胡蝶蘭

ラ・メールコラム > 胡蝶蘭 > 胡蝶蘭を冬越しする方法は?冬越しの準備や管理方法を詳しく紹介

ギフトとしても高い人気を誇る胡蝶蘭は、長い期間キレイな花を咲かせてくれることでも有名です。胡蝶蘭は上手に冬越しをすることができれば、次の年の春以降にまたキレイな花を咲かせてくれて、長い間花を楽しめます。この記事では、上手な胡蝶蘭の冬越しの方法や、冬越しのための準備などを詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

胡蝶蘭の特徴

胡蝶蘭は元々、東南アジアの熱帯雨林などに生えている花で、湿気に強く温暖な気候が好みの花です。基本的には温室などで育てるため、一年中いつでも楽しめる花で、お祝いなどのギフトとしても胡蝶蘭は大人気です。冬場もキッチリとお手入れをすれば、冬を越えてまたキレイな花を楽しむことができます。

木に根を張る着生植物

“着生植物”とは、土などの地面に根を張ることなく成長できる植物です。胡蝶蘭もこの“着生植物”の一種で、鉢植えで育てる他にも、木の板などに着生させて育てることもできます。胡蝶蘭は太い根を多く伸ばしていくため、普通の鉢植えでは徐々に胡蝶蘭の根があふれ出てしまう可能性もあります。しかし、他の多くの植物と違って、根が鉢植えから出てしまっても乾燥することがなく、胡蝶蘭の花が萎れてしまうこともありません。着生植物の中でもラン科の着生植物を“着生ラン”と呼び、胡蝶蘭もこの部類に入ります。

寒さや乾燥に弱い

胡蝶蘭の特徴としては、元々は熱帯雨林といった高温多湿の場所に生えている植物なので“寒さや乾燥に弱い”という点が挙げられます。なので、胡蝶蘭を育てている環境が寒くて乾燥してしまっている場合は、できるだけ温かく乾燥していない場所を選ぶのが良いでしょう。

基本的に、日中の室温は20度前後を目安にすると丁度良く、夜間は15度前後がベストといわれています。さらに、胡蝶蘭は適度な湿度管理も重要で、エアコンなどの風が直接あたってしまうような場所は避けるようにしましょう。

寿命が長く花も長持ち

胡蝶蘭のもう1つの特徴としては、お祝いやギフトなどで贈ると喜ばれる人気の花の中でも“寿命が長く花も長持ちする”という点が挙げられます。胡蝶蘭にとって最適な環境を整えてあげれば、通常だと2ヵ月~3ヵ月程度その美しい花姿を楽しめるのです。

また、胡蝶蘭は種類や色も豊富でピンクの胡蝶蘭や青の胡蝶蘭などもあり、胡蝶蘭の品種によっては4ヵ月~5ヵ月程度の期間キレイな花を咲かせてくれる品種もあります。

秋から冬にかけての準備

胡蝶蘭は寒さや乾燥に弱いため、冬場のお手入れが大切になってきます。特に、気温が10℃を下回るような冬の時期に、何も対策をせずにそのままにしておくと、胡蝶蘭が萎れる可能性も高くなってきてしまいます。

ここからは、胡蝶蘭が冬を越すためにする、秋から冬にかけての準備について詳しく解説していきます。日本の冬は胡蝶蘭にとっては厳しい寒さなので、しっかりと準備をして冬を越しましょう。

水やりの頻度を減らしていく

胡蝶蘭を枯らせてしまう原因としてもっとも多く見られるのが、“水のあげすぎによる根腐れ”です。胡蝶蘭に水を与えるときは、しっかりと植え込み材が乾ききっているかどうかを確認してから水を与えるようにしましょう。

気温が15度以上のまだ温かい時期は、7日~10日程度を目安に水を与え、気温が15度を下回ってきてから、徐々に水を与える頻度を減らしていくのがおすすめです。そして、冬場は最終的に1ヵ月に1度まで水を与える頻度を減らし、一株につき200ml程度まで減らすので、それに合わせて徐々に減らすようにしていくと良いでしょう。

置き場所に注意する

胡蝶蘭を冬越しさせるためには、胡蝶蘭を置く場所にも注意が必要です。窓際や玄関などの、気温が下がりやすく温度管理が難しい場所は避けて置くようにしましょう。また、気温がグンと下がる夜間などは、部屋の奥に移動させるなどして対応するのがベストといえます。

本格的に寒くなってきたらエアコンなどによる室温管理が重要になってきますが、胡蝶蘭は乾燥にも非常に弱いため、直接エアコンの風があたってしまうような場所は避けるようにしてください。冬場は気温が下がり、とても乾燥してくる時期なので、胡蝶蘭の様子を見て乾いていると感じたら、霧吹きなどで胡蝶蘭の葉に水を吹きかけて湿度を保ってあげるのも大切です。

植え替えをしないようにする

植え替えは胡蝶蘭の生育環境を改善するために行うものですが、一時的に胡蝶蘭を弱らせてしまいます。特に、夏場の暑さなどで胡蝶蘭が弱っている秋に植え替えをすると、胡蝶蘭の根が傷んで、そこから根腐れを起こしてしまう可能性が高くなってしまいます。

秋から冬にかけての植え替えはあまりおすすめできません。夏場を超えて胡蝶蘭の葉にハリやツヤなどが無く、弱ってしまっていると感じたら、その時期の植え替えは避けるようにするのが良いでしょう。もし植え替えをするのであれば、株が元気な時期の4月~5月といった温かい時期にするのがおすすめです。

胡蝶蘭を冬越しさせるための管理方法

寒さと乾燥に弱い胡蝶蘭を冬越しさせるためには、温度や湿度、通気性などの管理がとても大切です。寒さに弱いからといって温かい場所に置いても、乾燥してしまう場所ではあまり胡蝶蘭にとっては良い環境といえません。ここからは、胡蝶蘭を冬越しさせるための管理方法について解説していきます。

温かい場所に設置する

胡蝶蘭を冬越しさせるために大切な管理のポイントとしては、“胡蝶蘭を温かい場所に設置する”ことです。胡蝶蘭は寒さに弱いため、設置している場所の温度は、人間が適温と感じるくらいの15度~20度前後が最適といえます。

周りの温度が15度を下回ると、胡蝶蘭にとっては厳しい寒さということです。胡蝶蘭を冬越しさせるためには、周りの温度を15度~20度前後に保つように心がけましょう。また、先ほども解説した通り、温度調節や管理が難しい場所の玄関や部屋の窓際は避け、急激に温度が下がる冬場の夜間などは部屋の奥に移動させるなどの対応が必要になってきます。

夜間は保湿をする

胡蝶蘭を冬越しさせるためには、温かい場所に置くことが重要です。しかし、夜間にエアコンなどの暖房器具を切って寝ると温度管理が難しく、家によっては温かい部屋の中心に移動させても温度が下がってしまいます。

そのような場合は、エアコンや暖房器具を切ってしまう前に胡蝶蘭を保温してあげると良いでしょう。まだ部屋が温かいうちにダンボールやビニール袋などですっぽり胡蝶蘭の鉢植えを覆ってあげると、適切な温度に保温できます。また、毛布などで胡蝶蘭の鉢植えを覆ってあげるのも保温になるのでおすすめです。

加湿をして湿度を保つ

日本の冬はとても乾燥します。乾燥に弱い胡蝶蘭にとっては、もっとも注意してあげなければならない季節といえるでしょう。さらに、冬場はエアコンや暖房器具などをよく使用するため、胡蝶蘭を置いている部屋などの湿度はぐんぐん下がってしまいます。

ですので、胡蝶蘭を置いている部屋は加湿器などを使用し、湿度を保つようにしてあげましょう。もし、加湿器などが自宅にない場合は、胡蝶蘭の周りに濡れたタオルなどを干したり、水を張った容器などを胡蝶蘭の周りに設置するなどすると効果的です。

胡蝶蘭を冬越しさせる際の注意点

ここからは胡蝶蘭を冬越しさせる際の注意点について解説していきます。水やりの頻度や肥料を与えるか与えないか、胡蝶蘭の葉の様子を見ながら健康管理をするなど、胡蝶蘭を冬越しさせるには色々な注意点があります。水やりの頻度から胡蝶蘭の健康管理まで詳しく解説するので、上手に管理し胡蝶蘭を冬越しさせてあげましょう。

水やりは最低限にする

冬場の胡蝶蘭に水やりをする場合は、春や夏といった時期よりも少しだけ乾燥気味にしておくのがポイントです。胡蝶蘭の植え込み材の乾燥を確認してから、さらに2日~3日ほど置いてあげるくらいが最適といえます。

ですが、胡蝶蘭は乾燥にも非常に弱いため乾燥させすぎには注意が必要です。冷たすぎる水を胡蝶蘭に与えると、うまく水分を吸収できずに根腐れする原因にもなってしまいます。冬場は水道水が冷えているため、水やりの際には気を付けてください。

葉水をあげるようにする

胡蝶蘭を上手に冬越しさせるには、“葉水をあげるようにする”のも良い手段です。胡蝶蘭の原産地の熱帯雨林では、高温多湿で湿度が55%~75%にもなります。このような環境に対応するため、胡蝶蘭のような植物は根や葉を進化させてきました。

水やりをしすぎると根腐れしてしまうため、乾燥する冬場は葉水をあげるのが重要です。葉の表裏や根元に霧吹きなどで水を吹きかけ、1日に数回程の頻度で胡蝶蘭に葉水を与えるようにしましょう。

肥料は与えない

胡蝶蘭に肥料を与えている場合は、冬越しを迎える前に取り除くようにしましょう。基本的に胡蝶蘭は土を必要としない植物です。成長を補助するために胡蝶蘭の成長期に合わせて肥料を与えるのは問題ありませんが、胡蝶蘭の成長が止まる休眠期に肥料を与えていると、根に栄養がいきすぎて栄養過多の状態になってしまいます。栄養過多の状態になると根詰まりを起こして、結果的に根腐れの原因になることもあるので、注意してください。

葉を見ながら健康管理をする

胡蝶蘭の葉は、胡蝶蘭の健康状態を見極めるためのとても良い目安になります。胡蝶蘭が病気にかかっていたり、元気がなかったりするときは、葉を見て判断することが可能です。害虫などの被害も、葉を見て判断できます。

特に冬場は胡蝶蘭の葉に気を配るようにしましょう。胡蝶蘭が健康的で元気な状態のときは、葉の色が“濃くて深い緑色”をしています。そして、ハリとツヤがしっかりとしている葉の状態が胡蝶蘭が元気で健康的な状態といえます。胡蝶蘭を冬越しさせるために、こまめに葉をチェックするようにしましょう。

胡蝶蘭にトラブルが起きてしまった場合は?

冬越しをさせようと胡蝶蘭を一生懸命お手入れしても、葉が萎れてしまったり葉が落ちてしまったり、胡蝶蘭にトラブルが起きる可能性もあります。また、寒さ対策が不十分だと胡蝶蘭が凍傷になってしまう恐れもあるでしょう。ここからは胡蝶蘭にトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。

葉がほとんど落ちてしまった

葉がほとんど落ちてしまった場合は、“胡蝶蘭の株が弱っている”のが原因として考えられます。株が弱ってしまう主な原因は、湿度・温度が合っていない、水のあげすぎ、日照不足などです。

このような原因で葉がほとんど落ちてしまった場合でも、完全にダメになってしまったと考えるのはまだ早いです。まず胡蝶蘭の置いてある環境を整えてから、3月頃から水やりをいったん辞めます。風通しのいい場所に胡蝶蘭を移動させ、葉が落ちた後の傷跡と土を十分に乾燥させたら、4月~5月頃に霧吹きで土の表面にだけ水を与えましょう。6月頃に新しい芽が出てくれば、株が回復しているということになります。

葉が萎びてしまった

胡蝶蘭の葉が萎びてしまったときは、水分不足、根腐れという2つの原因が考えられます。胡蝶蘭は植え込み材を乾燥気味に水やりをするのがコツですが、植え込み材を乾かしすぎると逆に水分を吸収しなくなってしまいます。

その結果、胡蝶蘭が水分不足になるのです。水分不足にならないタイミングで水やりをするようにしましょう。

また、もう一つの原因として考えられる根腐れの原因は、水のやりすぎが原因と考えられます。水やりの頻度を多めにしている方は、頻度を減らしてみると良いでしょう。

葉の色が変色してしまった

胡蝶蘭の葉の色が黄色、あるいは黒色に変色してしまう場合があります。特に、胡蝶蘭の葉が黄色く変色してしまうのは多く見られる症状です。一枚だけ黄色く変色してしまった程度なら、ほとんどの場合問題はありません。わざわざ切り落とす必要もないので、自然に落ちるのを待ちましょう。

また、急激に葉の色が黄色く変色し褐色になっていった場合は、フザリウム立枯病の可能性があります。この場合は治らない可能性が高いですが、できるだけ早く患部を切り取り、植え替えをして風通しの良い場所に移しましょう。

葉に黒い斑点ができてしまった

葉が黒く変色して黒い斑点ができた場合は、炭そ病の可能性が高いです。黒い斑点が出てきた後、葉に穴が開いてきたり葉の先から枯れてきたりします。原因は葉焼けなどで、胡蝶蘭の葉が弱っているときのカビが原因と考えられます。

炭そ病は春から夏や秋にかけての湿気が多い時期にかかりやすいので、注意が必要です。炭そ病の場合は、できるだけ黒褐色の部分に触れないように、周囲を含め緑色の部分までくり抜き、日当たりと風通しの良い場所に移しましょう。

胡蝶蘭の冬越しに関するよくある質問

ここからは、胡蝶蘭の冬越しについてのよくある疑問や質問について解説していきます。お祝いやギフトとしてもらった大切な胡蝶蘭が冬を越して春を迎えても花が咲かない場合であったり、残念ながら花が終わってしまった場合どのようにすれば良いのかなど、胡蝶蘭についてよくある質問を詳しく解説していきます。

春になっても花が咲かないときは?

胡蝶蘭の花芽は、11月~12月頃の休眠期の時期から花芽が出てきます。似たような場所から新しい根も顔を出すので少し分かりにくいかもしれませんが、新根は白色・花芽は緑色といったように、色で見分けることが可能です。

しかし、この時期に花芽が出てきても株が休眠期に入っているため、ほんの少ししか伸びません。胡蝶蘭の花芽は春になっても休眠し続けるため、春に咲くサクラが散り始め気温が20度以上になってきてようやく胡蝶蘭の花芽が伸び始めます。

花が終わってしまったときはどうすれば良い?

胡蝶蘭の花が終わってしまった場合は、花がら摘みと花茎切りという剪定を行う必要があります。花がら摘みと花茎切りの剪定を終えたら、次は慎重に胡蝶蘭の植え替えをしてあげましょう。

さらに、花茎切りの剪定のときに茎の切る位置を調整してあげることで、条件によっては1ヵ月~2か月後に“二度咲き”して、またキレイな花を咲かせてくれることもあります。胡蝶蘭は花が終わってしまっても、艶などがある場合は株がまだ生きている証拠なので、処分せずにもう一度育ててみるのがおすすめです。

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縁起の良い紅白の胡蝶蘭

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可愛らしいピンクの胡蝶蘭

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快気祝いや長寿祝いなど一般的なギフトとしても最適な胡蝶蘭です。

華やかな5本立ての胡蝶蘭

引用:胡蝶蘭5本立て 白色 商品ページ

こちらの胡蝶蘭は、華やかで豪華な5本立ての白色の大輪の胡蝶蘭です。高さは約100センチ~120センチ程で、3本立てよりも横の広がりもあるのでとてもボリュームがあって存在感があります。

輪数も多くワンランク上の胡蝶蘭になっており、高級感がグンと増します。白色の胡蝶蘭には「清純」の花言葉が託されていて、さまざまシーンで活躍するフラワーギフトです。特に5本立ての胡蝶蘭は、贈った先の会場などでも存在感を発揮するので、ビジネスシーンなどで活用できるフラワーギフトです。

まとめ

今回は胡蝶蘭の冬越しについて解説いたしました。胡蝶蘭は高温多湿な環境を好み、寒さと乾燥に非常に弱いため、冬越しをさせる際には十分に注意してお手入れをしてあげる必要があります。

水やりの頻度や保温の仕方、胡蝶蘭を置く位置などにも注意して、丁寧にお手入れをしていきましょう。また、胡蝶蘭は葉を見ながら状態を確認できるので、葉水などを与えるときに注意深く見ていれば病気になるリスクなどを軽減できるでしょう。記事を参考に、胡蝶蘭の冬越しをしてみてください。