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ヒペリカムはどんな植物?基本情報や魅力などを紹介

赤い実が印象的なヒペリカムは、フラワーギフトでよく目にする植物ですが、その魅力についてよく知らないという方も多いのではないでしょうか。

ヒペリカムには、一年中楽しめる特徴やアレンジメントに活用しやすい利点など、さまざまな魅力が詰まっています。

そこで今回は、ヒペリカムの基本情報をはじめ、育て方のコツや贈り物として最適なシーンなど、幅広く解説します。

ヒペリカムの基本情報

ヒペリカムの基本情報は以下の通りです。

科・属 オトギリソウ科・ヒペリカム属
英名 Hypericum
学名 Hypericum
和名 ヒペリカム
原産地 地中海沿岸、中央アジアなど
草丈 40~150cm(品種による)
開花時期 4~10月(品種による)
耐暑性 強い
耐寒性 強い
誕生花 8月27日

特徴

ヒペリカムは鮮やかな黄色の花と赤い実が特徴的であり、株立ちで広がるように生長する植物です。

6~7月に鮮やかな黄色の花が無数に咲き、花の中心には金色のおしべがあるのが特徴です。10~11月になると赤やピンクなどの実をつけ、季節による色の移り変わりを楽しめます。

暑さや寒さにも比較的強く、鉢植えと地植えのどちらでも楽しむことが可能です。

名前の由来

ヒペリカムの学名「Hypericum」は、ギリシャ語の「hyper(上)」と「eikon(像)」が語源とされ、悪魔よけの像の上に置かれていたという逸話が由来の一説です。

また、「hypo(下)」と「erice(草むら)」が語源になっており、下草を表しています。ヒペリカムの由来には諸説ありますが、古くから人々に親しまれてきた植物であるといえます。

花言葉

ヒペリカムの花言葉は、華やかな花びらに由来した「きらめき」や、美しい花のあとにすぐ実を楽しめることに由来した「悲しみは長く続かない」といった言葉が多く、明るい意味合いを持っています。

また、ヒペリカムの種類によっても花言葉が異なり、「気高さ」や「元気」など、前向きな意味を持つ言葉が多いです。

ヒペリカムの仲間である弟切草には、「秘密」「裏切り」といった怖い花言葉がありますが、これは薬草を巡る兄弟の伝説に由来しているといわれています。

これはあくまで弟切草の花言葉であり、ヒペリカム自体には怖い花言葉はないため、プレゼントする際に気にする必要はありません。

風水効果

ヒペリカムは風水で縁起の良い赤い実をつける植物です。鬼門(北東)や玄関前に飾ると、悪い気の侵入を防ぐ効果が期待できます。

また、ヒペリカムには「きらめき」や「悲しみは長く続かない」などの前向きな花言葉を持っているため、リビングや寝室などに飾ることで心機一転のサポートをしてくれます。

ヒペリカムを上手に取り入れ、家の中に明るい気持ちを呼び込んでみてはいかがでしょうか。

ヒペリカムの魅力

ヒペリカムの代表的な魅力として、以下の3つが挙げられます。

  • 季節にとらわれず楽しめる
  • 初心者でも育てやすい
  • アレンジに活用しやすい

 

それぞれの魅力を詳しく見ていきましょう。

季節にとらわれず楽しめる

ヒペリカムの大きな魅力として、季節を問わず長く楽しめることが挙げられます。品種によって異なりますが、一年を通して比較的多くのヒペリカムが流通しているため、時期に関係なくヒペリカムを楽しめます。

また、ヒペリカムは花が終わったあとに実をつける植物です。実は時間の経過とともに色づき赤や茶色に変化していくため、徐々に変わっていく様を楽しめるでしょう。

季節の移ろいとともに、ヒペリカムの表情の変化を眺めるのも一興です。

初心者でも育てやすい

ヒペリカムは暑さや寒さに強く、比較的丈夫な植物です。日当たりや水はけなどに気をつければ、特別な管理は必要ありません。

ヒペリカムは比較的簡単に育てられるので、初めて部屋に花を取り入れるといった初心者の方でも安心して育てられるのが魅力です。

アレンジに活用しやすい

ヒペリカムは、アレンジメントに活用しやすい花です。

たとえば、花束やブーケにヒペリカムを使用すればボリューム感が出ます。種類によってさまざまな色合いが存在するため、他の花材と調整しやすい特徴もあります。

ヒペリカムは花の形状や色合いなどから、アレンジメントに取り入れやすい花材といえるでしょう。ブーケやアレンジメントのワンポイントとして添えたり、メインの花材と組み合わせたりなど、さまざまな使い方ができるのがヒペリカムの魅力の一つです。

ヒペリカムの人気な種類

ヒペリカムには450種類もの品種が存在します。その中でも、特に人気なのが以下の3つです。

  • トリカラー
  • ビヨウヤナギ
  • キンシバイ

 

ここでは、それぞれの種類の特徴を具体的に紹介します。

トリカラー

トリカラーは葉が比較的小さく、白色とピンク色の斑が入った葉が魅力的な品種です。5月下旬に黄色の花を咲かせますが、葉は一年中楽しめます。

草丈は30~50cm程度と低く、鉢植えやグランドカバーとして使用できます。寒い時期にはピンク色が濃くなり、冬の寄せ植えにもぴったりです。

丈夫な性質を持ち、用土も選ばず生長する品種なので、初心者の方でも安心して育てられるでしょう。

ビヨウヤナギ

ビヨウヤナギは、「美容柳」「未央柳」とも呼ばれ、約300年前に中国から伝わった品種です。高さ1~1.5mとやや大型であり、枝先が柳のようにしだれて5cmほどの黄金色の花が上向きに咲くのが特徴です。

株は大きくならず、6~7月に花を咲かせるので長期間花を楽しめます。栽培は比較的簡単ですが、夏場の高温多湿は苦手なので湿気がたまらないように予防するのが大切です。

キンシバイ

キンシバイは「金糸梅」とも書き、金色の糸のようなおしべと梅に似た花の形から名付けられた品種です。しだれた枝の先に花を咲かせるのが特徴であり、江戸時代から鑑賞用として栽培されています。

草丈は40cm程度と比較的低いですが、鮮やかな黄色の大輪を咲かせるのでインパクトがあります。キンシバイも比較的丈夫で育てやすい品種なので、初めての方でも安心して育てられるでしょう。

ヒペリカムの主な管理方法

ここでは、ヒペリカムの管理方法について解説します。

各項目でポイントなども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

日当たりと風通し

ヒペリカムは日当たりの良い場所を好む植物なので、太陽が当たる風通しの良い場所に置くのがおすすめです。日光をしっかり浴びることで花や葉の色がより鮮やかになり、きれいな色合いを楽しめます。

ただし、真夏の直射日光は葉焼けの原因となるため、遮光ネットなどを使用して対策してください。一方で、日が当たらない場所に長時間置くと日光不足になり、花付きが悪くなるので注意が必要です。

ヒペリカムは暑さや寒さに強いため、屋外でも十分育てることが可能です。寒さに関しては、-15℃程度までなら耐えられます。

日当たりと風通しを確保しつつ、環境の変化に応じた管理を行うことがヒペリカムを元気に育てるポイントです。

適した土と水はけ

ヒペリカムは生命力が強く特別な用土を必要としませんが、保水性と排水性に優れて腐植質が豊富な土壌を好みます。鉢植えの場合は花木用の培養土や、赤玉土と腐葉土をブレンドした用土を使用しましょう。

一方、庭植えの場合は元々の土に含まれている栄養だけで十分育ちますが、植え付け前に土を掘り起こして腐葉土や完熟堆肥を混ぜ込んでおくと、ヒペリカムが育ちやすい環境を整えられます。

肥料に関しても、栄養が高く肥えた土であれば必要なく、花付きが悪い場合や元気がない場合に肥料を与える程度で問題ありません。

肥料を与える際は、生育期の前の3~4月と開花後の涼しい9~10月に化成肥料を散布してください。

水やりのタイミング

ヒペリカムの水やりは、鉢植えと地植えで異なります。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。その際、鉢底から水が流れ出るくらいまで水やりするのがポイントです。

土の表面が乾燥しているか分からない場合は、自分で触って確かめると良いでしょう。日中に水やりを行うと土の中が蒸れてしまうため、涼しい時間帯にやるのが大切です。

一方、地植えの場合は苗木が根付いたら基本的に水やりは必要ありません。夏の暑さで乾燥した日が続き、土が乾いている場合に水を与える程度で十分です。

ヒペリカムは耐暑性に優れているものの乾燥には弱いので、日々の様子をしっかりと観察し、土が乾きすぎないように注意しましょう。

剪定方法と時期

ヒペリカムは剪定をしなくても元気に育ちますが、そのまま放置していると見栄えが悪くなってしまうかもしれません。

剪定する際は、新しい枝が生え始める3月ごろが最適です。主な手順は以下の通りです。

  • ヒペリカムの剪定をどのようにするのかを確認
  • 清潔な剪定バサミで確認した場所をカット
  • 一通り剪定し、きれいに整えたら完了

 

ボリュームを抑えて整えたい場合は、地上20~30cmの高さで剪定するのがおすすめです。一方、枯れてしまったヒペリカムを復活させたい場合は、株元から10cm以内で剪定すれば新しい芽が生えやすくなります。

植え付け・植え替え

ヒペリカムの植え付けは、3~4月と9~10月の暑すぎず寒すぎない時期に行うのがおすすめです。

植え付ける際は根鉢より一回り大きな穴を掘り、腐葉土などを混ぜた土に苗木を植えます。植え付け後はたっぷりと水を与え、ぐらつき防止として支柱を添えるのも良いでしょう。

鉢植えでヒペリカムを育てている場合は、一年に一回程度の植え替えが必要です。植え替え時期は植え付き時期同様に3~4月と9~10月が適しており、根がからまってきたら少し大きい鉢に移植します。

ただし、ヒペリカムは根が伸びやすく株が大きくなるため、可能であれば庭に地植えすることをおすすめします。庭植えであれば植え替えは不要で、より自然な状態で育てられるでしょう。

病害虫対策と予防法

ヒペリカムは比較的病害虫に強い植物ですが、ハダニやアブラムシなどの害虫が発生する場合があります。これらの害虫は植物の栄養を吸い取ってしまうため、放っておくと生育不良や葉の変色、枯れなどを引き起こす可能性があります。

病気としてはうどんこ病や黒星病などの被害が挙げられ、できるだけ早めの対処を行うことが大切です。

害虫は薬剤を散布して駆除するのが効果的ですが、水で葉の表裏を丁寧に洗い流したり天然由来の忌避剤を活用したりするのも有効です。病気に対しては、病変部を取り除いたあとに殺菌剤を散布するなどの処置を行うと良いでしょう。

病害虫を予防するためには、ヒペリカムを風通しの良い場所で育てることが大切です。過湿な環境は害虫や病気の発生を招きやすいため、日当たりと風通しを確保し、葉が重なり合わないように適度な間隔を空けることをおすすめします。

また、葉の表裏を定期的にチェックし、異常を早期発見できるよう心がけることも重要です。清潔な園芸用具を使用することや、植え付け前に土壌を殺菌することも病気予防につながります。

こまめな観察と適切な管理が、ヒペリカムを健康に育てるための必要不可欠です。

ヒペリカムの活用法

ヒペリカムのおすすめの活用法としては、以下の3つが挙げられます。

  • 庭植え
  • 切り花
  • ドライフラワー

 

ここでは、それぞれの活用方法を詳しく解説します。

庭植え

ヒペリカムは庭植えにおすすめの植物です。日当たりと風通しの良い場所を好むので、庭の中でも日差しがよく当たるスペースに植えると良いでしょう。

植え付け後は、枝が伸びすぎないように定期的に剪定することでコンパクトな株に仕立てられます。庭にヒペリカムを植えれば、一年を通して庭を彩ってくれるでしょう。

切り花

ヒペリカムは切り花にも適しており、花瓶に生けて楽しむことが可能です。ヒペリカムの切り花は他の花と比べると長持ちしやすく、時間の経過とともに花の色の変化を楽しみながら味わい深い雰囲気を堪能できます。

また、他の花材との相性も良いため、さまざまなアレンジにも向いています。

ヒペリカムを切り花として利用する際は、花瓶の水を定期的に交換して清潔に保ち、茎の下部を斜めにカットして水揚げを良くする工夫を加えるのがポイントです。

花瓶に飾ったヒペリカムを眺めながら過ごすひとときは、心を和ませリラックスさせてくれて安らぎを与えてくれるでしょう。

ドライフラワー

ヒペリカムは、ドライフラワーにも向いている植物です。花びらが厚めで丈夫なため、乾燥させてもその美しさを長く保つことが可能です。

また、ドライフラワーにしたヒペリカムはそのまま飾るだけでなく、リースやスワッグ、アレンジメントなどにも活用できます。ナチュラルで温かみのある雰囲気を演出してくれるので、インテリアのアクセントとしてもおすすめです。

長く楽しめるドライフラワーにして、ヒペリカムの魅力を存分に味わってみてはいかがでしょうか。

ヒペリカムを贈るおすすめシーン

ヒペリカムは前向きな意味を持つ花言葉があるため、お祝いやイベントで贈るギフトとして最適です。

最後に、ヒペリカムを贈るおすすめシーンを2つ紹介します。

入学式・卒業式

ヒペリカムは、入学式や卒業式のお祝いに最適な花です。ヒペリカムが持つ「きらめき」の花言葉は、これから新しい環境で楽しい時間を過ごす入学祝いや、新しい門出に立ち明るい未来に向かって歩み出す卒業祝いとしてぴったりです。

また、ヒペリカムの黄色の花は希望に満ち溢れているような印象を与え、前向きな気持ちにさせてくれます。ヒペリカムは花持ちが良いため、入学式や卒業式の当日だけでなくそれ以降もしばらくは花を楽しめるのも魅力です。

入学式や卒業式の思い出に残る一日を、ヒペリカムで華やかに彩ってみてはいかがでしょうか。

クリスマス

ヒペリカムには、赤や白、クリームなどのクリスマスカラーに合う色が豊富なため、クリスマスの贈り物としても最適です。花束やアレンジメントに取り入れれば、一気にクリスマス感が演出できます。

また、ヒペリカムの豊富なカラーはギフトだけでなく、イベントや店内ディスプレイなどにも人気です。大切な人へのプレゼントや、クリスマスムードを盛り上げるインテリアとして活用すれば、より一層素敵なクリスマスを過ごせるでしょう。

まとめ

ヒペリカムは一年を通して楽しめる魅力的な植物です。黄色い花と赤い実が特徴で、季節の移ろいを感じられます。

初心者の方でも比較的育てやすく、アレンジメントにも活用しやすい品種が人気です。育てる際は、日当たりと水はけに注意し、剪定や病害虫対策も行うと良いでしょう。

切り花やドライフラワーとしても楽しむことができ、入学式や卒業式、クリスマスの贈り物にもおすすめです。

ぜひ本記事を参考に、魅力的なヒペリカムを育ててみてはいかがでしょうか。