フラワーギフト

ラ・メールコラム > フラワーギフト > デルフィニウムの育て方|花と苗のお世話のポイントを詳しく解説!

デルフィニウムの育て方|花と苗のお世話のポイントを詳しく解説!

デルフィニウム イメージ

デルフィニウムは、鮮やかなブルーや紫の花色が魅力の初夏を代表する花です。

この記事では、開花時期や特徴、人気品種の紹介をはじめ、苗や種からの育て方、栽培環境の整え方、トラブル対策まで詳しく解説します。

さらに、デルフィニウムの代用花やアレンジメントに使える花材の紹介、切り花として長く楽しめるポイントについても幅広くご案内しています。

デルフィニウムとはどんな花?

デルフィニウムは、スラリとした立ち姿と青や紫を基調とした花色で、庭植えや切り花に広く使われている花です。

ここからは、デルフィニウムの基本的な情報や、開花時期、名前の由来と花言葉についてと、人気の理由について解説しています。

デルフィニウムの基本情報|開花時期など

デルフィニウムはキンポウゲ科に属する草花で、原産地はヨーロッパやアジアの冷涼地とされています。

和名 ヒエンソウ(飛燕草)
学名 Delphinium spp.(園芸品種を含む総称)
英名 Delphinium
科名 キンポウゲ科 (Ranunculaceae)
属名 デルフィニウム属 (Delphinium)

草丈は品種によって異なり、矮性タイプは30cm前後、高性タイプでは1.5mを超えるものも見られます。

花は5〜6月を中心に開花し、青、紫、白、ピンクなどの色合いで穂状に咲くのが特徴です。

多年草として扱われることもありますが、日本では高温多湿の夏が苦手なため、秋まき一年草として育てられるケースが一般的となります。

名前の由来と花言葉について

「デルフィニウム」という名前は、ギリシャ語の「デルフィニオン(イルカ)」に由来し、つぼみの形がイルカの姿に似ていることから来ています。

ヒエンソウ(飛燕草)という和名の由来は、その花の形が「飛んでいるツバメ(燕)」の姿に似ていることに由来しています。これは、特に後方に伸びる花の「距(きょ)」と呼ばれる部分がツバメの尾のように見えるためで、古くから日本でもその形にちなんでこの名前が付けられました。

英語でも「スカイラーク」や「ラーカスパー」といった呼び名があるほか、ラテン語表記の「Delphinium」もそのまま流通名として使用されています。

花言葉は「あなたは幸福をふりまく」「清明」「高貴な心」です。

育てるメリットとガーデニングやフラワーギフトで人気の理由

デルフィニウムは、見上げるような草丈と鮮やかなブルー系の花色が特徴で、庭に奥行きと高さを加える花材として重宝されています。

ガーデニングでは、花壇の後方に植えることで立体感が生まれ、他の花との組み合わせでも映える存在です。

切り花としての評価も高く、花もちが良いため花束やアレンジメントでもよく利用されています。特にウェディングやセレモニーの装花では、清楚で上品な印象を与える花として人気です。

デルフィニウム特有の青色は他の花ではなかなか表現できないため、唯一無二の存在感を放つ花材とされています。

デルフィニウムの人気品種と種類

デルフィニウムには、見た目や性質の異なるさまざまな品種が存在し、用途や栽培環境に合わせて選ぶことができます。

野生種(原種)では300種類に及び、品種改良されたものは、数百種類以上あるといわれています。

ここからは、デルフィニウムの豊富な種類から、初心者でも育てやすい品種の紹介に加え、花色ごとの特徴、そして草丈や耐寒性といった性質に基づく品種の分類について詳しく解説します。

初心者向けにおすすめの品種紹介

初めてデルフィニウムを育てる方には、「ベラドンナ系」や「トールミックス」などの品種が扱いやすいとされています。

これらは比較的耐病性があり、草丈も中程度で支柱が不要なケースもあるため、管理がしやすい点が魅力です。

また、「F1 プラチナブルー」は発芽率が高く、種からでも育てやすいシリーズとして知られています。

初心者が最も苦労する夏越しの対応も、比較的容易な品種が揃っているため、ガーデニングに不慣れな方でも安心して挑戦できるでしょう。

花色別に探す人気品種の特徴

デルフィニウムの最大の魅力は、他の花ではあまり見られない鮮やかなブルーの花色にあります。

「ブルーバード」や「ガラハッド」は特に人気があり、それぞれ鮮明な青と純白の花を咲かせることで知られていてデルフィニウムの代表的存在です。

ピンクや紫系の品種も豊富で、「ローズピンク」や「パシフィックミックス」などは、寄せ植えやアレンジメントに彩りを加える花材になります。

青系は清涼感があり、白や淡色の花と合わせることで上品な印象を演出できる点も人気の理由です。

草丈・耐寒性で選ぶ品種カテゴリ

デルフィニウムは草丈によって「矮性」「中高性」「高性」の3タイプに分けられます。小スペースの庭や鉢植えには「マジック・フォウンテン」シリーズなどの矮性品種が適しており、スペースを取らずにコンパクトに育てられます。

一方で、花壇の背景や切り花として利用する場合は、1mを超える高性種「パシフィック・ジャイアント系」や「エラータム系」が好まれます。

耐寒性については、エラータム系が特に強く、寒冷地でも多年草として扱えることが多いため、地域に応じて品種を選ぶことが望ましいです。

デルフィニウムの育て方の基本

デルフィニウムを健やかに育てるには、まず適した環境条件を把握し、管理における注意点を押さえておくことが大切です。

日本の高温多湿な気候に対応するための工夫や、成長期・開花期における日照、水やりのコツなど、実践的なポイントをこの項目で詳しく解説していきます。

デルフィニウムを育てる際の注意点とポイント

育成中のデルフィニウムは茎が直立しやすく、風や雨で倒れやすいため、支柱を立てて早めに誘引しておく必要があります。

特に高性種では茎が折れやすく、支柱の設置が開花時の花姿にも大きく影響するとされています。

梅雨時期の長雨や高湿度環境は病気を招きやすいため、鉢植えの場合は雨を避けられる場所への移動が推奨されます。

肥料は窒素分が多すぎると茎が軟弱になる傾向があるため、リン酸やカリ分が中心のものを選ぶ方が安定した生育につながりやすいです。

日当たり・風通し・気温・水やりなどの管理とコツ

デルフィニウムは冷涼な気候を好む植物で、暑さや多湿には弱い性質があり、栽培には風通しが良く、直射日光が強すぎない場所を選ぶことが望ましいとされています。

日当たりは午前中にしっかり光が当たり、午後は半日陰になるような環境が最も適しているでしょう。

気温は15〜25℃の範囲が生育適温であり、夏の30℃を超える時期は成長が止まるか、株が弱る原因となるので注意です。

水やりは表土が乾いたタイミングでたっぷり与えるのが基本ですが、鉢植えの場合は特に水切れと過湿のバランスを意識することが大切です。

朝のうちに水を与えることで、気温の上昇に対応しやすくなり、根腐れの防止にもつながります。

デルフィニウムの栽培方法

デルフィニウムを健康的に育てるためには、土壌の状態や肥料の与え方、育成のスタートとなる種まきや苗の植え付け方法まで、基本を正しく押さえることが必要です。

ここでは、栽培の土台となる土づくりと施肥の方法、種や苗からの育て方について、それぞれ具体的に解説します。

デルフィニウムの土づくりと肥料の与え方

デルフィニウムは水はけの良い中性から弱アルカリ性の土壌を好みます。

赤玉土6割、腐葉土3割、パーライト1割を混ぜた土に、あらかじめ苦土石灰を混ぜてpHを整えることが推奨されています。

植え付け前には元肥として緩効性肥料を土に混ぜ込むと良く、成長期には液体肥料を10日に1回の頻度で与えると花つきが向上します

。肥料はリン酸とカリウムを中心に構成されたタイプが適しており、窒素が多すぎると茎が軟弱になるため注意が必要です。

種から育てる場合のまき方と管理方法

デルフィニウムの種まきは秋が最適で、9月中旬から10月上旬が一般的な播種時期です。

発芽には10〜15℃程度の気温が必要とされており、涼しい環境での管理が求められます。

覆土はごく薄くし、発芽までの約2週間は乾燥しないよう適度に湿らせておきましょう。

発芽後は徐々に日光に慣らし、本葉が2〜3枚になったら間引きや鉢上げを行います。

苗が徒長しないように風通しの良い場所で管理し、朝日が当たる場所に置くと健全に育ちやすくなります。

苗から育てるときの準備と手順

苗から育てる場合は、購入した苗をそのまま植えるのではなく、植え付け前にポットから取り出し、根鉢の状態を確認して軽くほぐしておくと根の定着が良くなります。

植え付けは気温が安定する10月ごろが適期で、株間は30cm程度を確保しておくと風通しが保たれ、病害のリスクを軽減できるでしょう。

植え付け直後にはたっぷりと水を与え、活着までは土が乾かないよう注意が必要です。

また、定植から2週間程度経過したら、追肥を始めることで株の生育が安定しやすくなります。

デルフィニウムの花・苗・種の探し方とコツ

花束用の切り花、家庭で育てる苗、または種からの栽培を希望する場合、それぞれに適した購入場所や選び方のポイントがあります。

切り花として購入する場合は、春から初夏にかけて花屋やフラワーショップで比較的見つけやすいです。

一方、苗を探す場合は秋(10〜11月)または春先(3〜4月)に園芸店やホームセンターを訪れると良いでしょう。

苗は草丈が締まっていて、葉にハリがあるものを選ぶと、その後の生育が安定しやすくなります。

種を購入したい場合は、種苗専門店や園芸通販サイトを活用するのもおすすめです。

播種時期に合わせて秋には早めに入手しておくことが望ましく、冷蔵保存が必要な品種もあるため、保管方法にも注意を払うと良いでしょう。

デルフィニウムの代わりや一緒に使われることがある花

デルフィニウムが手に入りにくい時期や、異なる雰囲気の花と組み合わせたい場合には、見た目や役割が近い他の花材を使うことで、同様の印象を演出することができます。

デルフィニウムの代わりとしておすすめなのは、紫や青系の品種は色調が似ているリシアンサス(トルコキキョウ)です。

また、カーネーションは、フリルのような花びらとボリューム感が特徴で、デルフィニウムの代用にも引き立て役にも使われています。淡いブルーやパープル系の品種もあり、全体の色味を合わせたいときに便利です。

またガーベラは、カラーバリエーションが豊富で、デルフィニウムと並べた際にも違和感なく調和するので一緒に使う花材としておすすめです。

デルフィニウムの代わりの花材を使ったアレンジメント

デルフィニウムの代わりの花材を使ったアレンジメント

商品ページ:豪華アレンジメント

デルフィニウムが入手困難な季節でも、同様に爽やかで華やかな印象を演出できるアレンジメントがあります。

こちらはブルー系とピンク系の花をバランス良く組み合わせたフラワーアレンジメントで、落ち着きと明るさの両方を楽しめる点が魅力です。

テーブルや受付、贈り物用としても扱いやすく、様々なシーンにフィットします。

花材の色味や形を意識的に配置することで、デルフィニウムが持つ縦のラインや色の印象を自然に再現している点も特長となっています。

(こちらで紹介した商品は、時期やタイミングによりご用意できないことがあります。ご了承ください。)

デルフィニウムの開花を長く楽しむ方法

デルフィニウムの美しい開花をより長く楽しむためには、適切な管理とタイミングを見極めた手入れが欠かせません。

ここでは、咲き終わった花の剪定や切り戻しの方法、切り花として扱う際に花もちを良くするテクニック、さらに開花後の管理から再開花を促すためのポイントについて具体的に解説します。

デルフィニウムの剪定・切り戻しの正しいタイミング

デルフィニウムは一番花が終わった後に、適切なタイミングで切り戻しを行うことで、二番花の開花を促すことができます。

最初の花が枯れ始めた時点で、花茎の半分ほどを切り戻すと良いとされており、株元の葉を数枚残して切ることで、新しい芽の発生を促進します。

また、完全に花が終わる前に剪定を行うことで、株が消耗するのを防ぎ、次の開花に向けたエネルギーの温存が可能です。

切り口は斜めにし、雨水が溜まらないように配慮することも重要になります。

切り花として長持ちさせるテクニック

デルフィニウムを切り花として長持ちさせたい場合は、収穫のタイミングと水揚げ方法が大切です。

咲き始めの花が2〜3輪開いた状態で切り取ると、花瓶での開花期間が長くなります。切った直後はすぐに水につけ、根元を水中で斜めにカットすることで、水の吸い上げが良くなります。

また、花瓶の水は毎日交換し、雑菌の繁殖を防ぐために、花瓶自体も清潔に保つことが大切です。エチレンガスに弱い特性があるため、果物の近くには置かないよう注意しましょう。

開花後の管理と再開花に向けたお手入れ

デルフィニウムの開花が終わった後も、適切なお手入れを続けることで再び花を咲かせることができます。

まず、枯れた花がらは早めに摘み取ることで病気のリスクを減らし、株の体力を保持する効果が期待されます。

加えて、切り戻し後には追肥としてカリ分を含む肥料を与えると良いでしょう。新しい芽の形成が促進されやすくなります。

気温が高くなる夏前に一度生育が落ち着くことがありますが、風通しの良い半日陰に移動させるなどして株を休ませると、秋に再び開花する可能性があります。

デルフィニウムによくあるトラブル対策

デルフィニウムは比較的デリケートな植物であり、育成中にはさまざまなトラブルが発生しやすい傾向があります。

特に日本の高温多湿な環境では、害虫の発生や病気のリスクが高まるため、早期の予防と正しい対処が重要です。

ここからは、よく見られる害虫とその予防策、そして代表的な病気の種類と初期段階での対応方法についてご紹介します。

よく見られる害虫とその予防法

デルフィニウムにはアブラムシやヨトウムシ、ナメクジなどの害虫が発生しやすく、特に春から初夏にかけて注意が必要です。

アブラムシは新芽や花のつぼみに群がって吸汁し、ウイルス病の媒介にもつながるため、見つけ次第早めの駆除が求められます。

ヨトウムシは夜間に活動し、葉を食害する習性があるため、日中には土中に潜っていることが多く、株元の確認が重要です。

ナメクジは湿度が高い環境で多発しやすく、若い苗を中心に被害を受けやすくなります。

予防策としては、風通しを確保し、株間をあけて密植を避けることが効果的です。

また、見つけた際には薬剤を使用するか、物理的に取り除くと良いでしょう。

病気の種類と初期対処の方法

デルフィニウムがかかりやすい病気としては、うどんこ病、灰色かび病、立ち枯れ病などが知られています。

うどんこ病は葉に白い粉状のカビが広がる症状で、風通しの悪い環境や肥料の与えすぎが原因となる場合があります。

灰色かび病は湿度の高い梅雨時期に発生しやすく、花や葉が腐敗するのが特徴です。

立ち枯れ病は根に原因があることが多く、突然株全体がしおれてしまいます。

これらの病気は初期であれば、病斑部の除去や殺菌剤の散布で進行を抑えることが可能です。

症状の進行が早いため、毎日の観察と早期の対応が被害拡大を防ぐ鍵となります。

フラワーギフトをお探しの方はフラワーギフトラボへ

季節の花を使った花束やフラワーアレンジメントなどをお探しの方は、フラワーギフトラボがおすすめです。24時間いつでも手軽に注文可能なので忙しい方にも便利です。

フラワーギフトラボでは、胡蝶蘭や花束、アレンジメントからブライダルフラワーまで多彩に揃っていて、ギフトシーンや季節、色、贈る相手に合わせて花を選べるのが魅力です。

自社配送エリアに加え、全国配送にも対応しています。

フラワーギフトをお探しなら、ぜひフラワーギフトラボをチェックしてみてください。