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ストレリチアニコライ(オーガスタ)とは?レギネとの違いや育て方

名前に「ストレリチア」がつく代表的な観葉植物には、ストレリチアニコライとストレリチアレギネの2種類があります。これらは樹形が似ていますが、見分け方をご存じでしょうか。どちらを選んでもおしゃれな空間を演出できますが、違いを理解せずに選ぶと「思い描いていたイメージと違う」と感じることがあるかもしれません。

そこで今回は、紛らわしいニコライとレギネの違いを解説し、ストレリチアニコライの育て方、剪定、株分け方法についてご紹介します。トラブル解決法にもふれますので、「ストレリチアニコライを育ててみたい!」と思っている方はぜひ参考にしてください。

ストレリチアニコライの基本情報

ストレリチアニコライとはどのような植物なのか、まずは基本情報をご紹介します。

植物名 ストレリチアニコライ
別名 オーガスタ
学名 Strelitzia nicolai
科・属 ストレリチア科ストレリチア属
タイプ 常緑多年草
原産地 南アフリカ
樹高 60~200cm
耐暑性 強い
耐寒性 やや弱い
耐陰性 あり
花言葉 「輝かしい未来」「すべてを手に入れる」
風水効果 金運アップ、仕事運アップ、健康運アップ

ストレリチアニコライは、地上から茎を伸ばし、その先にバナナの葉のような大きな葉を付ける観葉植物です。その大きな葉は蒸散作用によって多くの水分を放出し、「生きる加湿器」と呼ばれることもあるほどです。また、光合成による高い空気清浄効果も注目されています。

ストレリチアニコライは小さなサイズでも出回っていますが、育てるとどんどん大きくなります。ストレリチアニコライは茎を持つ有茎種であることから、土から茎が立ち上がり、上に向かって成長していくのも大きな特徴です。その樹高は2m以上にもなり、天井に届くほどの高さまで育つこともあります。

稀なケースではありますが、十分に大きく育てると、鳥の容姿ような花を咲かせることがあり、グリーンだけの観葉植物とは一味違う、彩が加わった素敵な空間演出を楽しませてくれるでしょう。

ストレリチアニコライとレギネとの違い

人気の観葉植物として取り上げられることの多いストレリチアですが、名前と植物を一致させられない方も多いのではないでしょうか。なぜなら、同じ植物が、ストレリチアニコライ、ストレリチアオーガスタ、または単にオーガスタと呼ばれることがあるためです。さらに、ストレリチアレギネはストレリチアニコライと非常に似た樹形をしています。

ここで、呼び方とストレリチアニコライとストレリチアレギネの違いを簡単にまとめてご紹介しておきましょう。

植物名 呼び名 特徴
ニコライ ・ストレリチアニコライ

・ストレリチアオーガスタ

・オーガスタ

・有茎種

・60cm~200cmと大きく育つ品種

・幅広の葉を持つ

・白色と黒色の羽をもつ鳥のような花を咲かせる

レギネ ストレリチアレギネ ・無茎種

・60cm~120cmと比較的小型な品種

・ニコライと比べて葉幅が細め

・黄色や青色の色鮮やかな羽をもつ鳥のような花を咲かせる

ちなみに、流通量としてはストレリチアレギネが最も多く、ストレリチアの代表種として扱われることが多いようです。次いでストレリチアニコライの流通量が多くなっています。さらに数は少ないですが、茎の先に小ぶりの葉を付けるストレリチアユンケア(ストレリチアノーリーフ)という品種も観葉植物として流通しています。

 

ストレリチアニコライの育て方

ストレリチアニコライは、日本とは異なる気候の地域を原産とする植物ですが、日本でも育てやすい丈夫な観葉植物です。ただし、ストレリチアニコライが好む環境を整えて育ててあげないと、枯れてしまい、せっかくのグリーンで彩られた空間づくりも失敗に終わってしまいます。

では、どのような点に注意すべきかというと、以下の3つのポイントに気を付けることが重要です。

  • 置き場所
  • 水やり
  • 温度

それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

置き場所

ストレリチアニコライを置く場所は、日当たりのよい場所に置きましょう。理想的なのは、窓辺でレースのカーテン越しに日光浴ができる場所です。直射日光でなくても、壁や天井の反射光によって明るくなる場所でも元気に育てることができます。

置き場所が適しているかどうかは、数日間ストレリチアニコライの様子を観察することで判断できます。以下のような状況が見られた場合は、日照不足が疑われます。

  • 葉が垂れて元気がない
  • 葉がきれいに開かない
  • 葉色が悪くなってきた

日照不足を解消したい時の注意点は、急な場所移動をしないこと。植物に大きなストレスをかけないよう、少しずつ明るい場所に移動し、徐々に慣らしてあげることが大切です。

水やり

水やりは、タイミングと量に注意して行うことが大切です。

タイミング
春夏 土の中心部あたりまで乾燥している 鉢底から流れ出るほどたっぷりと
秋冬 土の中心部あたりまで乾燥してから1週間後 鉢底から流れ出るほどたっぷりと

水やりのタイミングについては、「何日に1回」といった目安で行うのではなく、土の状態を確認してから行ってください。こうすることで、過度な水やりによる根腐れを防ぐことができます。土の乾き具合は、手で触れたり、割りばしを使ったりして確認できますが、抵抗がある方や判断が難しいと感じる方は、土の水分量を測定できる専門アイテムを使うとよいでしょう。目視で簡単に判断でき、適切なタイミングで水やりを行うことができます。

温度は10℃以上に

ストレリチアニコライは、原産地から想像がつくように、温かい環境を好みます。適した育成温度は15℃~30℃で、耐寒性は高くありません。5℃以下になると枯れてしまうこともあるようです。では、どこまでの気温に耐えられるのかというと、目安は10℃。飾る部屋の温度は10℃以上に保つよう心がけましょう。

気温が下がる冬において、留守にする場合や夜間の温度管理が難しいと感じることもありますが、以下のような工夫で適温に近い状況を作ってあげられます。

  • 窓際から距離を置く
  • 新聞紙や段ボールで鉢周りを囲む
  • 段ボールや発泡スチロールを鉢下に敷く
  • ビニールを被せる

ストレリチアニコライの剪定方法

ストレリチアニコライは、中心部から新しい茎をまっすぐ上へ伸ばし、クルクルッとたたまれている葉を少しずつ広げていきます。外側の葉は横に倒れていくため、上だけでなく横にもサイズアップしていくのが特徴です。

ここで問題となりやすいのが、サイズアップによって家具や壁に接触することや、樹形の乱れです。剪定が必要となってきますので、ここで、3つのポイントを取り上げて剪定方法をご紹介します。

  • 剪定は5~7月に行う
  • 剪定は株元からバッサリ切る
  • 剪定するのは外側の葉と邪魔な葉

剪定は5~7月に行う

ストレリチアニコライを剪定したい時は、5~7月の間に行います。大事なポイントは、剪定後にも成長が促される暖かい日が続くこと。春先や秋口に剪定すると、新芽が育ちにくく、回復力が低いため、枯れてしまうこともあります。そのため、剪定は適した時期に行うよう注意してください。

株元からバッサリ切る

ストレリチアニコライは、株元から太い茎を伸ばし、その先に大きな葉を付ける樹形です。このような植物を剪定する場合は、茎の根元で切り落とします。根元が他の茎と重なっている場合は、分かれ目のギリギリのところで剪定し、その後、茶色くなってパリパリの状態になってから、きれいにしてあげるとよいでしょう。

剪定するのは外側の葉と邪魔な葉

大きく育ち、剪定が必要な場合は、中心部から新芽が出ますので、まず外側の葉を剪定してください。もし、生い茂って空気の通りが悪そうな場合は、邪魔な葉を切ってしまっても構いません。剪定した葉が生き生きとしている場合は、高さのあるガラス花瓶を用意して、飾って楽しむのもよいですね。

ストレリチアニコライの植え替え方法

ストレリチアニコライを育てる場合、1~2年に1回は植え替えが必要となってきます。そのまま放置すると、太い根が鉢を割ってしまうこともあるようです。

ここからは、ストレリチアニコライの旺盛な成長に焦点をあて、以下のポイントについて詳しく解説します。

  • 植え替えが必要なサインとは
  • 植え替えを行う時期
  • 植え替えの手順
  • 小さく育てたい場合の植え替え方法

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

植え替えが必要なサインとは

ストレリチアニコライは、1~2年という年数が目安となるだけでなく、以下のようなサインが見られる場合にも植え替えが必要となります。

  • 水が土に浸透しづらくなった
  • 水が流れ出るのが早くなった
  • 水やり後の土の乾燥が早くなった
  • 葉が変色してきた
  • 鉢の底から根が見えている
  • 成長期に生育する様子が見られない

植え替えを行う時期

植え替えはストレリチアニコライの成長期に行いますが、できれば5月か6月の成長期の中でも早い時期に行うのがおすすめです。早めに行うことで、植え替え後も活動が活発になる時期を設けることができ、土にしっかり根付かせてから休眠期に入らせることができます。

植え替えの手順

ストレリチアニコライの植え替えを行う際は、以下の手順を参考にしてください。

  1. ひと回り大きい鉢を用意し、鉢底に網と石をセットする
  2. 新しい土を鉢の1/3ほど入れる
  3. ストレリチアニコライを鉢から取り出し、根をほぐして土を落とす
  4. 根腐れがあればカットする
  5. 土を入れた新しい鉢に入れ、土を足して安定させる
  6. 植え替え後にたっぷりを水を与える

小さく育てたい場合の植え替え方法

ストレリチアニコライは生育旺盛で、適した環境で育てて植え替えを繰り返すと、どんどん大きくなっていきます。では、ストレリチアニコライを迎え入れたらサイズアップしか道がないのかというと、サイズを保ちやすくする方法もあります。以下にポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  • 新しい葉以外のすべての葉を思い切って剪定する
  • ごぼうのような太い根を15cm程度に切りそろえる
  • たくさん生えている根を間引く

ちなみに、ストレリチアニコライは日陰で育てると背丈が伸びる徒長を起こすため、しっかり日光にあてて育てることも、小さく育てるコツの一つです。

ストレリチアニコライの増やし方は株分け

ストレリチアニコライを増やしたい場合、親株の横にできる子株を切り取り育てる株分けが唯一の方法です。

肝心な子株についてですが、作るためには親株を大きく育てる必要があります。大きく育てないと子株がつかないため、まずは親株を大切に育てて、大きくしてあげましょう。

子株が確認できたら、いよいよ株分けです。以下に手順を紹介しておきますので、参考にしてください。

  1. 子株を植える鉢を用意しておく
  2. 成長期を待ち、5月~6月に株分け開始
  3. 鉢からストレリチアニコライを取り出し、根をほぐして土を落とす
  4. 親株と子株の間にスコップを差し込み、切り離す
  5. それぞれを鉢に入れて安定させる

株分けは、親株の横から出ている子株をナイフで切り落とす方法でも行えます。この方法の場合は子株に根がありませんので、水差しで発根させ、太い根がしっかり生えた事を確認してから5月~6月に鉢植えするとよいでしょう。

ストレリチアニコライのよくあるトラブルと対処法

ストレリチアニコライは、樹形や葉が大きいため、トラブルが起こると目立ちやすく、見た目も悪くなります。ここで、よくあるトラブルとその対処法を紹介しますので、予防対策の参考にしてください。

葉が割れてしまうのは葉に負荷がかかっているから

ストレリチアニコライの葉が割れるのは、葉に何らかの負荷がかかっているためです。例えば、接触は大きな要因です。生活動線上にあって体が葉に触れてしまうだけでなく、家具や壁への接触、レースのカーテンの開け閉め時の接触などがあげられます。また、風がよくあたる環境では、株にかかる負荷を減らすために葉が自然に割れることもあります。

葉割れを少なくしたい場合は、置き場所に注意を払い、接触などによる葉への負荷をできるだけ減らすことが重要です。

葉が丸まってしまうのは水切れが原因

ストレリチアニコライの葉は、稀に葉の周辺がクルクルッと表面側に丸まってしまう現象を起こします。これは水切れが原因です。特に、直射日光を浴びることによる水切れが原因のケースが多いです。

このようなトラブルが見られたら、まずは強い日差しがあたらない環境に移動させます。水切れを起こしているので、水やりと葉水を行って、水分を補給してあげましょう。もし置き場所が適切でも葉が丸まる場合は、水やりの頻度を見直し、適切なタイミングで適量与える点に注意してください。

葉が開かないのは日照不足か根詰まり

ストレリチアニコライの新芽が出たあとに、クルクルッと巻かれている葉が開かないことがあります。これは日照不足が原因のケースが多いです。

今置いている場所では日光の量が足りていないため、もう少し明るい場所に置き換えてください。それでも開かない場合は、手で少しだけ開いて刺激を与えると、自然に広がることがあります。置き場所に問題がない場合は、根詰まりを疑い、適切なタイミングで植え替えを行いましょう。

葉色が悪くなるのは根腐れや葉焼けが原因

ストレリチアニコライの外側にある葉が黄色く変色している場合は、寿命です。しかし、内側にある新しい葉が黄色や茶色、黒などに変色している場合は、根腐れや葉焼け、肥料不足が原因と考えられるでしょう。

根腐れは水や肥料のやりすぎ、葉焼けは直射日光があたっていることが原因なので、思い当たる場合は改善してください。基本的にストレリチアニコライは肥料を与える必要はありませんが、育て方を見直しても葉色が悪くなる状況が続く場合は、与えてみてもよいかもしれません。成長期のタイミングに、固形肥料を株元から離した場所においてみてください。

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ストレリチアニコライ

商品ページ:ストレリチアニコライ7号(ラスターポット付)

ストレリチアニコライは、ストレリチアレギネと樹形が非常に似ていますが、それは中型サイズの頃まで。レギネに比べてストレリチアニコライは大きく育つ品種であり、室内に置く鉢植えでも、2m以上の大きさに育ちます。背が高く、大きな葉をしならせる姿は迫力満点。豊かなグリーンで、リゾート地にいるような空気感を楽しませてくれます。

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