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ラ・メールコラム > 未分類 > イースターで春をお祝いしよう!おすすめの花や飾り方

イースターとは、キリスト教における「復活祭」という行事です。キリストの誕生日であるクリスマスより重要なイベントとされています。イースターの時期になると、カラフルにペイントされた可愛らしい卵の飾り付けが行われるなど、日本でも徐々に浸透しつつあるイベントの1つです。

今回は、イースターの歴史や由来を踏まえつつ、イースター飾りにおすすめの花の種類や、アレンジメント方法のアイディアをご紹介します。

イースターはキリスト教の三大行事

キリスト教の三大行事とは、キリストの誕生を祝う「クリスマス(降誕祭)」、十字架にかけられたキリストの復活を祝う「イースター(復活祭)」、キリストの弟子たちに天から聖霊がくだった「ペンテコステ(聖霊降臨祭)」の3つです。

ちなみにペンテコステとは、ギリシャ語で「50番目」という意味を指しており、イースターから50日後に祝われる行事です。

イースターの由来

そもそも、宗教行事であるイースターとは、どのような由来があるのでしょうか。イエス・キリストは、ローマ帝国への反逆の罪から、エルサレム・ゴルゴダの丘で十字架にかけられて磔刑に処せられますが、処刑から3日後、予言通りの復活と昇天を果たします。これを起源として、キリストの復活と春の訪れを祝うイースターが行われているのです。

日付は毎年変動する

キリストが磔刑に処せられたのは金曜日、そして復活したのは日曜日であったことから、金曜日を「Good Friday」、日曜日を「Easter Sunday」として、イースター行事は日曜日に行われます。

しかし、日付が固定されているわけではなく、「春分の次の満月の日曜日」と定められています。キリストの生誕祭であるクリスマスは、毎年12月25日と決まっていますが、イースターの日は毎年変動するのです。4月に行われることが多いイースターですが、3月に行われる年もあります。

イースターの語源

イースターは英語で「Easter」と表記されます。語源の由来の1つに、かつてのゲルマン人は、ゲルマン神話に登場する春の女神「Eostre(エオストレ)」を由来として、春の名月を「Eostremonat(エオストレモナト)」と呼んでいました。

神の名にちなんだ名月とともに、春の訪れをお祝いしていた風習が次第にイースターと混じり合っていき、現在のイースターになったという説があります。ちなみにイースター当日は「Happy Easter!」のあいさつでお祝いします。

イースターのシンボルとは

イースターの由来や歴史について詳しく知らない人でも、カラフルにペイントされた卵の飾り付け、「イースターエッグ」ならご存じではないでしょうか。他にも、ポップに描かれたイースターバニーなども有名ですよね。イースターイベントのシンボルには、どんな意味が込められているのでしょうか。

復活のシンボル・イースターエッグ

イースターエッグは、卵の殻をやぶって雛が孵化する様子が復活をイメージさせることから、新しい生命を表すシンボルとして用いられ、卵の殻に色を塗ったり模様を描いたりして彩ります。

キリストの血を表して、赤一色で塗ったイースターエッグや、ポップな模様が描かれた可愛いデザインなど、地域によってデザインはさまざまです。

互いに交換し合うイースターエッグではゆで卵を使うこともありますが、飾り用としては卵の中身を取り出した殻を使うことがほとんどです。

豊穣のシンボル・イースターバニー

イースターイベントでは「イースターバニー」といううさぎのキャラクターも有名ですね。イースターのシンボルとしてうさぎが使われるのは、うさぎの繁殖力の高さが由来です。多産のうさぎは豊穣のシンボルであり、ゲルマン神話の女神・エオストレが野うさぎたちを従えていたと言われています。

その野うさぎたちが卵をエオストレの元へと運び、喜んだエオストレが春風に乗せて卵を人間へと届けたというのが由来だとされる説もあります。

ちなみに、イースターバニーは西方の教会では風物詩となっていますが、東方ではバニーの風習はないようです。

イースターのシンボルカラーや絵柄

イースターエッグはカラフルな柄やペイントでおなじみですが、それぞれにはどのような意味が込められているのでしょうか。まずは、イースターエッグに使われる色から見ていきましょう。

シンボルカラー

 

キリストの血、幸福、情熱、太陽
純白、純潔、清浄、誕生
空、健康
新しい人生

 

よく使われる色には、このような意味が込められています。しかし必ずシンボルカラーを使わなければならないわけではなく、春の訪れを連想させるような明るく華やかな色合いが好まれます。

例えば、春に咲く花を思い浮かべるピンクや黄色、晴れ渡った青空を連想するスカイブルーなど、気持ちが明るくなれるような色が用いられます。

シンボルの絵柄

イースターエッグには絵柄のペイントも施されますが、描かれるイラストにも意味が込められています。

 

キリストのシンボル、厄除け
太陽 生命、情熱、成長
永遠、富
樹木 繁栄
豊穣
キリスト教のシンボル
カエル 恵み、美しさ、若さ

 

イースターエッグを作る際には、ぜひこれらのモチーフも取り入れてデコレーションにチャレンジしてみてくださいね。

イースターの祝い方

クリスマスでは、豪華なクリスマスディナーを家族や大切な人と囲み、キリストの誕生を祝いますが、イースター当日には各地でどのような過ごし方をしているのでしょうか。イースター定番のイベントやよく作られる食事をご紹介します。

エッグハント

イースターでは、隠されたイースターエッグを探す「エッグハント」という遊びが行われます。教会をはじめ、自宅やイベント会場でも行われるゲームです。

イースターバニーが隠したとされるイースターエッグを探して、見つけたらその卵を食べられるという、ご褒美付きのゲームです。本来のイースターエッグはゆで卵にペイントされたものでしたが、現在ではイースターエッグの形を模したチョコレートエッグなどのお菓子が使われています。

イースターのご馳走

クリスマスよりも重要な行事だとされるイースターでは、各家庭で豪華な食事を楽しみます。イースターシンボルであるゆで卵以外にも、卵料理、タルトやケーキ、ハムやソーセージ、ラム肉を使った料理など、地域によってさまざまな食事が振舞われています。

定番料理の1つである「ホットクロスパン」は、ドライフルーツ入りのパンで、パンの表面に十字のデコレーションがされています。キリストの荊の冠を模した「イースターブレッド」や、キリストを表す呼び名「神の子羊」から由来したローストラムも定番です。

イースターエッグを作ってみよう

イースターエッグは、本来はゆでた卵の殻にペイントされるものでしたが、現在では卵の中身を抜いた状態の殻を用いるのが主流です。そんなイースターエッグの作り方はとても簡単です。

まずは生卵の状態から、殻に穴を空けて中身を出しましょう。画鋲などの先が尖ったものを刺し、静かに針先を回して穴を拡張します。力を入れすぎると割れてしまうので、ゆっくりと作業しましょう。このとき、中をかき回して黄身を崩すと出てきやすいです。

すべて中身が出てきたら、水ですすいで乾燥させます。卵の中身はボウルなどに出しておくと、料理やお菓子作りに使えますよ。乾燥したら、いよいよ殻にペイントを施します。マーカーや絵の具を使い、元気が出る明るい色を取り入れて、好きな柄や模様、イラストを描きましょう。

イースター飾りに取り入れたい春らしい花

イースターで飾るのはイースターバニーのモチーフやイースターエッグだけではありません。春の到来を告げる花を飾ってお祝いします。次に、イースターの飾り物として取り入れたいシンボルフラワーや、春らしさを感じられるおすすめの花をご紹介します。

テッポウユリ

科・属 ユリ科・ユリ属
和名 鉄砲百合(テッポウユリ)
英名 Easter lily
学名 Lilium longiflorum
原産地 日本
花言葉 「純潔」「甘美」「威厳」「偽れない」

 

日本を原産地とするテッポウユリは、英名「Easter lily(イースターリリー)」と呼ばれる、イースターのシンボルフラワーです。ラッパに似た形の花を横向きに咲かせ、花びらがそれぞれ反り返っているのが特長です。

キリスト教で白色のユリは「純潔」「復活」のシンボルとされており、欧米にテッポウユリが伝わってからは、マドンナリリーに代わって日本のテッポウユリが愛されています。

ラッパスイセン

 

科・属 ヒガンバナ科・スイセン属
和名 ラッパ水仙(すいせん)、雪中花(せっちゅうか)
英名 Narcissus
学名 Narcissus
原産地 スペイン、ポルトガル
花言葉 「自己愛」「神秘」「尊敬」「報われぬ恋」

 

ラッパスイセンは「希望」のシンボルとして欧米で愛されている花です。主に、イタリアや南フランスでイースターフラワーとして用いられています。トランペットに似た形をした黄色いラッパスイセンは、春の訪れを告げるにふさわしい華やかなイエローが魅力です。

学名の「Narcissus」は、ギリシャ神話のとても美しい少年・ナルキッソスに由来しています。復讐の女神によって、水面に映る自分に恋するようになってしまったナルキッソスは、水面の自分へ口付けをしようと転落して死んでしまいます。

ナルキッソスが亡くなったあとには、水面を覗き込むようにして咲くスイセンの花があったそうです。この神話から、自分に陶酔する人を指す「ナルシスト」という言葉が生まれました。

ヒヤシンス

 

科・属 ユリ科・ヒアシンス属
和名 風信子・飛信子(ひやしんす)
英名 Common hyacinth, garden hyacinth
学名 Hyacinthaceae
原産地 北アフリカ、地中海沿岸
花言葉 「悲哀」「悲しみを越えた愛」「スポーツ」「遊戯」

 

春の訪れを早くに告げるヒヤシンスは、春を代表する花の1つです。一輪飾っておくだけで室内にさわやかな甘い香りが広がるので、切り花としても人気があります。花言葉には「悲哀」「悲しみを越えた愛」と、やや悲しげな言葉がありますが、これはギリシャ神話に登場する美少年・ヒヤキントスのエピソードに由来します。

その美貌から太陽神・アポロンに愛されていたヒヤキントスですが、西風の神・ゼフィルスもまた、ヒヤキントスに思いを寄せていました。2人の仲に嫉妬したゼフィルスは、2人が円盤投げをして遊んでいる最中に強風を吹かせます。軌道がずれた円盤はヒヤキントスの額に当たり、命を落としたヒヤキントスの血の中で咲いていた花がヒヤシンスなのだそうです。愛するヒヤキントスを目の前で亡くしたアポロンの悲しみが花言葉となっています。

チューリップ

 

科・属 ユリ科・チューリップ属
和名 鬱金香(うこんこう)
英名 Tulip
学名 Tulipa gesneriana
原産地 トルコ
花言葉 「思いやり」「博愛」

 

春といえば、色とりどりの花が花壇に咲き乱れるチューリップの花が有名ですね。くっきりとした明るい色合いが多いチューリップは、そのフォルムから老若男女に愛され、世界中で多様な品種が開発されています。

チューリップのころんとしたフォルムは、イースターエッグの卵の形状にも似ていて、一緒に飾るととても相性が良いです。

赤、白、黄、オレンジ、ピンク、紫、緑など、花色のバリエーションがとにかく豊富なので、イースターのシンボルカラーにちなんだチューリップを揃えて、カラフルな卵と一緒に飾ってみてはいかがでしょうか。

ネコヤナギ

 

科・属 ヤナギ科・ヤナギ属
和名 猫柳(ねこやなぎ)
英名 Rosegold pussy willow
学名 Salix gracilistyla
原産地 日本
花言葉 「自由」「率直」

 

ユダヤ教の春の過越し祭・ペサハでは、ネコヤナギを飾る風習があります。海外の植物かと思いきや、実はネコヤナギの原産地は日本です。

春先の3~4月頃になると、葉よりも先にシルバーホワイトのふっくらとしたボリュームのある花穂を付けます。この花穂が猫のしっぽに例えられたのが和名の由来で、英名の「Rosegold pussy willow」も、和名のネコヤナギから名付けられています。

モモ

 

科・属 バラ科・モモ属
和名 桃(もも)
英名 Peach blossom
学名 Amygdalus persica,Prunus persica
原産地 中国
花言葉 「私はあなたの虜です」「長命」

 

3月の後半から5月にかけて開花するモモの花は、桜よりも一足早く咲いて、春の訪れを知らせてくれます。イースターは海外のイベントですが、日本らしさを取り入れてモモの花を飾ってみるのもおすすめです。

モモの花といえばピンク色ですが、淡いピンクから濃いピンクまで、桃色のバリエーションが豊富なので、飾り付けの雰囲気にあわせた色を選んでみましょう。

イースターのフラワーアレンジメント

イースターに取り入れたい、春らしさを感じられる花を紹介してきました。続いては、イースターにおすすめのアレンジメントアイディアをいくつかご紹介します。卵の飾りと一緒に春を告げるカラフルなお花を飾って、イースターを楽しみましょう。

テーブルアレンジメント

まずは、イースターの食事の席を飾る、テーブルアレンジメントです。鳥の巣を模した器をメインにして、ツルや春の草花をあしらいナチュラルな雰囲気に仕上げます。鳥の巣の中に手作りしたイースターエッグを飾るのも雰囲気が出るのでおすすめです。鳥の巣の器の中に、小皿に入れた吸水スポンジをセットして、草花やツルで飾っていきましょう。

バスケットを使ったアレンジメント

鳥の巣の器がなくても、イースターエッグとバスケットの相性がとても良いので、普通のバスケットに飾るだけでも雰囲気が出ます。バスケットにビニールを敷くか小皿に吸水スポンジをセットして、カラフルな卵や春らしい草花で好きなアレンジメントに仕上げてみましょう。卵の殻を半分に割って、空けておいた大きめの穴に、花の茎を通すアレンジもおすすめですよ。

ミニブーケのノーズ・ゲイ

ノーズ・ゲイとは、「鼻=nose」を「彩る=gay」という意味で、イースターでは春の花を小さく束ねたノーズ・ゲイ(ブーケ)を持つのが風習です。アレンジメントとして飾り付ける以外にも、庭先に咲いている花々を摘んで、フレッシュなミニブーケを作ってみましょう。

グラスなどに入れて飾り、傍らにイースターバニーやイースターエッグの飾り物を置くだけで、イースターの雰囲気を味わえます。

イースターには花で春の訪れを告げる飾りを

今回は、春の行事であるイースターについて、行事の由来や歴史、どのような風習があるのかをご紹介してきました。日本でもだんだんとなじみつつあるイースターイベントは、本来キリスト教の行事ではあるものの、カラフルなイースターエッグや春の花を飾って楽しむと、気分が晴れやかになりますよね。

厳しい寒さの冬が終わり、重いコートを脱いで身軽になれる春の訪れを、手作りのイースターエッグや明るい色の春の花で飾ってお祝いしてみませんか。春にピッタリの花をお探しの方は、ぜひフラワーギフトラボにご相談ください。