胡蝶蘭

ラ・メールコラム > 胡蝶蘭 > 胡蝶蘭の定番植え込み材「バーク」について詳しく解説

開店祝いや結婚式など様々な祝い事での贈り物に選ばれる胡蝶蘭。

人からもらうことの多い胡蝶蘭ですが、もらった胡蝶蘭をどのように育てれば良いのか迷っている人は多いのではないでしょうか。

少し調べると、植え替えに「バーク」「水苔」が良いとよく出てきますが、結局どちらが良いか分からない、ということもあるかと思います。

 

そこで今回は、胡蝶蘭の植え替えには「バーク」「水苔」どっちがいいの?という疑問や植え替え方法、気をつけるべき点などを紹介します。それでは見ていきましょう。

 

胡蝶蘭について

胡蝶蘭とは、ラン科の常緑多年草です。属名は「ファレノプシス」と言い、ギリシャ語の「ファライノ(蛾)」と「オプシス(似る)」という2つの言葉から成り立ちます。名前の由来は見た目が蛾と似ていることだと言われています。日本では、蝶が舞っているように見えたことから、胡蝶蘭という字が当てられたと言われています。このことから、胡蝶蘭の花言葉には「幸福が飛んでくる」や「純粋な愛」という意味がつけられています。

 

胡蝶蘭ってどんな植物?

胡蝶蘭は、「乾燥に強く、寒さに弱い」という特徴を持っています。

胡蝶蘭は夜にCO2を吸収する植物です。夜は気温が低く湿度が高いので、水分が失われるのを防ぐことができます。そのため、乾燥に強い植物なのです。

また、胡蝶蘭には、香りがほとんどありません。花びらの奥に花粉がかたまっているため、花粉が落ちることも少ないです。お家に飾ることを考えると、好き嫌いのある香りがないことや花粉が落ちないことは大きなメリットでしょう。

胡蝶蘭には3種類の大きさがあり、花の大きさが13〜15cm以上の「大輪」、6〜12cm程度の「中輪}、3〜6cm程度のミディ(ミニ)に分類されます。

また、色もいくつか種類があり、「白」「ピンク(赤・紫)」「白赤(紅白)」「その他色物」に分類されます。

 

胡蝶蘭はどこから来たの

胡蝶蘭は。日本にいつ頃、どこから来たのでしょうか。

胡蝶蘭は19世紀、胡蝶蘭やカトレア、アマビリスなど蘭の花を専門に探索していたイギリスのオーキッドハンターによって熱帯地方で発見されました。

1800年代後半ごろ、南米から持ち込まれた蘭の花「カトレア」をきっかけに上流階級で蘭が流行し、胡蝶蘭の発見に至ったと言われています。

オーキッドハンターによって発見された胡蝶蘭は、その華麗な見た目から貴族たちに愛され、より美しくなるよう品種改良が重ねられてきました。

イギリスから日本に胡蝶蘭が入ってきたのは明治時代だと言われています。当時は輸入品であり、寒冷期のある日本では管理が難しかったことから、上流階級向けの高級品として考えられていました。しかし、徐々に温室設備が発達し、日本でも胡蝶蘭が栽培されるようになりました。

これにより生産が安定し、現在のように広く愛されるようになったのです。

 

バークについて

皆さんはバークというものをご存知でしょうか。

バークというとあまり聞き馴染みのない方も多いのではないかと思います。ガーデニングを趣味としており、普段から植物を育てている方には聞き慣れた言葉かもしれませんね。

バークは、植物を育てる植え込み材料として用いられており、胡蝶蘭への植え付けにも使用できます。バークを使うことで見た目も綺麗になり、機能性も備えているので、ぜひバークを使ってみてはいかがでしょうか。

バークとは?

バークとは、「赤松や黒松などの樹皮を細かく砕いたもの」で、園芸資材として用いられています。

赤や茶色などの色味があるものが多く、見た目を美しくする用途でも用いられています。黒松の場合は茶色の落ち着いた景観、赤松の場合は洋風の景観を楽しむことができますよ。バークは、主に植物が植えられている土の表面を覆うマルチングという技法で使用されています。しかし、胡蝶蘭の鉢に使用される場合、植え込み材として用いられます。

胡蝶蘭では、なぜ植え込み材にバークが用いられるのでしょうか。その理由について少し見ていきましょう。

 

植え込み材としてのバーク

胡蝶蘭を健康に育てる理想の環境は、生息地に似た環境を作ってあげることです。特に、温度、湿度、光、通風の4つが重要となります。その中でも植え込み材は、湿度と通風に関係しており、胡蝶蘭を育てる上で大切な要素となるのです。

胡蝶蘭の根は、以下のような環境が最適なので見てみましょう。

 

・鉢の中に大量の水を流したら、鉢の上に水が溜まらず、鉢の底から流れ落ちるもの

・鉢の中が水浸しにならず、湿った状態が長く続くもの

・湿度が高い場合は、比較的早く乾くもの

この条件に適しているのが、バークなのです。

植え込み材と根の間に隙間があき、水分量を少し保つことができるバークが適しています。

 

バークチップとウッドチップの違い

バークチップと同じ木材の植え込み材として、ウッドチップがあります。

ウッドチップとは、「杉やヒノキ、クスノキなどの木材を細かく粉砕した資材」です。

バークチップはウッドチップの一種で、違いは材料にあるので詳しくご紹介しましょう。

ウッドチップは木材全体から作られているのに対し、バークチップは松の樹皮のみを材料としています。

資材としての差を比較すると、「バークチップの方が1粒のサイズが大きく、丸みを帯びている形」、「バークチップの方がシロアリの発生を抑えられる」と言われています。では、資材として用いるのには、どちらが適しているのでしょうか。

結論としては、鉢栽培には「バークチップ」をおすすめします。1つ目の理由は、バークチップは1粒が大きいため、少量で広い面積に敷き詰めることができるからです。そのため、ウッドチップよりもコストを抑えることができます。

2つ目の理由は、粒に厚みと丸みがあるため、形が崩れにくいからです。バークチップはウッドチップと比較して丸く、とげや割れが少ないという特徴があります。そのため、扱いやすく安全に使用できるというメリットがあるのです。

 

胡蝶蘭の定番植え込み材バーク。水苔とどっちがいい?

ここまでバークについて話してきましたが、他の植え込み材はどうなのでしょうか。

胡蝶蘭の定番の植え込み材として使用されているものに、水苔があります。

水苔は日本で最も人気で、最も使用されている資材といえるでしょう。

水苔は湿地に生育するコケの一種で、世界中で生育していますが、主な産地はニュージーランドです。流通している水苔のほとんどが乾燥処理をしているものなので、使用する際は水で戻してから使用するのが一般的。

それでは、バークと水苔ではどちらの方が良いのしょうか。

それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

バークのメリット

バークは胡蝶蘭本来の生育環境に近いこともあり、胡蝶蘭の成長が速く、一度に咲く輪数も多くなります。

自然に近い環境で育てることができるバークは胡蝶蘭に適しているといえるでしょう。

他にも、バークのメリットはさまざまですが、育てる上で一番のメリットは「水はけの良さ」と「通気性の良さ」にあります。

バークは丸みを帯びており、間に隙間が生じるので、排水性や通気性に優れているのです。ただし、あまり大きすぎるバークの場合は水を排出しすぎてしまうので、小さめのバークがおすすめですよ。また、胡蝶蘭の株が生育し、植え替える際は、水苔に比べてばらしやすく、根を痛める心配が少ないです。さらに、水苔と比べてコストが安く済む傾向があり、経済的に買いやすいのもメリットでしょう。

バークのデメリット

バークには、鉢の中の渇き具合が分かりにくいというデメリットがあります。

バークでは、表面は乾燥していても底の部分はまだ湿っているという状態が起こりやすいため、表面を見ただけでは判断が難しいです。

乾燥したと思い、水やりをすると根腐れを起こしてしまう可能性があるので注意しましょう。

対策方法としては、「植木鉢を透明なプラスチック製にすることで中の様子を見ること」や「完全に乾燥した場合の重さを把握しておくこと」が有効な手段です。

また、もう1つデメリットとして、カビや虫が発生しやすいという点があります。バークは乾燥を防ぐ効果がありますが、乾燥しにくい=カビが発生しやすいということでもあります。ジメジメした状態はカビや虫が好む環境のため、日当たりの悪いところや通風が良くない場所に置くのは避けたほうが良いでしょう。

水苔のメリット

水苔のメリットは、水を含んだときの保水性の高さと、乾燥したときの通気性の高さにあります。

水苔は水を含むと膨張し、乾燥すると隙間ができるため、そこに伸びた根が入り、根張りが良くなるという特徴もあります。そのため、健全に育ちやすいというメリットがあるのです。

また、柔らかいことから、根を痛める心配もありません。さらに、優れたイオン交換性を持つため、カリウムやカルシウムなどの陽イオンを水素イオンに変換し、酸性度合いを高める効果もあります。酸性を好む植物にとっては好都合の植え込み材でしょう。

もう一つメリットとして、植え込む固さによって保水量を調整できるという特徴を持ちます。固く植え込むと水を弾き、柔らかく植え込むと水をたくさん吸収してくれますよ。そのため、細かく水分調整が可能となります。

水苔のデメリット

水苔は、メリットであった保水性の高さによって、初夏の時期に急激な温度変化があった際に、鉢の中が蒸されてしまい、根がダメージを負ってしまうことがあります。逆に寒い季節も同様にダメージを負う可能性があります。

また、水苔の保水力が高いことから、気をつけないとカビや腐食を起こす恐れもあるので注意しましょう。

このように保水性の高さゆえ、「急激な温度変化に対応できないこと」や「腐食を引き起こす点」がデメリットです。

湿った状態で放置しないなど注意してくださいね。

また、水苔はバークと同じく劣化が起こるため、定期的に植え替える必要があります。バークと比べると水苔の価格は高い傾向があるので、何度も買うとなると経済的にバークよりも悪くなるでしょう。

 

バークを上手に使うポイント

上記のようにバークにはさまざまなメリットがあり、胡蝶蘭の植え込みにはおすすめです。バークを使うことで、胡蝶蘭の生育に適した環境を作ることができます。しかし、バークの使用には、注意点もいくつかあるので、気をつけるべきポイントについて押さえておく必要があります。

注意点さえ押さえれば、非常に扱いやすく上手に胡蝶蘭を育てることができるので、是非参考にしてください。

それでは、バークを上手に使うポイントを見ていきましょう。

水やりに気をつけよう

胡蝶蘭の水やりはポイントさえ押さえれば、初心者でも簡単にできます。しかし、注意点もあるので気をつけましょう。

水やりは季節ごとに最適な方法があります。

春は10日ごとに水やりをします。夜の水やりは避けるようにして、根元に1株あたり500mlくらいの水をあげましょう。

夏は7日おきに行うのが理想です。夜に水やりを行っても大丈夫です。1株あたり500mlが基本ですが、梅雨の時期は水分量が多いので、量を減らすようにしましょう。

秋と冬は3週間ほど間隔をあけて行うのが良いです。

春と同様、夜の水やりは避けるようにして、1株あたり500mlくらいの水をあげてください。

水やりをするタイミングとしては、鉢植えの表面を指で押したときに水苔の表面が完全に乾いているときが適当です。

プラスチック鉢がおすすめ

パークのデメリットでふれたように、パークを用いると水の状態を把握するのが難しくなります。そのため、プラスチックの鉢を用いるのがおすすめです。

プラスチックの鉢を用いることで、鉢の底まで状態を確認することができるので、完全に乾燥しているかの判断が容易になります。

そのため、水をあげすぎてしまうのを防ぎ、根腐れ防止に役立ちます。プラスチック製の鉢を使うだけで簡単にできる根腐れの予防法なので、ぜひ皆さん試してみてくださいね。

 

バークを使った植え替え方法

バークで植え替えを行う際、まず大切なことは鉢選びです。

バークは排水性に優れているので、乾きにくい鉢との相性が良いです。前述したプラスチック製の鉢を使用すれば問題ないでしょう。

間違っても素焼きの鉢には入れないようにしてください。鉢の大きさは、植えてあったものと同じくらいか、一回り大きいものを使用しましょう

植え替えは必ず、暖かい時期、花が咲き終わった状態で行うようにしてください。花が咲いている時期に行うと、枯れてしまう可能性があります。

 

次に、植え替えの流れを紹介しましょう。

1. 植え替えを行う1週間前からは水やりをしない

2. 前の土や水苔は丁寧に落とす

3. 花が咲き終わっている胡蝶蘭の茎を消毒したハサミで根元まで切る

4. 鉢から根っこを優しく取り出す

5. 枯れている根や発育が悪いものは消毒したハサミで切る

6. 優しく根をほどき、新しい鉢に入れる

1. 根を少し回転させながら、すべて鉢の中に入れていく

2. 鉢の上部と葉と根の間が同じ高さになるようにする

3. バークを入れる。ある程度入れたら、割り箸などを用いて、根の間にもバークが入るように隙間を埋め、これを3回ほど繰り返す

4. 葉のすぐ下あたりまでバークを入れたら、指で押し込む

5. 水をあげて終了

最後は、乾燥しないように水をたっぷりあげてください。

以上で植え替えは終わりです。2〜3年を目安に、新しく植え替えをするといいでしょう。

胡蝶蘭のおすすめの購入先

胡蝶蘭は専門店があることが多く、高級品なので普通の花屋さんには実物を置いていない場合も多いでしょう。

そんな時には、通販サイトを利用するのがおすすめです。通販サイトならたくさんの種類の中から胡蝶蘭を選ぶことができますし、立札やラッピングのサービスもしてくれます。

実店舗よりも安く購入できるのもメリットのひとつでしょう。

胡蝶蘭は高価なため、少しでも値段を抑えることができる通販サイトでの購入を考えてみてはいかがでしょうか。

ここでは、おすすめの購入先としてフラワーギフトラボをご紹介します。

フラワーギフトラボをお勧めする理由

近年、通販サイトでのショッピングが主流になり、さまざまな通販サイトが登場しています。しかし、数が増えるとどのサイトが良いのか迷うことも多いのではないでしょうか。

特に高価なものになると、失敗したくないと思い悩んでしまいますよね。

そこで、数ある通販サイトの中でも特におすすめしたいのがフラワーギフトラボです。

フラワーギフトラボでは、品質の良い胡蝶蘭を低価格で購入ができますよ。

 

厳選した美しい胡蝶蘭を低価格で

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通販サイトなので簡単に注文できる

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また、贈り物サービスとして、立札やラッピングサービスがあります。立札やラッピングは値段がかかると思う方が多いのではないでしょうか。フラワーギフトラボでは、立札やラッピングサービスを無料で利用できるので、贈り物をする際には非常にありがたいサービスとなっていますよ。

まとめ

今回は、胡蝶蘭の植え込み材として最適な「バーク」について、水苔と比較しながらご紹介しました。胡蝶蘭を育てる際には、植え込み材の選定は非常に重要です。それぞれのメリット、デメリットを把握した上で、自分にとって良いものを選びましょう。どちらにしても注意点には気をつけ、大切に育てるようにしてくださいね。

また、胡蝶蘭を長く育てるなら、植え替えが必ず必要になります。様子を見て、定期的に植え替えを行いましょう。

そうすれば胡蝶蘭は長期間にわたり、素敵なお花を咲かせてくれるはずです。参考にしていただけると幸いです。