胡蝶蘭

ラ・メールコラム > 胡蝶蘭 > 胡蝶蘭の花が終わったら?二度咲きの方法やポイントを解説

「胡蝶蘭の花を楽しんでいたけど花が終わってしまった」「胡蝶蘭を二度楽しむ方法を知りたい」という方のために、この記事では胡蝶蘭の二度咲きの方法を解説していきます。二度咲きさせる手順やポイントも合わせてご紹介していくので、ぜひご覧ください。

そもそも胡蝶蘭とは 

胡蝶蘭は、台湾、フィリピン、マレーシアなどの亜熱帯の東南アジア地域に自生する植物です。本来は熱帯雨林などの大きな樹木や岩などに気根を張り、空気中から水分とって生きる着生蘭です。肉厚の大きな葉の中に水分や養分を溜めて成長します。

そのため、乾燥に強い一方で高温を好む植物です。気温の上がる夏には葉をよく伸ばし、株が大きく成長しますが、寒さには弱いため気温の下がる冬には注意が必要です。乾燥に強いため、水分が多くなると根腐れを起こしてしまうので、湿り気がほとんどなくなっているのを確認してから水分を与える必要があります。花はラン科植物の中でも非常に長持ちで置き場所の環境が合えば2〜3ヶ月間楽しむことが可能です。

胡蝶蘭の花が終わったらどうすれば良い? 

胡蝶蘭は花を咲かせるのに株の養分を使うので、株の体力を消耗します。もう一度花を咲かせるには、株に養分を蓄えさせなければいけません。

  • 花茎切り

株に養分を蓄えるためには、花が落ち始めたら花茎(花がついている茎)を切って、栄養を株に回して休ませる必要があります。この花茎切りという剪定がうまくいけば、その下から脇芽が伸びてもう一度花が咲き「二度咲き」を楽しむことが可能です。

  • 花がら摘み

胡蝶蘭の花は、1つの花茎に対して5〜8つほどの花が連なって咲き、根元に近い花から枯れていきます。その枯れてきた花を取り除くことを、「花がら摘み」と言います。枯れてきた花を残しておくと、株の養分が足りなくなったり、枯れた花からカビなどが発生する恐れがあるので、すぐに摘まなければいけません。

枯れてきた花を1輪ずつ手で摘む場合は、花と花茎をつないでいる柄の部分から優しく摘みましょう。花だけ摘むと種を作るための養分を消費して養分が足りなくなり、他の蕾が咲かなくなってしまいます。また、ハサミを使う場合は、消毒したハサミを使用して、蕾や花芽を傷つけないように注意してください。

 

胡蝶蘭は葉の間から花芽が出て、花芽が伸びると花茎になります。伸びた花茎の先端に花をつけ、花がすべて咲き終わると花茎も役目を終えて枯れてしまうのです。花芽は、葉と茎の間を割って生えてきます。

1枚の葉につき1本の花芽が出てくるので、しっかりと成長した葉の枚数が多いほど花芽がいくつも出てくる可能性が高くなります。次の花を咲かせるためには、花茎切りをするタイミング、花茎切りの位置が重要です。

胡蝶蘭の二度咲きまでにかかる時間 

すぐに次の花を楽しみたい場合は、花が終わるまで温度が18℃以上に保たれた環境であれば、二度咲きを目指せます。下記のような条件であれば、順調に成長すれば花芽を付けてから数ヶ月で開花するでしょう。

  • 花が落ちた段階で葉っぱに艶がある
  • 5枚以上の葉が残っている
  • 株が健康であれば1〜2ヶ月ほどで花芽を付ける

翌年花を楽しみたい場合や気温が20℃以上を保てない場合は花芽の根元からカットし株にしっかりと養分を蓄えることで翌年には新しい花茎が出てきます。

胡蝶蘭の二度咲きをする手順

続いて、胡蝶蘭を二度咲きさせるための手順をお話しします。まず、カッターナイフ、ハサミ、植え替えに使用する鉢、水苔かバークなどの植え込み材、新聞紙などを準備しましょう。植え込み材に水苔を使用する場合は、水苔は保湿性が非常に高いので、通気性の良い鉢を使用します。逆にバークを使用する場合は、通気性が良いのでプラスチック製の鉢がおすすめです。

支柱を抜く

準備が整ったところで、まず花茎を支えている支柱を抜きます。支柱は花茎と株を支えるためにセロハンテープなどで固定されているので、花茎を傷つけないように消毒したカッターナイフを使いながらセロハンテープなどを丁寧に取り除きます。

支柱を抜くときはしっかりと刺さっていますので、片手で株元をしっかり押さえて抜きましょう。抜いた支柱が不要な場合は、各自治体の分別ルールに沿って廃棄してください。

花茎を切る

次に、花茎を切ります。花茎切りにはタイミングが2通りあります。1つ目は、全ての花が落ちた後に花茎を切る場合です。花が終わった後の株や葉をじっくり休めるためには、本来の成長サイクルに戻す必要があるので、花茎の根元から3〜5cmのところをカットします。その際、節を残すと節から花芽が出てくる可能性があるため、節を残さないように注意しながらカットしましょう。

2つ目は、花茎についている花の3分の2が咲き終わったら、根元から3〜4節目の2cm程上を斜めにカットします。切ったすぐ側の節から新しい花芽が出てきて花を咲かせてくれるでしょう。切った花茎は切花として楽しむことも可能です。どちらの方法も、花茎を切る際は必ず消毒したハサミを使用します。

植え替えをする

最後に新しい鉢に植え替えていきます。古い鉢から株を取り出す際は、株を傷つけないように注意しながらゆっくりと取り出しましょう。根が鉢いっぱいに張っていて取り出しにくい場合は、鉢の下から水を吸わせておくと取り出しやすくなります。

一般的に売られている鉢植えの胡蝶蘭は3〜4株が寄せ植えにされているので、丁寧に1株に分けます。株と根についている古い水苔やバークなどは丁寧に取り除いてください。黒く変色していたり、スカスカしたりブヨブヨした感触がある根は傷んでいるので、ハサミでカットしましょう。

根が綺麗になったら新しく用意した水苔やバークを根に巻き付け、1株ずつ1つの鉢に植えていきます。

植え替えの時期は、花が咲き終わる4月〜6月頃が適しています。また、植え替えをするごとに根が消耗してしまいますので、2年に1回の頻度が目安です。

胡蝶蘭を二度咲きさせるポイント 

植え替えまで終わったところで、気になる胡蝶蘭の二度咲きを成功させるポイントをご紹介します。ポイントは下記の3つです。

  • 置き場所
  • 水やり
  • 肥料

それでは1つずつ詳しく紹介していきます。

置き場所

まず1つ目の「置き場所」ですが、直射日光の当たらない場所に置くことを推奨します。室内であれば、レースカーテン越しに日差しの当たる風通しの良い場所が理想的です。胡蝶蘭は35℃以上の高温では痛み、10℃以下になると成長が止まり、株が弱ってしまいます。花芽が付くまでは気温18℃くらいの環境で育て、花芽が付いた後は15℃以上の環境で育てましょう。寒い時期はエアコンなどで部屋を暖かくして温度管理するのがおすすめですが、エアコンの風が当たらない場所で管理しましょう。

水やり

2つ目が「水やり」のタイミングです。植え替え後2週間くらいは根元への水やりは控え、葉の表面に霧吹きをする程度にしましょう。水分を控えることで発根が促されます。根が伸びてきたら、少量から水やりを再開します。花芽が育ち蕾を付けたら、水苔やバークが乾いていることを確認してから、たっぷりの水を与えてください。受け皿に流れた水は必ず捨てましょう。受け皿に溜まった水を放置してしまうと、多湿状態になり根が腐る原因となります。

肥料

3つ目の「肥料」ですが、胡蝶蘭はもともと栄養の少ない場所で自生する植物なので、基本的に必要ありません。植え替え直後は負担となり株が弱ってしまうため、4月〜9月に花芽が付いたら、洋蘭用の液体肥料を薄めて与えると良いでしょう。その場合も、肥料を与えすぎると枯れやすくなるので、使用方法を確認する必要があります。

胡蝶蘭の季節ごとの育て方の注意点

胡蝶蘭は東南アジアの亜熱帯地域の植物です。日本では季節ごとに水やりや肥料のやり方、温度管理を変える必要があります。ここからは季節にあった育て方の注意点をご紹介していきます。

春は風通しの良いところに

春は胡蝶蘭にとって成長のための準備期間です。レースカーテン越しに日が当たる風通しの良いところに置きましょう。室温は15℃くらいを保つのが望ましいです。花が咲いている場合も終わっている場合も同じく、水やりは冷え込む夜にあげるのは避け、10日1度1株ごとに根元に150ccを与えます。肥料は4月頃になったらあげましょう。

夏は温度・湿度管理が重要

湿度が高くなる夏は胡蝶蘭にとって成長期になり、温度・湿度管理が重要になります。花が咲いているときは18〜25℃の温度が望ましく、日光に当てるよりも適正温度の環境に近い場所に置くほうが良いでしょう。

一方、株だけの場合は25℃以上でレースカーテン越しの日光が当たるところがおすすめです。また、日本の夏は湿度が高いため、特に梅雨などの雨が多い時期は、通気性に注意する必要があります。室内で育てている場合は、部屋の空気の入れかえをこまめに行いましょう。水は根元が乾いているようならあげて、肥料をあげるのは控えます。

秋は気温の変化に注目

秋は気温の変化に注意が必要です。胡蝶蘭は昼夜の温度差のある秋に花芽を形成します。花が咲いている場合、株だけの場合ともに夜は18℃前後、昼は25℃前後の温度にします。花が咲いている場合は、日中日差しの入る場所に置きましょう。一方株だけの場合は、室温が10℃以下になるような場所には置かないように注意が必要です。気温の高い日は風通しにも注意してください。

気温が下がっていくにつれて休眠期に入るので、肥料をあげると根腐れを起こす場合があるので、あげないようにしましょう。

冬は水やりの頻度に注意

冬は水やりの頻度に注意が必要です。寒さに弱い胡蝶蘭は春に向けて休眠期に入るため、ほとんど水を必要としません。10℃以上の室内に置きましょう。最低気温15℃以上ある場合は、天気が良く温かい午前中に2週間に1度程度の頻度で、150CCの冷たい水ではなくお湯を混ぜたぬるま湯を与えましょう。休眠期のため、肥料もあげないようにします。

胡蝶蘭にトラブルが起きたら?

せっかく育ててきた胡蝶蘭に異変があったらがっかりしますよね。下記のようなトラブルが起きた場合はどうすれば良いのか、見ていきましょう。

  • 根腐れをしている
  • 葉だけ枯れている
  • 花がしおれている

トラブルが起こる理由と予防法をご紹介していきます。

根腐れをしている

根腐れをしている原因は、「水のあげすぎ」と「肥料のあげすぎ」の2つです。水をあげすぎると鉢の中が多湿状態になり、ルゾクトニアやフザリュームなどの細菌が発生し、根に感染して根腐れを起こします。

また、胡蝶蘭は肥料を与えなくても育つ植物ですので、あげすぎると肥料が負担になり根が弱ってしまいます。「水」も「肥料」もあげすぎないことが根腐れの予防です。

また、根腐れが起きてしまった場合は植え替えが必要になります。胡蝶蘭の根腐れはゆっくりと症状が進んでいきますので、日頃からしっかりと観察をしましょう。

葉だけ枯れている

葉だけが枯れている場合の原因はいくつかあります。胡蝶蘭の葉が下から黄色く変色し、乾いてシワシワに枯れてきた場合は、葉の寿命かもしれません。枯れた葉は完全にシワシワになるまで放っておき、枯れたら取り除きましよう。

全体の葉がヨレヨレシワシワで元気がなく枯れている場合は、根腐れの可能性があります。根が腐っている場合は植え替えが必要となります。

葉の色艶がなく表面や裏側に小さな虫がいたら、害虫による葉枯れの可能性があります。薬剤散布などを検討してみましょう。

その他にも、カビ菌による病気の可能性も考えられます。いずれの場合も、葉枯れを発見した場合は適切な対処が必要です。

花がしおれている

胡蝶蘭の花が1ヶ月以上咲いて根元に近い花からしおれた場合は、開花期間が終了したことを示しています。非規則にしおれてしまう場合は温度・湿度が適切でない可能性があるので、適切な環境に置いて、しおれてしまった花を摘み取りましょう。

胡蝶蘭が枯れていると判断する目安 

胡蝶蘭が枯れていると判断する目安は、全ての根が白色や黒色に変色し、根や茎がブヨブヨになっていたり、全ての葉がしおれて枯れている状態です。枯れてしまった胡蝶蘭の処分は、専門業者にお願いするか、自分で処分するかになります。自分で処理をした場合は、各自治体の分別ルールに沿って廃棄しましょう。

胡蝶蘭を購入するならフラワーギフトラボ

フラワーギフトラボでは、さまざまな種類の胡蝶蘭を取り扱っています。流通が広がったことより、手頃な金額から贈ることが可能となっている現在、縁起物の蝶、幸せを運ぶとも言われている胡蝶蘭をあなたも贈ってみてはいかがでしょうか。ここからは、「フラワーギフトラボ」で人気の胡蝶蘭を4点ご紹介させていただきます。

白い清楚な胡蝶蘭

引用:胡蝶蘭3本立て 白色 商品ページ

まずは、3本立ての白色大輪胡蝶蘭です。白い胡蝶蘭は、見た目の華やかさや長持ちすることなどから、結婚などのお祝いギフトやお悔やみ花などのさまざまなシーンにお選びいただけます。

花が大きく華やかさの中に清潔感があるため、大変人気がある花です。高さ約85cm〜90cmで、蕾み込みで約30リン以上のミディアムのサイズとなりますので、個人に贈られる方におすすめです。

縁起の良い紅白の胡蝶蘭

引用:胡蝶蘭3本立 商品ページ

3本立てのおめでたい印象の紅白の胡蝶蘭です。清楚でピュアなイメージのある白に紅色が組み合わさり、縁起が良く繁栄を印象づけるイメージがあります。結婚・出産祝い、オフィスやお店などの新規開店、改装、周年のお祝いにおすすめです。華やかな印象の花でもあるので、アーティストの個展祝い、音楽家の演奏会開催祝いなどにもお使いいただけます。

華やかなピンクの胡蝶蘭

引用:胡蝶蘭3本立て ピンク 商品ページ

3本立てのピンクの胡蝶蘭です。ピンクの胡蝶蘭は「あなたを愛しています」という花言葉がついていて、柔らかく優しいイメージから「母の日」などのフラワーギフトにおすすめです。また、女性へ贈るだけではなく、女性から男性に愛を伝えるときに贈られることも多い花でもあります。2人の交際記念日や結婚記念日に贈られるのも素敵ですね。

鮮やかな青い胡蝶蘭

引用:ブルーエレガンス 胡蝶蘭2本立 青色 商品ページ

2本立ちのブルーエレガンスの胡蝶蘭です。ブルーは知的、信頼という意味を持ち、花言葉は「純粋な愛」という素敵な言葉になっています。友人知人に贈るギフト・プレゼントにもおすすめです。3月、9月、12月生まれの方への誕生日には、誕生石であるアクアマリン、サファイア、ラピスラズリと同じブルーの胡蝶蘭をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

胡蝶蘭の二度咲きでは、葉にハリやツヤがあり、根腐れもなく、根が元気な胡蝶蘭である必要があります。寄せ植えの場合は植え替えが必要となりますが、寒い時期の植え替えは胡蝶蘭を枯らすことになるので、4月〜9月の間に行いましょう。

すぐに二度咲きをさせる場合は、花が終わった後の花茎の下から4〜5節目でカットしてください。花芽が出てこない場合は、胡蝶蘭の育成環境が適切でない可能性があるので、見直しましょう。

今まで胡蝶蘭を一度咲いたら終わりと思われていた方も、ちょっとの手間でコツさえ掴めば何度でも美しい花を咲かせてくれます。温度管理は大切ですが、水やりや肥料は多く必要としないのでぜひチャレンジしてみてください。いろんな胡蝶蘭を家に飾りたいといった方は、ぜひフラワーギフトラボをご利用ください。