花束は、その美しさゆえ、多くの方にお祝いの品として選ばれており、定番のお祝いギフトとも言えるのではないでしょうか。お花のギフトは、鉢植えやプリザーブドフラワーでない限り、数日から1週間ほどで枯れてしまうもの。「消え物」であるため、受け取った方が保管場所に困らないなどのメリットがあります。とはいえ、せっかくお花をいただいたら、できるだけ長く楽しみたいものですよね。

お花を長く楽しむために大切なことは、お花を飾る環境を整えてあげることです。生花は環境によって寿命が左右しますから、お花にとって居心地の良い環境を作ってあげることがポイント。まず、お花は直射日光やエアコンの風に弱い傾向にあります。なぜなら、日光や風によって、お花の水分が奪われてしまうため。乾燥して枯れやすくなってしまうでしょう。直射日光やエアコンの風が当たらない場所にお花を飾っていただくと、寿命を延ばせます。

また、猫ちゃんやワンちゃんなどのペットがお花の天敵になってしまうこともあり得ます。ペットがお花の近くを通ってお花を落としてしまうかもしれませんし、お花を食べてしまう可能性もゼロではありません。お花の中にはペットにとって有害なものがありますから、お花だけでなくペットを守るためにも、お花はペットの手の届かない場所に飾っていただくことをおすすめいたします。ちなみに、花束やフラワーアレンジメントで良く用いられるカサブランカやユリ、チューリップなどが犬や猫にとっては有害です。

お花の命綱とも言えるお水を清潔に保つことも大切です。花瓶のお水を替えずにいると、水中の雑菌が繁殖し、茎の切り口に付着してしまいます。雑菌が付着していたんだ切り口は、お水を吸い上げにくくなり、お花がしおれてしまいますので、できれば毎日、花瓶の水を交換してあげることをおすすめいたします。茎の切り口が傷んでしまったら、傷んだ部分から上をカットし、切り口を新しく作ってあげるとお花が元気を取り戻します。茎をカットするときは、ハサミをエタノールや熱湯で消毒しておくと、ハサミについた雑菌が切り口に付着することを防げ、安心です。

このように、さまざまな工夫を凝らしても、お花が枯れてしまうのを防ぐことはできません。ですから、お花が元気な時期をできるだけ延ばして、美しいお花を目いっぱい楽しみたいですよね。お花のお世話をすることで、愛着がわきますし、お花に触れることでストレスが軽減されると言われていますから、お花をいただいたら、手をかけてみてはいかがでしょうか。