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観音竹(カンノンチク)の育て方!シュロチクとの違い、植え替え方法も解説

観音竹

観音竹(カンノンチク)は、美しい緑色の葉が特徴的な観葉植物で、日本でも古くから親しまれています。耐寒性があり、室内外で育てやすいことから人気がありますが、より長持ちさせるには適切なお手入れが重要です。

本記事では、観音竹の育て方や植え替え方法、シュロチクとの違いについて詳しく解説します。また、風水効果や花言葉もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

観音竹(カンノンチク)の特徴

植物名 カンノンチク(観音竹)(カンノン竹)
英名・和名 Broadleaf Lady Palm・観音竹
原産地 沖縄や奄美大島、台湾、中国南部
学名 Rhapis excels
科名 ヤシ科
園芸分類 常緑性木本
草丈・樹高 〜3m
耐寒性・耐暑性 やや強い・強い

観音竹は、観葉植物として広く愛されている品種で、和の趣を感じさせる細長い竹のような葉が特徴です。実際には竹の仲間ではなく、ヤシ科シュロチク属に属しており、原産地は沖縄や奄美大島、台湾、中国南部です。暖かい地域の気候を好む植物で、日本国内では沖縄の観音様の聖地などに生えていたことから、このような名前が付けられました。

生育に最適な温度は15度以上ですが、気温が10度程度でも成長するため、室内の暖かい窓辺や適度に遮光された場所での栽培に向いています。

観音竹は耐陰性があり、比較的暗い場所でも育てやすいので、和室やリビング、オフィスのインテリアとしても最適です。乾燥しがちな場所では、定期的に葉水を与えると元気に育ちます。さらに、非常に稀ですが、何十年に一度花を咲かせることがあります。

観音竹(カンノンチク)とシュロチクの違い

観音竹とシュロチクは、江戸時代から古典園芸植物として親しまれ、「観棕竹(かんそうちく)」という総称でまとめて扱われることがあります。両者とも亜熱帯性植物で、見た目が似ているため混同されることも多いですが、それぞれに異なる特徴があります。

以下の項目でそれぞれの特徴の違いを解説していきますので、観音竹とシュロチクどちらを育てようか迷っている方は参考にしてください。

原産地と生育環境の違い

観音竹は、シュロチクと比べると成長が早い傾向にあります。

観音竹は、沖縄や奄美大島、台湾、中国南部に自生しており、亜熱帯性の気候に適応しています。シュロチクと比べると寒さにはやや弱く、-3℃以下の環境が10時間以上続くと枯れてしまいます。

一方、シュロチクは中国南部が原産で、観音竹よりも耐寒性が少し高いため、暖地では露地植えでも越冬可能です。

葉の形状と大きさの違い

観音竹は、シュロチクと比べると葉の横幅が広いです。観音竹の葉は掌状で、6〜8枚の小葉が5〜10片に分かれ、先端が鋸状にギザギザしています。節間が短いため、コンパクトで矮性の姿が特徴です。一方、シュロチクの葉は観音竹よりも裂片の数が多く、7〜18片に分裂します。裂片は幅が狭く、全体的に細長い印象を与えます。また、シュロチクの方が樹高が高くなります。

観音竹(カンノンチク)の風水効果

観音竹は、風水において非常に人気のある観葉植物で、「縁起の良い植物」として知られています。その特徴からさまざまな風水効果が期待されます。以下の項目で風水から考えられる3つの観音竹の効果を紹介しますので、参考にしてください。

金運アップ

観音竹の葉は、上向きに伸びる形状をしており、これが「成長」や「発展」を象徴しているとされています。そのため、観音竹を部屋に飾ることで、金運を引き寄せると考えられているのです。特に、玄関やリビング、オフィスのデスクなどに置くと、金運が上昇し、経済的な繁栄をもたらすとされています。

健康運を高める

観音竹を含む観葉植物全般は空気清浄効果があることで知られています。そのため、風水の観点からみても家の中のエネルギーを浄化し、健康運を高める効果があるとされているのです。特に寝室やリビングに飾ることで、健康を保つための良い気を取り入れることができるでしょう。

魔除け・厄除け効果

風水において、葉が細長く尖った形状の植物は、悪い気を追い払う「魔除け」や「厄除け」の効果があるとされています。観音竹もその一つで、悪いエネルギーを遮断し、家を守る役割を果たします。玄関に飾ることで、外からの邪気を払いのける効果が期待できるでしょう。

これらの風水効果を最大限に引き出すためには、定期的にお手入れをして健康的に育てることが大切です。また、観音竹を置く場所や方角にも気を配ると、より良い運気を引き寄せることができます。

観音竹(カンノンチク)の花言葉

観音竹には、「日々の平安」や「スマートな淑女」という花言葉があります。

 

「日々の平安」という花言葉は、観音竹の姿と、青々と茂る葉の姿から連想されたものです。葉柄が扇のように広がり、落ち着いた印象を与えることから、平穏無事な日常を象徴するものとされています。また、「観音山」という名の寺院に茂っていたことや、観音様のご利益にちなんでいると考えられます。

 

一方、「スマートな淑女」は、観音竹の英名であるLady palm(女性の手のひら)に由来します。葉の形が手のひらに似ており、艶やかな葉がしとやかで品のある女性をイメージさせることから、この花言葉が付けられたとされています。

観音竹(カンノンチク)の育て方

観音竹は観葉植物全般からみると比較的耐寒性があり、屋内外どちらでも育てられる育てやすい観葉植物です。その優雅な姿と手軽さから、初心者にも人気があります。適切な手入れを行えば、長く元気に育てることができるでしょう。ここでは、観音竹の育て方の基本について紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

置き場所

観音竹は、日当たりのよい場所を好む一方で、直射日光が強すぎると葉焼けを起こすことがあります。そのため、室内で育てる際には、カーテン越しの柔らかい光が当たる場所に置くと良いでしょう。屋外で育てる場合は、半日陰や風通しの良い場所が最適です。

冬の寒い時期には耐寒性があるとはいえ、0℃以下になるとダメージを受けることがあります。寒冷地や冬場には室内に取り込み、暖かい場所に置いてあげると安心です。

水やり方法

観音竹の水やりは、季節ごとに適切な頻度で行うことが大切です。

  • 春から秋(成長期)
    成長期には水をよく吸収するため、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。特に夏場は土が乾燥しやすいので、水切れしないように注意しましょう。ただし、過湿は根腐れの原因となるため、鉢底に水が溜まらないようにしてください。
  • 冬(休眠期)
    冬は成長が緩やかになり、水の吸収量も減ります。土の表面が乾いてから数日後に水を与える程度にし、過度な水やりは避けましょう。また、室内で育てる場合、乾燥が気になる場合には葉水を軽く行う程度で問題ありません。

水やりの際は、受け皿に水が溜まらないようにし、根腐れを防ぐことが重要です。

病害虫

観音竹は比較的病害虫に強い植物ですが、環境によっては病害虫が発生することがあります。特に注意したいのは以下の害虫や病気です。

  • カイガラムシ
    観音竹の葉や茎に付着する害虫です。見つけたら早めに駆除しましょう。歯ブラシや布でこすり取るか、市販の殺虫剤を使用すると効果的です。
  • ハダニ
    空気が乾燥するとハダニが発生することがあります。予防のためには、定期的に葉の裏をチェックし、水やりの際に葉にも水をかけると効果的です。
  • すす病
    カイガラムシなどの排泄物を放置しておくと、すす病が発生することがあります。葉に黒いすすのようなカビが発生する病気で、見つけたら病変部分を除去し、原因となる害虫の駆除を徹底しましょう。

これらの対策をすることで、観音竹を健康に育てることができます。病害虫を防ぐには、風通しをよくしたり、葉水(葉の乾燥を防ぐために葉に水をかけること)をしたりすることで予防できます。後述する剪定も有効です。

肥料

観音竹には、生育期である春から秋にかけて肥料を与えると効果的です。

  • 春から秋(生育期)
    5月から9月の間は、2ヶ月に1度のペースで緩効性肥料を土に置き肥として与えます。また、水やり代わりに薄めた液体肥料を2週間に1度施すのもおすすめです。これにより、葉の色つやが良くなり、元気に成長します。
  • 冬(休眠期)
    冬の時期は観音竹の成長が緩やかになるため、肥料は与えません。生育期と同じように肥料を与えると、かえって肥料焼けを起こすリスクがあるため注意しましょう。

肥料のやり過ぎは根に負担をかけるため、適度な量とタイミングを守ることが大切です。

冬越し

観音竹は寒さに比較的強い植物ですが、冬越しにはいくつかの注意が必要です。以下にまとめましたので、確認しておきましょう。

  • 室内での管理
    観音竹は、比較的耐寒性もあり、0度程度なら耐えます。しかし、0度以下に冷え込む場合や寒さの厳しい地域では、冬場は室内に移動させるた方が安心でしょう。特に気温が0℃を下回る地域では、冷たい風や霜が当たらないように室内の明るい場所に置いてください。最低でも5℃以上をキープすることが理想的です。
  • 水やりの頻度
    冬は生育が緩やかになるため、春から秋と比べて水やりの頻度を減らします。土の表面が乾いてから2〜3日後に水を与えるようにし、根腐れを防ぎます。過度な水やりは避けることが重要です。
  • 乾燥対策
    暖房の使用で室内が乾燥しやすい場合は、葉水を軽く行うと良いでしょう。乾燥がひどいとカイガラムシが発生しやすくなるため、適度な湿度を保つようにします。

これらの対策を取ることで、観音竹が健康に冬を越すことができます。

観音竹(カンノンチク)の植え替え方法

植え替え作業は、根詰まりを防ぎ、栄養の吸収を改善するために重要な作業です。長期間同じ鉢に植えたままにしていると、根が鉢の中で密集し、十分な栄養や水分を吸収できなくなることがあります。また、土の劣化も進み、植物の健康に悪影響を及ぼすことがあるため、定期的に植え替えを行うことで観音竹の成長を促進し、より元気に育てることができるのです。植え替えは、1〜2年に一度を目安に行いましょう。植え替えの適期は、4月後半から10月初旬です。加温設備がある場合は、盛夏を除いて年間を通じて行うことも可能です。

また、観音竹は根が繊細で傷つきやすいため、根を傷つけないよう丁寧に扱いましょう。一度根を傷つけてしまうと、株が成長しにくくなってしまいます。

以下に植え替えの具体的な手順を紹介します。

  1. 植え替え準備
    上部にある水苔を取り除き、鉢を斜めにして軽く叩きながら砂を落とし、株を慎重に取り出します。根が乾燥しないように作業中は水中に浸しておくのが良いでしょう。
  2. 根の処理
    腐った根や黒ずんだ根をハサミで切り取り、清水で株元もきれいに洗います。このとき、幹や葉も乾燥しないように湿度を保つことが重要です。
  3. 新しい鉢への植え替え
    新しい用土を鉢に入れ、株を植え付けます。表面には水苔を敷いて、土が乾燥するのを防ぎます。
  4. 灌水と葉水
    植え替え後は、幹や葉にもたっぷりと水をかけます。夏は涼しい場所、冬は暖かい場所に置き、2週間程度は毎日水やりと葉水を行い、湿度を保つようにしましょう。

これらの手順を守ることで、観音竹の健康を維持し、より元気に育てることができます。

観音竹(カンノンチク)の剪定方法

観音竹の剪定は、植物の形を整えたり、健康な生育を維持するために重要な作業です。剪定の適期は春から秋の生育期(4月〜10月)で、この時期に行うと新しい葉が出やすくなります。剪定する際には、清潔なハサミを使用しましょう。また、幹に近い部分を剪定する場合は、幹を傷つけないように気をつけてください。

観音竹の剪定方法は以下の通りです。

  1. 古い葉や変色した葉を取り除く
    葉が黄色く変色したり枯れたりすることがあります。これらの葉を根元からカットして取り除くことで、新しい葉の成長を促し、植物全体の見た目も整います。
  2. 風通しを良くするために間引く
    葉が密集しすぎると風通しが悪くなり、病害虫が発生しやすくなるため、密集している部分を適度に間引いてください。内側の葉を少し切り落とすことで風通しが改善され、植物の健康状態を維持できます。

観音竹(カンノンチク)の増やし方は株分けがおすすめ

株分けの適期は、植え替えや剪定と同じく成育期である4月後半から10月初旬です。加温設備が整っている場合は、盛夏を除き、いつでも行うことができます。株分けをする際は、子株の葉が4~5枚、根が2本以上しっかりと付いているのを確認してから行うと成功率が高まります。

親株と子株がつながっている部分は、細くくびれていることが多いので、その箇所を清潔なハサミで切り離します。子株の根が1本しかない場合は、株分けはまだ早いので、半年から1年程度、成長を待ってから行いましょう。

株分け後は、植え替え直後の株を涼しい場所に置く夏場や、暖かい場所で管理する冬場に注意が必要です。2週間ほどの間、毎日水やりをし、葉にも葉水を与えて乾燥を防ぐと、株が落ち着いて成長しやすくなります。

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観音竹10号は、艶やかな緑の葉が特徴的で、和風・洋風を問わずさまざまなインテリアにマッチします。ラスターポット付きで、すぐに飾れる点が魅力的です。観音竹は風水効果が期待され、特にリビングや玄関に置くことで、平安やリラックス効果が得られるとされています。丈夫で管理しやすいので、植物を育てるのが初めての方にもおすすめの観葉植物です。ギフトラッピングにも対応しているので、ぜひ大切な方への贈り物にもご利用ください。

まとめ・観音竹(カンノンチク)を育てよう

観音竹は、その美しい緑としなやかな葉で、お部屋を癒しの空間に変える人気の観葉植物です。耐寒性もあり、管理が比較的簡単なので初心者にも育てやすい点が魅力です。風水的な効果も期待でき、適切にお手入れをすることで長く楽しむことができます。

育てる際には、適切な水やりや置き場所を心がけ、必要に応じて植え替えや剪定を行いましょう。観音竹は贈り物としても喜ばれるため、プレゼントにも最適です。フラワーギフトラボで素敵な観音竹を見つけて、日々の暮らしに取り入れてみてください。