古くから世界中で愛されてきたバラの花。贈り物として選ばれるだけでなく、絵画など芸術作品に描かれることが多いお花ですし、バラをかたどったモチーフはアクセサリーなどに取り入れられています。あるマーケティングを手掛ける企業が実施した市場調査で、一番好きなお花をリサーチしたところ、2位にランクイン。この調査の1位は桜でしたが、桜の花の花束やフラワーアレンジメントは少ないため、贈り物としての人気は、バラの花が最も高いと言っても良いかもしれませんね。また、多くの女性が「好きな人からバラの花束をいただいてみたい」と思っているという説もあり、バラの花の人気の高さがうかがえます。

念願かなってバラの花束をいただく機会がありましたら、できるだけ長く楽しめるよう、ひと手間加えていただくことをおすすめします。バラの切り花は、夏場で3～4日、冬場で1週間前後ほど日持ちします。しかし、環境によって寿命が大きく左右しますので、この記事では、バラの寿命を延ばす方法をご紹介します。

まず、バラをいただいたら「水揚げ」をします。水揚げとは、茎をカットして切り口を新しく作ってあげることです。バラは、茎にある「道管」からお水を吸収しますが、切り口が傷んでいたり、汚れが付着していたりすると、上手に水を吸い上げられません。そこで、新たな切り口を作ってあげることで、お水が吸いやすくなるのです。やり方は、バケツなどに水を張り、水中でバラの茎を斜めにカットするだけです。バラの元気がなくなったときも、水揚げをしてあげると元気を取り戻しますので、定期的に実施していただくことをおすすめします。

また、バラを飾るときには、余分な葉やトゲも取り除くと日持ちします。葉が水についてしまうと、葉が傷み、水中の細菌が繁殖しやすくなり、バラの花が傷む原因になり得るためです。また、トゲは隣接している茎や花を傷つけてしまいます。トゲを取り除けば、バラに触れたときにケガをしてしまうことも防げますね。花瓶のお水は、できれば毎日交換していただくことをおすすめいたします。前述したように、水中に細菌が繁殖すると、バラの花が元気を失ってしまうかもしれません。

このように、ひと手間加えていただくだけで、バラの寿命を延ばせます。ここでご紹介した方法は、他のお花でも使えますので、お花をいただいたら試してみてはいかがでしょうか。大切な方からいただいたお花の寿命を1日でも伸ばし、美しいお花を名一杯楽しんでいただければと思います。