「枯れないお花」として知られているプリザーブドフラワー。生花のみずみずしい質感を残したまま美しい姿を保てるよう生花に特殊加工を施したものです。製造過程で花びらを染色するため、鮮やかな色合いも楽しめます。長い期間、お花の美しさを楽しめるため、1990年代後半の開発依頼、多くの方に親しまれているお花です。

プリザーブドフラワーは枯れないとはいっても、永久に美しい姿を保つわけではありません。湿気や紫外線、乾燥、埃などの影響を受けて、少しずつ退色したり劣化したりしてしまうのです。特に湿度の影響を受けやすく、湿度の低いヨーロッパでは5～10年ほど楽しめると言われていますが、湿度の高い日本での鑑賞期間は約2～3年と言われています。

生花と比べて圧倒的に寿命が長いとはいえ、できるだけ長くプリザーブトフラワーを楽しみたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。大切な方からいただいたプリザーブドフラワーなら、なおさら長く楽しみたいものですよね。そこで、プリザーブドフラワーを長持ちさせる方法をご紹介します。

まず、ご注意いただきたいのが湿度です。湿度が高いとお花が空気中の水分を吸収し、プリザーブドフラワーを染めている染色液が花びら表面に滲みでてしまい、斑点のような模様が生じてしまうためです。また、カビが生えてしまうこともありますので、湿度が高い梅雨時などはご注意いただくことをおすすめいたします。湿度40パーセント前後がプリザーブドフラワーにとって快適な環境です。

次にご注意いただきたいのが、直射日光です。プリザーブドフラワーは直射日光を浴びると、花びら表面がひび割れてしまうことがあるためです。それに加えて、直射日光を浴びることで花びらの退色や劣化が早まりますので、日の当たらない場所に飾っていただくことで、プリザーブドフラワーが長持ちするでしょう。これら2つのポイントにご留意いただくことで、プリザーブドフラワーをさらに長く楽しめます。なかには、5年、10年と長持ちしたという声も聞きますから、試してみてみてはいかがでしょうか。

プリザーブドフラワーを長持ちさせる方法は、そう難しくはありません。また、水やりも必要ないため、お花のお世話に慣れていない方やお忙しい方でも気軽に飾っていただけるのではないかと思います。数年に渡って美しい姿を見せてくれるプリザーブドフラワーをご自宅に飾って楽しんだり、贈り物にしたりしてみてはいかがでしょうか。