存在となってくれるのではないでしょうか。また、豪華な胡蝶蘭がお店に飾られているのを見ると、通行人や近隣の方が「新しくお店が出来たんだ」と話題になり、噂が広まって来店してくれる人が増えることに繋がるかもしれません。

胡蝶蘭は熱帯地域の原産で暖かい場所を好みます。もし、胡蝶蘭をいただいた場合には暖かい場所に飾るようにし、冬は特に気を付けるようにします。熱帯雨林の木々が生い茂る環境で育つ胡蝶蘭は直射日光が苦手なので、強い日差しが入らない場所に置いてあげると安心です。乾燥を嫌うので、エアコンや扇風機の当たらない場所に置き、室内が乾燥気味の場合には霧吹きなどで水分を与えてあげると瑞々しい姿を保つことができます。

見る人を魅了し、長く美しい姿を楽しむことができる胡蝶蘭。ぜひ、お祝いのシーンやお礼、感謝の気持ちを込めて贈ってみてはいかがでしょうか。