紫色の花は、上品かつエレガントな印象を与えてくれます。季節に合わせて様々なお花を楽しみたいですよね。今回は紫のお花にはどんな種類があるのか紹介したいと思います。

ラベンダーは地中海沿岸原産のシソ科の植物です。開花時期は5～7月頃で、高さは品種にもよりますが20cm～130cmくらいあります。その中でもイングリッシュラベンダーは香りが強く、昔からハーブとして楽しまれてきました。
他の品種に比べて寒さに強いので、日本でも冷涼な気候の土地でよく栽培されており、北海道のラベンダー畑が有名です。他にはラベンダーの中では比較的暑さに強いとされ、ウサギの耳のような形の花を咲かせるフレンチラベンダーなどがあります。

ライラックはヨーロッパ原産の植物です。日本では4～5月に花を咲かせ、紫色の他に白色などの花を咲かせます。ライラックはフランス語では別名で「リラ」とも呼ばれており、和名は「紫丁香花（ムラサキハシドイ）」と名付けられました。香りがよく、香水の原料などしても世界中で親しまれています。耐寒性が強くて開花時期が長いため、冷涼な地域に植えられて楽しまれています。ライラックの花言葉は「思い出」「恋の芽生え」「初恋の香り」などがあります。甘い香りや花の形がハート型に見えることが花言葉の由来とされています。

ムスカリは地中海沿岸から南西アジアにおよそ40種が分布する球根植物です。園芸や水栽培で親しまれており、同じく水栽培で親しまれているヒヤシンスと非常近縁の植物です。
強い芳香を放つ花を咲かせるムスカリは、ギリシャ語で「麝香(じゃこう)」を意味する「moschos（ムスク）」から名前がつけられました。英名では別名「グレープヒヤシンス」とも呼ばれており、花姿がブドウの房のように見えることにちなんでいます。和名も同じ理由から「葡萄風信子(ブドウヒヤシンス)」と名付けられました。花言葉は「寛大なる愛」「明るい未来」「通じ合う心」などの意味ある一方で、「失望」などの少しネガティブな花言葉も付けられています。これはイラク北部にある約6万年前のネアンデルタール人の遺跡から埋葬時にムスカリの花を手向けたとみられる痕跡が発見され、人類最古の埋葬花とされていることからこの花言葉がついたと考えられます。

今回は香りのある紫色の花をご紹介しましたが、他にも沢山の紫色の花が存在します。皆様もぜひ紫色の花を探して楽しんでみてください。