何らかのお祝いやイベントなどで、お花をお贈りしたことがあるという方は少なくないかと思います。お花をお贈りするという行為の背景には、「いつもありがとうございます」「おめでとうございます」など、お相手への何らかのメッセージが込められているのではないでしょうか。また、相手の方に対して贈りたいメッセージがあるということは、相手に対して良い感情を持っているのではないかと思います。それゆえ、お花は、相手に対する感情を表現できる贈り物だといえそうです。

贈り物のお花をお選びになるときには、お花の種類や色などにこだわっていただくと、より相手への気持ちを表現できます。例えば、赤いバラの花なら、情熱を表す赤い色と「あなたを愛しています」という花言葉の相乗効果で、相手に対する深くて強い愛情を示せます。また、紫色は、古代では世界中で高貴な色とされてきたことから「尊敬」を表す色です。上司や目上の方には紫色のお花をお贈りすると、相手へのリスペクトが伝わりそうですね。ご友人へお花をお贈りするなら、黄色やオレンジ色のお花をお贈りしてみてはいかがでしょうか。色彩心理学において、黄色は幸せや楽しさを表し、オレンジ色はフレンドリーさを感じさせる色と考えられています。黄色やオレンジ色のお花なら、楽しく幸せそうな雰囲気に溢れ、ご友人に対して「一緒にいるのが楽しい」「あなたが幸せでありますように」といった気持ちが伝わるのでないかと思います。

お花を用いて相手の方へ気持ちを伝える方法は古くからなされてきました。日本では、平安時代の貴族たちが、恋人への思いを歌った和歌をしたためた紙に、「折り枝」と呼ばれるお花が付いた枝を添えて贈り合っていました。また、1700年代のトルコでは、「セラム」という習慣が流行。お花に自分の思いを託して恋人に贈っていました。ちなみに、このセラムは花言葉のルーツの一つだと言われています。

お花をお贈りするときに、メッセージカードを添えてお贈りするという方法もあります。しかし、中には、ご自身の気持ちを言語化することが苦手、または、言葉だけでは思いを伝えきれないという方もいらっしゃるかもしれません。ご自身の気持ちを代弁してくれそうなお花をお選びいただけば、言葉にせずとも、相手の方へのメッセージが伝わるのではないでしょうか。単にお花をお贈りするよりも、相手の方への気持ちを託してお花をプレゼントすれば、より一層素敵な贈り物になるのではないかと思います。