母の日にカーネーションを贈る理由とは?花言葉を添えて日々の感謝を伝えよう
大切なお母さんへの感謝を伝える母の日。
日本では、毎年5月の第2日曜日が母の日とされています。普段は照れくさくても、この日だけはスマートに感謝を伝えられる、なんて人も多いのではないでしょうか。
そんな母の日と聞いて思い浮かべるのは、真っ赤なカーネーションの花ですよね。
今年はいつもとは違った花を贈りたいけれど、カーネーションには何か特別な意味があるのかなと疑問を抱く人もいるかもしれません。
この記事では、母の日にカーネーションを贈る由来と共に、母の日におすすめしたい花のギフトをご紹介します。
母の日になぜカーネーションを贈るのか
実は母の日は、世界中でそれぞれの由来に沿った日程で祝われています。
日本では5月の第2日曜日とされている母の日ですが、イギリスでは故郷を離れた人々が帰省した際に地元の母教会を訪れる習慣のあった3月に、タイでは国民に愛されたシリキット王妃の誕生日のある8月にお祝いされています。
日本で5月に母の日が祝われているのは、アメリカの母の日が起源になっているためです。
日本の母の日の起源はアメリカ
母の日の由来になったのは、1860年代のアメリカで南北戦争時代のある親子のストーリーだといわれています。この時代、南北戦争で負傷者が増えていたアメリカでは衛生環境も悪く、病人が増え続ける一方でした。
母の日を作ったのはアンナ・ジャービスさん。アンナは、日曜学校(教会で日曜日に開かれる学校)の牧師さんをしていた母のアン・ジャービスをとても尊敬していました。
アンナの母であるアンは、ボランティア団体を結成し南北戦争で負傷した人に敵、味方関係なく医療保護活動を行いました。ボランティア団体の名は、母の仕事の日(Mother’s Work Days)といいます。
アン・ジャービスは南北戦争が終わったあとも、このボランティア団体で医療保護活動、平和維活動、子どもたちへの教育活動に大きく貢献しました。
そして1905年5月9日に、娘アンナを残しこの世を去ったのでした。
アンの死後、娘のアンナは、母への感謝を生きているうちに伝えることのできる記念日を作りたいと決意。それが、現在の母の日になりました。
カーネーションは、母アン・ジャービスの愛した花だったそうです。現在では、カーネーションは世界中で母の日の花として広く受け継がれています。
もともとアンナが母に贈ったのは白いカーネーション
母の死後、アンナが贈ったのは母の大好きだった白いカーネーションだったといわれています。
日本ではかつて、母親が亡くなった人は白いカーネーションを、母親が健在な人は赤いカーネーションを贈る風習がありました。しかしこの風習は、母を亡くした子どもの心を傷つけるものであったため次第に薄れていったようです。
赤いカーネーションがシンボルとされるようになったのは、実は白いカーネーションばかり使うので不足してしまったためともいわれています。
現在では色に関係なく、カーネーションは母の日を象徴する花として広く認識されるようになりました。
それ以外にもあるカーネーションが選ばれる理由
母の日にカーネーションが選ばれるのには、アンナのストーリー以外にも理由があります。
まずは、花の中でも比較的1年中流通量が安定しているため、リーズナブルに購入できることです。
母の日は、子どもや学生など限られた予算内でもお母さんにお花を贈りたいと思う人が増えるイベントです。1輪でも存在感があり、手軽に贈ることができる価格であることもカーネーションが選ばれる理由でしょう。
2つ目の理由は、花持ちがとてもよいことです。
水替えを行うなど上手に管理すると、長いものでは2週間ほど美しい状態を保つことができます。母の日にプレゼントした特別な贈り物は、できるだけ長く楽しんでほしいですよね。カーネーションを贈れば、贈った花をお母さんにより長く楽しんでもらうことができるはずです。
カーネーションの花言葉
カーネーションを由来とする素敵なストーリーがわかったところで、花言葉にも注目してみましょう。
カーネーション全体の花言葉は「無垢で深い愛」です。これはアンナのストーリーに由来した花言葉で、カーネーションは他のどの色にも愛にまつわる花言葉がつけられています。
またヨーロッパでは、カーネーションは聖母マリアが涙したときに生まれた花という言い伝えがあります。画家のレオナルド・ダ・ヴィンチは「カーネーションを持つ聖母」という絵画を描いており、母性の象徴とされている花です。
今年は贈りたいメッセージに合わせた色のカーネーションを贈ってみるのも素敵ですよ。
白いカーネーション
母アンナが愛した白いカーネーションの持つ花言葉は、「純粋な愛」「尊敬」「私の愛は生きています」です。
日本ではかつて母親が亡くなった子どもが身につけていた色であることから、嫌煙されがちな白いカーネーションですが、アンナとアンの物語を知ると白いカーネーションに対するイメージが変わるかもしれませんね。
白いカーネーションを贈るときには、他の花と合わせたり、直接この物語のエピソードを添えたりすると、喜んでもらえる贈り物になるかもしれません。
赤いカーネーション
真っ赤なカーネーションが持つ花言葉は「母の愛」「深い愛」です。
最近ではピンク系やくすみ系のおしゃれな色に注目が集まり、定番の赤色のカーネーションを贈る人は意外と減っているのかもしれません。
赤いカーネーションは、1本でも存在感があり、ストレートに感謝の気持ちを伝えることができるはずです。
ピンクのカーネーション
優しくかわいらしい雰囲気のピンクのカーネーションは、母の日の贈り物の中でもとても人気があります。ピンクのカーネーションが持つ花言葉は「女性への愛」「感謝」「美しい仕草」です。
お母さんの優しい雰囲気や仕草が想像できそうなピンクの花は、贈った人の気持ちもほっと暖かくしてくれるのではないでしょうか。
感謝という花言葉を持つピンクのカーネーションは、普段なかなか面と向かって伝えられないありがとうの気持ちを代わりに届けてくれるはずです。
紫のカーネーション
紫のカーネーションは「気品」「誇り」という言葉以外に「気まぐれ」という少しネガティブな花言葉を持っています。
誇り高い女性は気まぐれであることも魅力であるというポジティブな意味合いでつけられた花言葉ですが、気になる人は他の花と混ぜたり、誤解を与えないようにメッセージを添えて贈ったりするといいかもしれません。
黄色のカーネーション
元気をもらえる黄色いカーネーションには「嫉妬」「軽蔑」というネガティブな花言葉があります。
これはローマ皇帝の時代、キリスト教を迫害していた皇帝のカラーが黄色であったことが由来とされています。花言葉の中には、キリスト教の歴史に関連したものが多くあり、特に迫害の時代を象徴する黄色はネガティブなイメージが色濃く残ってしまったのかもしれません。
オレンジや黄色は、カラーセラピーではパワーをもらえるエネルギッシュな色とされています。黄色が好きなお母さんに贈りたいという人は、メッセージカードとともに、好きな色の花を選んだことも伝えるのが良いかもしれません。
青いカーネーション
「永遠の愛」という花言葉を持つ青いカーネーションは、咲かせるのがとても大変で希少なことからこの花言葉がつけられました。
青いカーネーションには、白いカーネーションに青い色水を吸わせて染めたものと、サントリーが開発した「ムーンダスト」という、もとから青い花を咲かせる2種類が存在します。
ムーンダストは、世界で唯一の青色のカーネーションです。月のように柔らかな包容力のある花という思いを込めてムーンダストと名付けられました。
色の濃淡や咲き方で6種類あり、生花店でもあまり見かけることがないため、母の日の特別な贈り物に選ぶと喜ばれるでしょう。
母の日にカーネーション以外の花を贈ってもいい?
母の日は、毎年あるイベントなので今年はカーネーション以外の花を贈りたいなと考えている人もいるかもしれませんね。
カーネーションを贈るようになった由来はありますが、現代の母の日の趣旨はお母さんに日ごろの感謝を伝えることです。カーネーションに限らずありがとうの気持ちを込めた贈り物であれば、花の種類を問わずに選ぶ人も多くなっています。カーネーションと違う種類の花をミックスにした花束を贈るのもよいでしょう。
カーネーション以外に人気があるのはバラの花。華やかで花束のメインになる花です。
バラの花は、夫婦の愛、家族の愛など愛情に関する花言葉を持っているので、母の日に贈るのにもぴったりな花と言えるでしょう。
本数によっても花言葉が変わり、8本のバラには「あなたの思いやりや励ましへの感謝」というメッセージが込められているので、花束にさりげないメッセージを忍ばせてみるのも素敵な計らいです。
世界各国でも贈る花は異なっており、フィンランドでは草花を、タイではジャスミンを、オーストラリアでは菊の花を贈る習慣があります。どの花を贈っても、お母さんへの感謝の気持ちに変わりはありません。
ありがとうの気持ちとともに、喜んでくれる顔を想像しながら花選びをしてみてくださいね。
長く楽しめる鉢植えのギフトもおすすめ
花屋さんでは、より長く花を楽しむことができる鉢植えも人気があります。
この時期の贈り物で特に人気があるのは、ミニカーネーション、アジサイ、胡蝶蘭など。
カーネーションは毎年花が咲く常緑性の多年草なので、上手に育てれば翌年も花を楽しむこともできますよ。
カーネーションの鉢植えサイズの選び方
1号は約3cmなので、計算すればおおよそのサイズ感がわかります。
テーブルの上に飾るのにおすすめなのは、コンパクトなサイズ感の3号、4号サイズです。
ミニカーネーションが植えられているサイズで、それぞれ直径9cm、12cmのサイズ感なので他のギフトと合わせてお花を贈りたいときにもおすすめしたいサイズ感です。
玄関に飾るスペースがあれば、5号、6号サイズ。お客さまを迎える玄関でも、華やかな存在感があります。
7号以上のものは、床置きしても安定感があるサイズ。管理のしやすさも考えて、お母さんにぴったりのサイズを選びましょう。
店頭でカーネーションを選ぶときのポイント
お花屋さんや園芸店でカーネーションを選ぶ場合に気を付けたいポイントについても見ていきましょう。
ポイントは、蕾が多すぎないものを選ぶこと。
お花がたくさん咲くから蕾が多い方が良いと思いがちですが、お花を咲かせるのにはエネルギーが必要なので、限られた鉢の中では、蕾が多すぎると中身がスカスカの状態になってしまいます。
蕾の数が多すぎず、蕾のうちの3〜4割ほどの花が咲いている鉢を選ぶとより長く楽しむことができるはずです。
また、花だけではなく葉の状態にも注目しましょう。野菜を選ぶとき同様、葉に張りがあり色つやの良い元気なものを選ぶと良いでしょう。
おしゃれな色味のカーネーションを選ぼう!
毎年母の日にカーネーションを贈っているけれど、今年は少し変わったおしゃれなカーネーションを贈りたいと考えている人もいるかもしれませんね。
色によっては流通量が少ない品種もあり、特に市場での取引が盛んになる母の日の時期に花屋さんで予約するのは難しいこともあるかもしれません。
しかしその美しさは格別、幸運にも出会えた時のためにも、この項目では、母の日に贈りたいおしゃれなカーネーションを紹介します。
くすみカラーがおしゃれなカーネーション
ベージュ系やくすみカラーといわれるニュアンスカラーのカーネーションは近年とても人気があります。
シックな色味のベージュ系の品種、「クレオラ」や「キャラメル」などで作った花束は、大人っぽいシックな雰囲気で気品も感じられる母の日の贈り物におすすめです。
クレオラは気温によってラベンダーよりのベージュになったり、グリーン系のベージュになったりと、シーズンで変化を楽しむことができるのも魅力的な品種ですよ。
希少なブルー系のカーネーション
青いカーネーションの項目でも紹介した青系のカーネーションが、「ムーンダスト」です。
世界でも希少な青系のカーネーションは、オーストラリアの企業と日本のサントリーが共同開発した品種で、花持ちが良い事でも知られています。きちんと管理すれば、3〜4週間ほど美しい花を楽しむことができますよ。
希少な品種のため、取扱店舗はムーンダストの公式サイトでチェックすることができます。
ミックスカラーのカーネーション
カーネーションの中には、複数のカラーがミックスした品種も存在します。
アンティーカラーが美しい、ピンク色と白色がミックスした品種の「バビロン」や、くすんだピンクでボリューミーな「ハイパーワイン」など、花束に入れるとぐっとおしゃれになるカラーのカーネーションもありますよ。
変わり咲きのカーネーション
めずらしい変わり咲きのカーネーションの品種も紹介しましょう。
小さいながらも存在感のある姿が美しいのは、一重咲きで先端に深い切れ目の入った「スターチェリー」。スプレータイプでかわいらしい濃いピンク色をした、「ソネットフレーズ」という品種も人気があります。一見カーネーションには見えない、カールした花びらが特徴的な品種、「クレイジーピンク」もおしゃれな花束におすすめしたい品種です。
遠方に住むお母さんにお花を贈るならフラワーギフトラボ
離れて暮らしているけれど、母の日にはお花を届けたい。しかし、この時期に帰省する予定はないしどうしようと悩んでいる人は、お花の配送を検討してみるのはいかがでしょうか。
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しかし、母の日の配送は特に混雑するシーズンなので、希望のフラワーギフトをお届けするためにも、お早めの注文をおすすめします。
まとめ
今回は、母の日にカーネーションを贈る由来と、それぞれの色味に込められた花言葉を紹介しました。母の日のきっかけになったストーリーを知ると、よりお母さんへの感謝の気持ちが高まりますよね。
面と向かって日ごろの感謝を伝えるのは恥ずかしいという人でも、母の日ならストレートに気持ちを伝えることができるはずです。今年はお母さんにぴったりな花ギフトを選んで、日ごろの感謝の気持ちを花に乗せて届けてみてはいかがでしょうか。