お花だけでなく、町並みや自然などの風景、食事、着ている服など、わたしたちの生活の中には様々な色が存在します。わたしたちは無意識に色から癒してもらったり、気持ちを落ち着かせてもらったり、元気をもらったりしているのです。

興奮色とされている暖色系は、気持ちを高ぶらせる効果があります。鮮やかな彩度の高い暖色は、情熱的で活力を与えてくれます。このことから飲食店の開店祝いなど、活気付けにお花を贈りたい場合は暖色系のカラーのお花を贈るのもおすすめです。彩度低めの落ち着いた暖色系なら、あたたかみのある穏やかな印象を与えてくれます。色温度の低い照明を使った落ち着いた雰囲気のお店などには、彩度が低めの暖色系カラーのお花を贈るとお店のイメージにも馴染んでくれるのではないでしょうか。暖色系のカラーは料理を美味しく見せたり、陽気でウキウキとした楽しい雰囲気を演出してくれます。ご自宅でもリビングやダイニングに暖色系のお花を飾っても良いかもしれません。また暖色系のカラーは進出色でもあります。進出色とは、実際の位直よりも手前に感じられる、前に出てくるように見える色のことです。進出色の鮮やかなオレンジなど元気カラーを選べば、見た人を元気付けポジティブな気持ちにすることができます。視覚的にあたたかみを感じる暖色系カラーは、体感温度を上げてくれるのです。交感神経に作用して血流を良くし、体感温度が上がります。ご自宅などの日の当たらない寒さや寂しさを感じる部屋には暖色系カラーのお花を飾ると、あたたかさを演出してくれるのではないでしょうか。

気持ちを落ち着かせてくれる効果があるとされる寒色系のカラーは、高ぶった気持ちを落ち着かせる効果があります。精神を安定させ、心穏やかで過ごしてもらいたい空間やオフィスへの贈り物には寒色系のお花を贈るのもよいのではないでしょうか。また心理的に自立と自制の色でもある寒色系カラーは、集中力を増し作業効率を高める効果があります。寒色系カラーは進出色とは反対の意味である後退色です。あまり広くない空間にお花を贈る場合は寒色系のお花を選ぶと圧迫感を感じることなく楽しんでいただけるのではないでしょうか。視覚的にもクールな印象の寒色系カラーは、見ることで体感温度を下げてくれますので、空間が引きしまり涼しげに感じることができます。

こうした視覚的効果を考慮することで、より喜んでいただけるお花を贈ることができるのではないでしょうか。