みなさんは、何色のお花がお好きでしょうか。好みは人によってさまざまですが、ある調査によると、男女ともに日本人が最も好むお花の色はピンクだということがわかっています。これは、日本人は「お花といえば桜の花」というイメージがあるからかもしれません。ピンク色のお花は、桜以外にも、バラやチューリップ、カーネーション、ガーベラ、ユリ、マムなど多種多様です。そのため、ほとんどの生花店では、常にピンク色のお花を販売されていますので、手に入りやすいでしょう。

ピンク色のお花は、女性にも男性にも人気がありますが、「ピンク色のお花は女性向けの贈り物」と考える方は多いのではないでしょうか。これは、「ピンク色は女性の色」というイメージが定着していることが要因だと考えられます。実は、19世紀まではピンクは男の子の色、青が女の子の色とされていました。ピンクが女の子の色となったのは、1953年にアメリカ大統領に就任したアイゼンパワー大統領の夫人の影響です。彼女はピンク色を好み、日常的にピンク色の服を着用しており、大統領就任式にもピンク色のドレスで登場。印象的なドレスは話題を呼び、ファッション業界に影響を与え、女性向けの数々のピンク色の服が販売されるようになりました。こうして、かつては男の子の色であったピンク色は、女性向けの色として知られることになったのです。

しかし、近年はジェンダーレス化が重視されるようになり、「ピンク色は女の子の色」「青は男の子の色」といった考え方を手放す人が増えつつあります。したがって、ピンク色のお花は女性だけでなく、男性にもお贈りしてみてはいかがでしょうか。

ピンク色には、怒りを鎮めて精神を落ち着かせる効果があるといわれています。1979年にアメリカ・シアトルの軍矯正施設で、独房の壁を明るいピンク色に塗ったところ、囚人の攻撃性が激減しました。また、同施設では、ひとつのグループは青、もう一つのグループはピンク色のポスターを眺めるという実験を行ったところ、ピンク色のポスターを見た被験者の筋肉が緩み、緊張が和らいだという結果が出ています。

このような効果がありますから、男女問わず、お仕事などでお忙しい方にピンク色のお花をお贈りしてみてはいかがでしょうか。お祝いはおめでたいものですが、イベントの準備などでご本人は何かとお忙しいという状況化にいらっしゃるかもしれません。ピンク色のお花を眺めれば、心身ともにリラックスしていただけるのではないかと思います。