お花をプレゼントするときは、予算やシチュエーションはもちろんのこと、大きさ、そしてお花の色なども選ぶ基準としている方は多いのではないでしょうか。さらに「豪華なアレンジメントを贈りたい」「スタイリッシュな印象の花束を購入したい」など、フラワーギフトの雰囲気も重視する方もいらっしゃるかと思います。しかしこの「雰囲気」は、人によって感じ方が異なるため、人にお伝えするのはなかなか難しいものです。フラワーショップの店員さんに「こういった雰囲気のフラワーギフトが欲しい」とお願いしても、正確に伝わらず苦労したという方もいらっしゃるかもしれません。

例えば「可愛らしいフラワーギフト」といっても、カスミソウなど小さくて可憐なお花をイメージする方がいれば、フーシャピンクなど色がはっきりしていて大輪のお花を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。このように「雰囲気」や「イメージ」だけで、欲しいフラワーギフトのイメージを伝えるのは限界があるかもしれませんね。そこで覚えておくと便利なのが、色のトーン（色調）です。トーンは「明度」と「彩度」によって変化します。明度とは色の明るさを示しており、明度が高いということは、色が明るいということです。もう一つの彩度は、色の鮮やかさのこと。彩度が強いと色味が強い、いわゆる「濃い色」を表します。

では、明度と彩度によって、色はどのように変化するのでしょうか。まず、彩度が高く明度が中程度のトーンを「ビビッド・トーン」と呼びます。はっきりした赤や青、マゼンダピンクなどがビビッド・トーンに分類され、非常に鮮やかです。ビビッド・トーンがメインの花束やアレンジメントは華やかで、お祝いの場にぴったりではないでしょうか。フラワーギフトのアクセントとして用いられることも多いです。

彩度や明度を下げるとダークな色合いになります。「ディープ・トーン」や「ダーク・トーン」と呼ばれ、ワインレッドやバーガンディーなど、モダンで大人っぽい印象の色が該当します。アーティスティックな雰囲気も出せますので、特徴的なフラワーギフトをお贈りしたいときや、クリエイターの方へプレゼントするなら、このトーンのお花がおすすめです。

逆に明度を上げて彩度を下げると、「ペール・トーン」と呼ばれる薄い色味になります。透明感があり、清楚な印象です。ペール・トーンの彩度を少し上げると、パステルカラーとも言われる「ライト・トーン」になります。これらの色味のお花を使ったフラワーギフトは、心が癒されるような雰囲気に仕上がりますので、出産祝いやお見舞いなどにお贈りすると喜んでいただけるかと思います。

こうして色のトーンを意識すると、「ペール・トーンのお花を用いた可愛らしいフラワーアレンジメントが欲しい」といったように、お贈りしたいお花のイメージが明確になってくるのではないでしょうか。お花を購入される際には、トーンも参考にしていただけると、選びやすくなるかと思います。