バラの栽培ついては紀元前500年頃に古代中国の宮殿（周王朝）の庭で栽培されたのが古い記録でありもっとも有力だとされています。ギリシャでも紀元前後に栽培されはじめたらしいのですが、 一般の人が楽しめるようになったのは３世紀のローマ帝国時代以降とされています。

実は日本でも「万葉集」「源氏物語」「枕草子」などにもバラが登場するそうです。万葉集の「防人の歌」や「東歌」などでは、日本で自生する「ノイバラ（野バラ）」の古語が登場しています。ノイバラは今でも九州から北海道の平地・山地などに自生しているバラです。近頃では、不可能と言われた青いバラが誕生するなど、バラに魅了された人々による情熱によって、私たちもバラの美しい姿を楽しむことが出来るようになりました。

またバラの香りには大きくわけて8種類あります。「ダマスク・クラシック」は、代表的なバラの香りです。強い甘さと華やかさが特徴で心を酔わせる香りでマダムアルディなどの品種が有名です。「ダマスク・モダン」はダマスク・クラシックを受け継いだ香りで、香り立ちは強くより洗練された香りが特徴でイブピアッチェなどの品種が有名です。「スパイシー」はクローブに似た香りでスパイシーな香りに中に甘さがあるのが特徴です。「ティー」は中国原産のバラの香り成分が特徴で、上品な紅茶のような香りがあります。現代バラの多くが持つ香りです。「フルーティ」はアプリコット、桃、りんごなどの新鮮な果実を想像させる香りがあります。「ブルー」は青ばら系の品種のほとんどがこの香りをもっており、ダマスクとティーをミックスしたような他にはないシャープな香りが特徴です。「ミルラ」はイングリッシュローズに多く含まれるほろ苦く甘い香りが特徴です。

そしてバラの香りを構成する成分には様々な効果が期待できます。特にティーローズの香りは、「鎮静効果」や「安眠効果」「美肌効果」があるそうです。バラに含まれるティーローズエレメントという成分に高い鎮静効果があるためです。この鎮静効果は非常に高く、有名なラベンダーの精油よりも高い安眠効果があるそうです。また血中のストレス値を低減する効果も期待できます。

見た目にも美しいバラは、その香りで私達に様々な良い効果をもたらせてくれるのですね。贈り物でよく用いられるバラですが、ご自宅でも楽しんでみてはいかがでしょうか。