生花そっくりのシルクフラワーとは?風水や仏花には使える?
まるでシルクのように美しい「シルクフラワー」は、クオリティの高い造花として、さまざまなシーンで活躍しています。
お手入れなどのお世話がほとんど必要ないため、プレゼントやインテリアにも最適なのです。
この記事では、シルクフラワーの特徴や使われるシーン、お手入れ方法や風水の効果などについてご紹介します。
シルクフラワーとは?
シルクフラワーとは、布やポリエステルなどから作られている「造花」のことです。
1976年頃に欧米より伝わった際に「まるでシルクのように美しい」ことから、この名で呼ばれるようになりました。
近年、シルクフラワーのクオリティは高くなり、近くで見ても本物の花と見間違うほどで、「アートフラワー」や「アーティシャルフラワー」とも呼ばれています。
生花のような自然なグラデーションカラーや、肌触りなどの質感にいたるまで、見事に再現されているシルクフラワーは、私たちの生活のさまざまなシーンで活躍しています。
シルクフラワーのメリット
シルクフラワーは造花だからこその、嬉しいメリットがたくさんあります。
生花にはない便利さや手軽さがあるので、忙しい方でも楽しみやすくなっています。
まずは、シルクフラワーの特徴と魅力をご紹介します。
特徴を知ることで、どんなシーンで活躍できるのかが見えてきますよ。
お手入れの必要がない
生花の場合は、水やりや水替え、花柄摘み、肥料や害虫対策などの日々のメンテナンスが欠かせません。
ガーデニングが好きな方なら苦になりませんが、花の扱いに慣れていない方だと、大変に思えてくることもあるでしょう。
しかし、シルクフラワーは造花なので、これらのお世話が必要ないのです。花を楽しみたいけれど、毎日のお世話に自信がないという方でも安心ですよ。
仕事や家事・育児で忙しい方でも、花の様子を心配することなく過ごすことができます。
長期間楽しめる
造花であるシルクフラワーは、時間がたっても萎れたり枯れたりすることがありません。
生花であれば、気温や湿度にも影響されますが、正しい手入れを続けていたとしても、数日のうちに枯れてしまいます。
せっかくのお花を処分しなければならないのは悲しいものです。
しかし、シルクフラワーであれば、プレゼントや記念品なども色あせることなく長く楽しめます。
思い出と一緒に残るお花は、きっと特別なものになることでしょう。
フレキシブルなデザインができる
生花でブーケやフラワーアレンジメントを作るとき、花の鮮度を保ちつつ、花を傷つけないように細心の注意を払いながら扱わなければなりません。
なぜなら、生花の茎を折ってしまうと、そこから吸水できなくなり、枯れやすくなるのです。
もちろん、このように繊細な生花だからこその美しさや儚さもあります。
しかし、シルクフラワーであれば自由に茎を折り曲げて、バランスやレイアウトを重視したデザインが可能になります。
また、自然界にはないようなサイズや目立つ発色を再現でき、季節外れの花を使用できるのも大きなメリットです。
シルクフラワーのデメリット
美しくて便利なシルクフラワーですが、生花の魅力をカバーしきれない点もあります。
また、品質によってバラつきがあり、場合によっては生花よりも高額になることも事実です。
ここからは、シルクフラワーの欠点・デメリットをご紹介します。
シルクフラワーを取り扱ううえで、念頭に置いておきましょう。
造花を好まない人もいる
花にこだわりのある人ほど、生花を好んでいる場合が多く、造花に対して良いイメージを持っていないこともあるかもしれません。
そのような人へ造花であるシルクフラワーをプレゼントすると、誤解を招き、気分を害してしまう可能性も考えられます。
しかし、最近のシルクフラワーは非常に精巧に作られていて、本物と見間違うようなものもたくさんあります。
最新のシルクフラワーの魅力を知ってもらうためにも、説明したうえで、あえて贈ってみるのも良いかもしれません。
香りや成長を楽しめない
花の香りや成長の仕方は、その種類によってさまざまで、私たちを楽しませてくれる大きな要因の一つです。
花の香りによって季節を感じたり、癒されたりする人も多いでしょう。
自分が育てている花が咲いたり、増えていくことで喜びも感じます。
しかし、造花であるシルクフラワーには香りが無く、成長することもありません。
中には、人工的に香料が施されたシルクフラワーも存在しますが、自然のものを楽しみたい方には物足りないかもしれません。
品質と価格にバラつきがある
シルクフラワーは造花の総称であり、明確な規定や定義は存在しません。
そのため、中には品質が低く、いわゆる造花感が大きいものもあります。
また、高品質になるほど価格も高くなり、場合によっては生花よりも高額になることもあるでしょう。
高価なシルクフラワーであれば、生花のようなリアルなアレンジメントが可能ですが、費用面を考えると、生花も視野に入れるなどの検討が必要になります。
シルクフラワーが使われるシーン
引用:フラワーギフトラボ
シルクフラワーは、お世話が不要な手軽さや枯れることない丈夫さから、私たちの日常生活の中で幅広く活躍しています。
主に、きれいな状態を長く保っていたい時や、メンテナンスができない時、長く残しておきたい時などに使われますよ。
ここからは、シルクフラワーが多く活躍しているシーンをご紹介しましょう。
ブライダル
結婚式会場の飾り付けや花嫁さんのアイテムとして、シルクフラワーが多く使われています。
例えば、シルクフラワーを使ったブーケであれば、結婚式本番以外にも前撮りで使用できます。
さらに、ブーケとおそろいのヘッドドレスにしたい場合も、違和感なく統一感を出すことができるのです。
生花のブーケであれば結婚式当日に合わせて作られますが、シルクフラワーであれば衣装選びの段階から、ブーケに合うドレスを探すこともできます。
また、結婚式で使用した後もお部屋のインテリアとして飾ることができるので、幸せな思い出と共に残り続けるでしょう。
フラワーギフトラボでは、シルクフラワーのブライダルブーケのレンタルサービスもご用意しています。さまざまなデザインのブーケがあるので、きっと気に入るものが見つかるはずですよ。
お店やイベント会場
お店やイベント会場を彩るアイテムとして、シルクフラワーが使われるケースもあります。
このような場所に花を飾る場合は、日常の業務や対応に追われて、花のメンテナンスが十分にできないこともあるでしょう。
また、傷んだり枯れてしまう度に、新しい花を購入していると費用もかさみます。
さらに、屋外でのイベント会場にシルクフラワーを飾れば、雨や風の影響を受けて花が落ちてしまう心配もありません。
数日間続くイベントでも、最後まできれいな状態を保つことができるのです。
アクセサリー・バッグ
リアルで丈夫なシルクフラワーは、アクセサリーやバッグなどの装飾品としても活躍しています。
素材によっては水洗いも可能なので、洋服に取り入れられていることもあります。
思わず目を引くようなリアルな花に、周りの人たちの注目を集めることができそうです。
見た目が華やかになるので、結婚式のお呼ばれや、パーティーへの出席の際に活躍してくれそうです。
シルクフラワーを用いた手作りのアクセサリーを大切な人へプレゼントすると喜ばれることでしょう。
フラワーギフト
シルクフラワーは、その美しさを半永久的に保つことができます。
そのため、記念日や誕生日などのお祝いとして、シルクフラワーが使われたフラワーギフトを贈ってみてはいかがでしょうか。
そのまま飾れるフラワーアレンジメントやボックスフラワーなどがおすすめです。
お手入れが簡単なので相手の負担になりにくく、長期間きれいな状態を保てるので思い出も残ります。
忙しい方や花の扱いになれていない方への贈り物として最適です。
インテリア
インテリアに花を取り入れたいけど、毎日のお世話が不安な方は、シルクフラワーで代用してみても良いかもしれません。
シルクフラワーであれば、自分の好きな花を季節に関係なく楽しむことができます。
また、花びらが散ったり害虫がつくこともないので、なにもしなくても美しい状態が続きますよ。
さらに、他の小物と同じように、気分や季節に合わせて気軽に収納したり飾ったりすることもできます。来客のある時だけ、さっと飾るという融通もきくでしょう。
仏花
気温や湿度によっては、お墓にそなえた仏花が数日のうちに枯れてしまうこともあります。
そのため、お墓や仏壇に供える花にも、シルクフラワーが使われるようになってきました。
猛暑が続く夏場や、寒さが厳しい冬でも枯れることなく美しい姿を保ち、頻繁な水替えも必要ありません。
また、シルクフラワーは香りや花粉がないので、家の中の仏壇にもそなえやすいのです。
仏様にいつでもきれいな花を楽しんでもらうためのシルクフラワーは、ネット通販サイトでもたくさん取り扱われています。
シルクフラワーの簡単アレンジメント
シルクフラワーのパーツや材料は、100円ショップからデパートまで、あらゆるお店で手に入ります。
多くの種類から選びたい方は、通販サイトを利用してみましょう。
花一本から、好みや目的に合わせて自由に購入することができます。
シルクフラワーを使った簡単アレンジメントの具体例をご紹介しましょう。
花瓶に挿す
好きな花や季節の花のシルクフラワーを花瓶に挿すだけの簡単アレンジです。
使う花の種類は、1種類でシンプルにまとめても良いし、数種類まとめて豪華にレイアウトしても良いでしょう。
生花と違い、水切りなどをする必要がありません。
自由に茎をカットしたり折り曲げたりして、バランスを整えましょう。
このとき、季節感のある花を選ぶことで、造花でも違和感なくお部屋になじませることができます。
リースを作る
クルーガンなどを用いてドーナツ状の土台に接着させることで、簡単にオリジナルリースを作れます。
お部屋に飾って楽しむ他、玄関ドアに飾ると家の外からの印象も変わりますよ。
グリーンを基調としたナチュラルなリースであれば1年中楽しめますし、クリスマスやお正月テイストで作れば、季節イベントのアイテムになるでしょう。
結婚式などで使用した花冠を、そのままリースとして飾るというアイデアもあります。
スワッグなどの壁飾りを作る
スワッグとは、花を束ねて逆さに吊るして壁に飾るもので、発祥や時代背景ははっきりしていませんが、海外では魔除けとして使われることもあるようです。
生花でスワッグを作った場合は、ドライフラワーになっていく過程を楽しめますが、シルクフラワーを用いて瑞々しく色鮮やかなスワッグを作っても素敵ですよ。
バランスやレイアウトが難しい場合は、ネットの画像を参考にすると良いかもしれません。
ボトルや瓶につめる
シルクフラワーの花の部分のみをカットし、ボトルや瓶につめるだけで、おしゃれなインテリア小物になります。
サイズの大きなものであれば1つで存在感抜群になりますが、小さめのものをいくつか並べても可愛くなります。
デザインやアレンジメントに自信がなくても簡単に取り組むことができておすすめですよ。
片付けも簡単なので、手軽にフラワーインテリアを楽しむことができます。
アクセサリーを作る
小さめのシルクフラワーを用いて、ピアスや髪飾り、コサージュなどを作り、オリジナルアクセサリーを楽しむのも良いでしょう。
アクセサリーを手作りするための金具やパーツは、100円ショップなどでも購入できます。
自分用だけでなく、大切な人へプレゼントしても喜ばれることでしょう。
頻繁に付け外しを行うアクセサリーの場合、シルクフラワーがとれてしまわないように、しっかりと接着するのがポイントです。
シルクフラワーの風水効果
部屋に花を飾り、風水効果を取り入れたいという考え方が「花風水」です。
しかし、生花を飾るとお世話が大変なので、できれば造花を飾りたいという方も多いのではないでしょうか。
たとえクオリティが高く本物そっくりだとしても、シルクフラワーは造花です。
その場合、風水的に良い効果はあるのでしょうか。
理想は生花
風水の考え方において、「生きているもの」の生気を取り入れるというものがあります。
そのため、造花であるシルクフラワーよりも、命ある生花の方が、風水的には良い気をもたらすと言われているのです。
しかし、正しいお世話を続けていてもいつかは枯れてしまうのが生花です。
枯れたり傷んでしまった花を、処分せずにいつまでも飾っていると、せっかくの風水効果が無くなってしまうどころか、悪い気が発生してしまいます。
また、風水では「どんなアイテムを飾るか」だけでなく、「飾ったアイテムから得られる気分」も重要視されます。
そのため、生花のお世話に忙しい毎日より、シルクフラワーで気持ちに余裕を持ちながら花を楽しむ方が、気分も晴れやかになり、運気アップも狙えるかもしれませんよ。
ホコリや汚れに注意
シルクフラワーは、水替えなどのお世話が必要ない分、つい放置されがちになってしまう傾向もあります。
しかし、シルクフラワーがホコリをかぶって汚れてしまうと、悪い気を発して、風水的な効果も薄れてしまうことも。
風水の基本は「清潔を保つこと」なので、シルクフラワーといえど、汚れてきたらお手入れをするように心がけましょう。
シルクフラワーのお手入れ方法
シルクフラワーは、生花のような毎日のお世話は不要ですが、長くきれいな状態を保つためには、最低限のお手入れが必要になります。
気になったときや、思い出した時で構いませんので、軽くメンテナンスしておきましょう。
シルクフラワーを飾るときの注意点やポイントをご紹介します。
ホコリが付いた時
シルクフラワーを長期間そのままにしていると、少しずつホコリが付着していきます。
普段のお手入れでは、乾いた布やハタキで払う程度で構いません。
しかし、年月がたって汚れが目立ってきたら、かたく絞った布等で拭き取ります。
水洗いも可能ですが、素材によっては色落ちや型崩れの原因になるので注意しましょう。
また、水洗いした後は、キッチンペーパーなどで水気を拭き取り、ドライヤーなどで一気に乾燥させてください。
こまめに掃除ができないという方は、静電気防止スプレーをシルクフラワーに吹きかけることで、ホコリの付着を抑えることもできます。
ほつれが出てきた時
シルクフラワーの素材が布である場合は、時間の経過とともに、花びらの端がほつれてくることもあるでしょう。
ほつれが見えると、見栄えが悪くなり「造花感」も増します。
花びらや葉にほつれが見られる時には、その部分をはさみでカットしてお手入れしましょう。直線的ではなく、もとの形に沿うように自然なラインでカットするのがポイントです。
ほつれがひどく、修復が不可能な場合は、思い切って花びらや葉ごとカットしましょう。
変色を防ぐには
シルクフラワーに使われている布やポリエステルは、直射日光に当たりすぎると変色する可能性があります。
例えば、窓際に固定して飾り続けていると、一部だけ日焼けしてしまい、その部分だけが不自然な色味になってしまうのです。
シルクフラワーの変色を防ぐために、できるだけ直射日光の当たらない場所に飾ってください。
また、窓際に置きたい場合には、定期的に動かしたり回転させたりして、部分的に日が当たり続けることがないようにした方が良いでしょう。
きれいで便利なシルクフラワーを楽しもう
少しのお手入れだけで、半永久的にその美しさを保ってくれるシルクフラワーは、花を使いたいあらゆるシーンで活躍しています。
本物と見間違うほどのシルクフラワーであれば、シンプルに飾るだけでも部屋が明るくなってインテリアのアクセントになりますよ。
花の扱いに慣れていない人や、忙しくて手入れができない人でも気軽に取り入れられるので、お花のある暮しを楽しんでみてはいかがでしょうか。