公演祝いや開業祝い、お悔やみなどで、大きな花束やフラワーアレンジメント、スタンド花などをお贈りするのではないでしょうか。大きなフラワーギフトは空間を美しく彩ってくれるため、喜ばれる贈り物になるかと思います。しかし、その一方で、あまりにもたくさんのお花があると、飾る場所に困るのではないかと不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。西日本の一部では、祝い花をお客様が持ち帰る習慣があるため、お花の飾り場所や処分に困るということはなさそうです。しかし、祝い花を持ち帰る習慣がない地域では、そうはいかないでしょう。

できれば、お花をお贈りする前に大きなフラワーギフトをお贈りしても良いか確認をとっておくことをおすすめいたします。それができない場合は、お花を小分けにして飾っていただくという方法もあります。例えば、スタンド花やフラワーアレンジメントをある程度楽しんでいただいたら、お花を抜き取って小分けにし、他の花器に活けていただくのはいかがでしょうか。これは、傷んでしまったお花を取り除いて、アレンジメントなどにすき間ができてしまったときなどにも使える方法です。

お花を他の花器に移し替える場合は、「水揚げ」をしていただくことをおすすめいたします。水揚げとは、茎の先端を切り取ることで、お花の吸水力を上げる方法です。切り口が古いままですと、細菌が付着しお花の傷みを早めてしまいますので、お花を移し替えなくても、お花の元気がないときに水揚げをしていただくと元気を取り戻します。方法は簡単で、水を張ったバケツの中で、ハサミで茎をカットするだけ。できれば、お花を上に向けた状態で、バケツに活けておくと良いでしょう。

あまりにもたくさんのお花をいただいたという方は、お花の一部をドライフラワーに加工するという方法もあります。バラやスターチス、カスミソウなどはドライフラワー向きのお花ですので、これらのお花をたくさんいただいたら、ドライフラワーにしてみてはいかがでしょうか。生花とは違った、アンティークな風合いを楽しめます。また、数年に渡ってお花を楽しめるプリザーブドフラワーも自作可能です。染料や保存液などが必要ですが、花材を扱うネットショップで購入できますので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。

お花はただ飾るだけでなく、さまざまな楽しみ方ができます。両手で抱えきれないような、大きな花束やフラワーアレンジメント、スタンド花をお贈りするときは、これらのようなお花の楽しみ方をお伝えすると、より喜んでいただけるかもしれません。