オリーブの木の育て方!植え替え方法や剪定のコツなど徹底解説
シルバーグリーンの小さくて細長い葉を豊かに茂らすオリーブの木。カフェの窓際や素敵なお宅の玄関先などで見かけ、そのおしゃれでかっこいい雰囲気に引き込まれた方も多いのではないでしょうか。
本記事では、オリーブの木の基本情報や育て方、植え替え・剪定方法、増やし方などを徹底解説します。オリーブの木を育ててみたい!という方は、ぜひ参考にしてください。
オリーブの木の基本情報
オリーブの木とはどのような植物なのか、まずは基本情報をご紹介します。
植物名 | オリーブの木 |
和名 | オリーブ |
学名 | Olea europaea |
科・属 | モクセイ科オリーブ属 |
タイプ | 常緑高木 |
原産地 | 地中海地方、北アフリカなど |
樹高 | 鉢植え1~2m、地植え2m以上 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 強い |
耐陰性 | なし |
花言葉 | 「平和」「知恵」 |
風水効果 | 家庭の平和、良縁 |
オリーブの木の特徴
オリーブの木は、オリーブオイルやピクルスといった食品の原料となる実を収穫できる木です。地中海地方を原産地とするオリーブの木ですが、日本がオリーブ栽培を奨励した明治時代に苗木が輸入され、似た環境である小豆島での栽培に成功。現在では、小豆島が日本のオリーブ産業発祥の地となり、数多くのオリーブの木が栽培されています。
そんなオリーブの木は、シルバーグリーンと呼ばれる葉色や樹形の美しさが魅力で、愛でる植物としても人気があります。「平和」という素敵な花言葉と、「家庭の平和の運気アップ」といった魅力的な風水効果も、多くの人に親しまれる理由の一つです。自宅にはもちろん、贈り物としてもよく選ばれています。
オリーブの木は寒冷地でも楽しめる
オリーブの木は温暖で乾燥した地域を好む植物ですが、寒冷地でも育てることが可能です。
適地としては、原産地に環境が似ている小豆島があげられますが、香川県や広島県などでも栽培が広がっています。小豆島が適地といわれるのは、食品加工に適した実を相当量収穫しやすい場所だからです。
つまり、グリーンを楽しむ観葉植物としてオリーブの木を迎え入れるのであれば、寒冷地でも育てられるということです。寒暖差が激しい雪が降る地域であっても、オリーブの木に適した環境さえ整えてあげれば、しっかりと育てることができます。もちろん、花や実を楽しむこともできますよ。
オリーブの木の花言葉
オリーブの木の花言葉には、「平和」「知恵」といった意味があります。聖書やギリシア神話など、古来より平和の象徴として語り継がれる歴史のある植物です。「平和」という花言葉や樹齢が長いといった特徴から、現在でもオリーブの木はシンボルツリーとして植えられることが多くあります。
オリーブの木の基本の育て方
オリーブの木は温暖で乾燥した環境を好むため、地植えや鉢植えに関わらず、美しい葉色や樹形を維持するためには、基本的な育て方を理解し、実践してあげることが重要です。
以下に取り上げる4つが、大事なポイントとなってきます。
- 置き場所
- 水やり
- 温度
- 肥料
それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
置き場所
オリーブの木は温暖な環境を好むことからも明らかなように、日光を好みます。そのため、置き場所は屋外でも室内でも、日光がしっかりとあたる日当たりのよい場所を選ぶことが重要です。ほかの観葉植物に比べて、オリーブの木は耐陰性が低いため、日陰になることが多い場所や、差し込む日差しで明るくなる程度の部屋では元気に育ちません。
屋外ではもちろん、特に室内での栽培に挑戦したい方は、日が差し込む時間の長い窓辺に置くことをおすすめします。
水やり
オリーブは乾燥を好む植物ですが、水やりは必要です。地植えの場合は雨水で十分に水分が補給されますが、鉢植えで育てる際は、以下のタイミングで水やりを行いましょう。
春夏 | 土の中心部あたりまで乾燥している状態になったら | |
秋冬 | 土の中心部あたりが乾燥している状態になった2~3日後 |
与える水の量は、鉢の底から流れ出るほどの水量です。大きめの受け皿を用意したり、ベランダや浴室に移動させたりして、たっぷりと水を与えてください。
丈夫で育てやすいが極端な低温に注意
オリーブの木は、四季のある日本の屋外で育てられる植物です。適地とされる小豆島の周辺地域も寒暖差はあり、暑さにも寒さにも比較的強いオリーブの木の性質もあって、極端な温度でなければ枯れてしまうことはほとんどないとされています。
では、極端とはどの程度かというと、マイナス5℃以下の環境です。このような寒さは、雪が降る地域の屋外であり得る環境でしょう。もし該当する場合、鉢植えを屋外に置いているならば室内に取り入れ、地植えしている場合は防寒対策を講じることが重要です。室内に鉢植えを置いている場合でも、窓際など冷気が伝わりやすい場所から距離を置いてあげるのがおすすめです。
肥料を与えると美しく育つ
観葉植物の中には肥料を与えなくても育つ種類がありますが、オリーブの木は肥料を与えることでより美しく育てることができます。肥料を与えずに育てると、葉色や樹形の悪化につながる可能性があるため、以下のポイントを参考に肥料を与えてみてください。
与える時期 | 1~2月、5~6月、10~11月 |
肥料の種類 | 固形肥料:土の上に置いたり混ぜたりして与える
液体肥料:水に薄めて水やりの時に与える |
注意点 | ・与える時期を守る
・肥料を株元の近くに与えない ・肥料の容器に記載されている分量と回数を守る |
オリーブの木の剪定方法
オリーブの木は成長が旺盛で、上に伸びるだけでなく、幹から多くの枝葉が茂ります。そのため、地植えでも鉢植えでも、剪定作業が必ず必要となってきます。
素敵な印象をうける美しい樹形を保つために、以下のポイントを抑えて剪定を行いましょう。
- 大胆な剪定は3月に行う
- とびぬけて長く伸びてきた枝の剪定は5月以降に行ってもよい
- 下向きの枝や重なっている枝を剪定する
- 新しく伸びてきた枝は剪定に注意する
それでは、それぞれのポイントを解説していきます。
大胆な剪定は3月に行う
オリーブの木を大胆に剪定する場合、最適な時期は3月です。ほかの観葉植物と剪定時期が異なることに気づいた方もいるかもしれませんが、オリーブの木の成長期は3月~4月なので、この時期に剪定を行ってください。混同して5月以降に本格的な剪定を行うと、切り口から病害虫が侵入するなどの理由で枯れてしまう可能性があるため注意してください。
長く伸びてきた枝の剪定は5月以降に行ってもよい
小ぶりの枝を剪定する程度であれば、成長期が終わった後、気温が低くなるまでの間に行うことが可能です。ただし、これはやむを得ないケースに限ります。できれば、成長期のうちい完了させてしまうことをおすすめします。
下向きの枝や重なっている枝を剪定する
剪定は見た目の良さを整えるだけでなく、風通しをよくすることも重要な目的です。そのため、まずは全体的なバランスを見て不要な枝を剪定し、その後、密集している部分に注目して、下向きや重なっている枝を剪定してあげましょう。
新しく伸びてきた枝は剪定に注意する
剪定を行う際は、枝をよく観察し、新しく伸びてきた枝を切らないように注意しましょう。成長期を迎えて新しく伸びてきた枝は、花を咲かせることがあるためです。もしこの枝を切ってしまうと花が咲きません。もちろん、実を実らすこともありませんので注意して剪定してください。
オリーブの木は挿し木で増やせる
オリーブの木を剪定した際の枝を利用して、オリーブの木を増やす頃ができます。小さなオリーブの木を並べて飾ると、より愛着がわいて育てる楽しみが増します。
挿し木に適している時期は5~6月です。以下に手順をご紹介しますので、ぜひ挑戦してみてください。
- 健康的な枝を選んで剪定し、4節ごと(10~15cm)程度に切る
- 枝の上方に2~3枚の葉を残し、ほかの葉を取り除く
- 残した葉が大きい場合は、蒸散を抑えるために葉を半分に切る
- 枝の下方を斜めに切る
- たっぷり水の入った容器に1~2時間浸す
- 小さな鉢に挿し木用の土を入れ、湿らせておく
- 土の中に1節以上埋まるように挿し木をする
- 再度たっぷりと水を与える
- 風通しの良い明るめの日陰に置く
- 水切れしないように水やりを行う
挿し木に挑戦する際は、1本や2本ではなく、多めの本数を用意して行うのがおすすめです。
オリーブの木の植え替え方法
オリーブの木を鉢植えで迎え入れたら、1~2年ごとに植え替えが必要です。植え替えを行わないと根詰まりや根腐れを起こし、最終的には枯れてしまう可能性があります。経過年数を意識しつつ、以下のようなサインが現れたら、植え替えを検討してください。
- 水やりの際に水が土に染み込んでいかない
- 水やりの際に鉢底から水が流れ出るスピードが早くなった
- 鉢の底から根が出てきている
- 成長が鈍くなった
- オリーブの葉色が悪く、元気がなくなってきた
- 葉が落ちるようになった
植え替えが必要だと判断出来たら、まずは植え替えの適期となる4月~5月まで待ちましょう。この間に、新しい鉢や土などを用意しておくとよいでしょう。植え替えの時期が来たら、以下の手順で実施してみてください。
- オリーブの木を鉢から出し、割りばしを指しながら古い土をほぐし落とす
- 傷んでいる根や伸びすぎている根を剪定して整える
- 新しい鉢にネットと石を敷き、土を1/3程度入れる
- 新しい鉢にオリーブの木を入れ、土を足して安定させる
- 鉢底からジャブジャブ水が流れ出るほどたっぷりと水やりをする
新しく用意する土については、自分で配合する方法もありますが、オリーブの木専用の培養土を利用するのがおすすめです。手間が省けるため、ストレスなく植え替えを完了させられますよ。
植え替え後は、風通しのよい明るい日陰に置き、新しい土になじむまで水切れしないように注意してください。
オリーブの木につきやすい害虫と簡単にできる対処法
オリーブの木を屋外で育てるにあたって、注意したい害虫は以下の3つです。
- オリーブアナアキゾウムシ
- ハマキムシ
- スズメガの幼虫
それぞれについて、被害の特徴と対処法をご紹介します。
オリーブアナアキゾウムシは早めの発見で心配なし
オリーブアナアキゾウムシは、オリーブの木の幹に産卵し、幹の内部を食い荒らす害虫です。卵からかえったサナギは2カ月ほどで成虫になるのですが、その間に内部を食い荒らし、樹皮の腐敗や変色を引き起こしてオリーブの木を弱らせてしまいます。
オリーブアナアキゾウムシはオリーブの木を好み、枯れるまで食い荒らす害虫なので、よく観察し、見つけた場合はしっかり駆除するようにしましょう。
対処法
成虫を見つけたら捕殺します。幹に穴がある場合は、穴をかきほじったり周辺の樹皮をはがしたりして幼虫を捕殺します。
オリーブの幹の周りに木くずが落ちていたり、木肌がボコボコしている場合は、オリーブアナアキゾウムシがついている可能性が高いです。駆除と予防に薬剤を使用する場合は、「スミチオン乳剤」を試してみてください。
ハマキムシによる被害はわかりやすい
ハマキムシは、卵からかえった幼虫が葉をクルクルッと巻き、隠れながら葉を食べていく害虫です。成虫になるとそのまま葉に卵を産み付けるため、被害は無限ループ。駆除をしないと大量発生し、深刻な状態になることがあります。
対処法
丸まった葉を取り除き、駆除をします。大量発生している場合は、「ゼンターリ顆粒水和剤」を試してみるのがおすすめです。
スズメガの幼虫はフンの有無で発見できる
スズメガはどこからともなく飛来し、オリーブの葉に卵を産み付け、その幼虫が葉を食べてしまいます。食欲旺盛なので、気づかないとあっという間に葉が食べられ、すかすかな状態になってしまうので注意が必要です。
対処法
幼虫を見つけて捕殺します。オリーブの葉や枝に黒いツブツブを見つけたら、それはスズメガの幼虫のフンです。存在を疑い、よく観察して捕殺してください。
オリーブの木の選び方
オリーブの木を選ぶ際は、育てる目的や環境に合わせた種類を選ぶことが大切です。オリーブにはさまざまな品種があり、観葉植物として楽しむか、実を収穫する目的かで選び方が異なります。例えば、観賞用なら葉の色や樹形に注目し、シルバーリーフが美しい品種を選ぶと良いでしょう。一方、収穫を目的とする場合は、自宅の環境に適した品種を選ぶことで育てやすくなります。
- 寒冷地に適した品種
ネバディロ・ブランコやマンザニロは耐寒性がありますが、特にルッカが寒冷地向きです。オリーブの中では比較的耐寒性が強く、寒冷地での栽培に向いています。
- 温暖な地域に適した品種
アルベキーナやフラントイオは環境適応力が高く、温暖な地域でも育てやすいです。特にアルベキーナは耐暑性だけでなく、コンパクトに育つため鉢植えにも適しています。
- 鉢植え向きの矮性種(成長しても高さがあまり大きくならず、コンパクトに育つ植物の品種)
ピクアルやアルボサナも鉢植えに向いていますが、矮性種としてはアルベキーナやコロネイキがよりおすすめです。これらは小さく育ち、鉢植えで管理しやすい品種です。
また、日当たりが良い場所で育てる品種が一般的に育てやすいですが、半日陰でも比較的耐えられる品種は少ないため、オリーブ全般的に日当たりの確保が重要です。
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オリーブの木は、シルバーグリーンの葉色が美しく、ほかの観葉植物にはない、おしゃれでかっこいい雰囲気を演出してくれる植物です。原産地である地中海の気候を好みますが、寒冷地でも育てることができます。また、鉢植えでもよく育ち、環境を整えれば室内に飾ることも可能です。
「オリーブの木の雰囲気が好き」という方は、この機会にぜひ迎え入れてみてはいかがでしょうか。
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