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上品で豪華なトルコキキョウ|特徴や花言葉、人気の品種は?

トルコキキョウは、ふんわりとしたフリルのような花びらが幾重にも重なり、その豪華さはバラにも負けないほどのお花です。

上品さや優美な佇まいから、さまざまなシーンのフラワーギフトでも人気があります。

今回はそんなトルコキキョウについて、お花の基本情報や特徴、花言葉やおすすめのギフトシーンなど、人気の魅力をたっぷりお伝えします。

 

トルコキキョウの基本情報・特徴

まずは基本情報から見ていきましょう。

科・属 リンドウ科・ユーストマ属
和名 トルコキキョウ
英名 Lisianthus
学名 Eustoma
原産地 北アメリカ・テキサス州

 

トルコキキョウは大正時代と早いうちに日本へやってきた植物ですが、当時は人気に火が点く前に第二次世界大戦を迎えてしまいました。

混乱の戦後を経て1960年代になり、ようやくトルコキキョウの品種改良が着手され、花への関心や人気が高まったのです。

トルコキキョウは北アメリカ原産の植物ですが、世界的規模の戦争によって、世界各国で育っていたトルコキキョウはほとんど絶えてしまいました。

そのため、現在流通しているトルコキキョウは、その多くが日本産の品種であると言われています。

バラにも並ぶエレガントさ

トルコキキョウの花びらはやわらかく、フリルのように波打っているのが特徴的です。

花は大きくエレガントな雰囲気で、特に八重咲きの花びらが何枚も重なる姿はボリュームがあり、バラと並べても引けを取らない豪華さです。

しかし、花の単価を比べるとバラよりも遥かに安価であるため、フラワーギフトでも人気が高いお花になります。

多く行われてきた品種改良により、花色や咲き方などのバリエーションが豊富で、品種によっては雰囲気がだいぶ変わります。

花もちも良く、夏の暑い中で切り花として飾っても長く楽しめるため、重宝されているお花です。

本当はリンドウの仲間

トルコキキョウは、名前にキキョウと入っていますが、実はキキョウの仲間ではなく、リンドウの仲間です。

なぜ名前にキキョウと付いたのかは、後述の名前の由来で詳しくご紹介しますが、もともと輸入されたトルコキキョウは、一重咲きで青紫色の姿でした。

それがキキョウの花に大変よく似ていたため、キキョウと名付けられたのです。

トルコキキョウの開花時期

トルコキキョウの開花期は、品種によって多少異なりますが、主に5月~9月の春から秋にかけてが開花時期となります。

とは言え、どの季節でもお花屋を覗くと、店頭にはトルコキキョウが並んでいますよね。

これは、トルコキキョウが人気や需要の高いお花であるため、温室栽培が進んでいるためです。

買い求めやすい単価で、アレンジメントに欠かせない存在のトルコキキョウを、一年中手に入れられるのは嬉しいですね。

トルコキキョウの花言葉

トルコキキョウには素敵な花言葉がたくさん添えられています。

お花を贈るときには、ぜひ花言葉も意識して贈ってみてください。あなたの気持ちが、相手へより一層伝わりやすくなりますよ。

トルコキキョウには、色別にも花言葉がありますので、まずは花全体の花言葉から、色別の花言葉についても詳しくご紹介していきます。

「希望」

先ほど、世界で流通しているトルコキキョウのほとんどは、日本産のものであるとお話ししました。

世界大戦後、経済的に落ち込んだ日本を支えた業績のひとつともなるのが、トルコキキョウの生産。現在でも、トルコキキョウの改良や栽培は、日本が最先端を走っている状況です。

日本へ希望や夢を与えてくれた花として、「希望」の花言葉が付けられました。

「優美」

トルコキキョウの花姿そのものを表すような花言葉が、「優美」です。

やわらかくふわりとした花びらが包まった姿は、まるでシフォンのスカートのようでもあります。

見る者の心を和ませるその優雅な姿から付けられた、納得の花言葉ですね。

「永遠の愛」

トルコキキョウはひとつの茎から枝分かれをして、いくつも花を咲かせます。花の付き具合や何重にも連なる花びらの様子を、想いの強さに結び付けた花言葉です。

「あなたを想う」や「思いやり」といった花言葉も、同じく咲き姿に由来しています。

すらりと伸びるトルコキキョウの真っすぐな茎や、明るく華やかな花姿は、ポジティブな花言葉を思い浮かべるのでしょう。

「花嫁の感傷」

ブライダルシーンにぴったりな花言葉に、「花嫁の感傷」があります。

感傷といっても決して悪い意味ではありません。結婚を控えた花嫁は、自分の歩んできた道を思い返したり、環境の変化を不安に感じたり、これからパートナーと共に迎える幸せや乗り越えるであろう苦労など、さまざまな想いが駆け巡ります。

そんな花嫁の繊細な感情の揺れと、トルコキキョウの憂いを秘めたつぼみの姿を重ねた、ある意味ロマンチックな花言葉かもしれません。

八重咲きの純白のトルコキキョウは、慎ましいウェディングドレスや白無垢のようにも見えますね。

「変わらぬ美しさ」

トルコキキョウは、その人気を表すようにさまざまな品種改良が重ねられてきたお花です。

改良によって、その美しさを増したお花でもありますが、どのような姿であっても美しいお花だとも言えます。

恋人の美しさを称えるプレゼントや、親切な友人やお世話になった方への温情に感謝する心を込めて贈ってみるのもいいですね。

色別・英語の花言葉

 

「希望」
「思いやり」「永遠の愛」
「あなたを想う」
ピンク 「優美」
「毅然とした態度」
「良い語らい」

 

誠実なイメージのある青色の「あなたを想う」や、白の「思いやり」など、トルコキキョウの花言葉は色別に見ても、各色のイメージに合っている花言葉ですね。

 

さらに、英語圏での花言葉には、「appreciation(感謝)」「calming(穏やか)」といった素敵なものもあります。

トルコキキョウの名前の由来

トルコキキョウは、日本ではいちばんポピュラーな呼び名ですが、他にも「リシアンサス」「ユーストマ」と呼ばれていることもあります。

次は、和名であるトルコキキョウや、学名、英名の由来などについてご紹介しましょう。

いったいなぜ和名に「トルコ」が入っているのかの謎についてもお伝えしていきましょう。

和名の由来

「トルコキキョウ」の名を初めて聞いたときは、きっと誰しも「原産地がトルコのキキョウの花だ」と思うでしょう。

しかし、トルコキキョウはキキョウではなくリンドウの仲間ですし、冒頭でご紹介したように北アメリカが原産地の植物です。

それではいったい、なぜトルコキキョウという紛らわしい呼び名になったのでしょうか。

この和名の由来については諸説あるのですが、花の色をトルコ石に例えた説と、つぼみの形がトルコターバンに似ていた説が有名です。

 

日本にやってきたばかりのトルコキキョウは現在のように品種改良が進んでおらず、まだ一重咲きで青紫色の花でした。

その青紫色が、鮮やかなターコイズブルーのトルコ石のように美しい色であり、花の形がキキョウの花に似ていたことから、トルコキキョウと呼ばれ始めたのではないかと言われています。

また、トルコキキョウのつぼみの形はねじれており、トルコ人が身に着けるターバンに似ていたために、トルコキキョウと名付けられたのではないかという説があります。

英名の由来

トルコキキョウは次第に呼ばれるようになった和名ですが、日本へやってきた当初は英名の「Lisianthus(リシアンサス)」と呼ばれていました。

1800年代前半に、イギリスのプラントハンターによって発見され、植物学者がリシアンサスと命名したのだそうです。

「Lisianthus」はギリシャ語で、「lissos(滑らかな)」と「anthos(花)」の組み合わせたのが語源だと考えられています。

学名の由来

トルコキキョウは、学名である「Eustoma(ユーストマ)」と呼ばれることもあります。

この学名である「Eustoma」も、同じくギリシャ語が語源と言われています。

釣鐘状で一重咲きのトルコキキョウが、口の形のように見えたことから、「よい(eu)」と「口(stoma)」を組み合わせて付けられた名前です。

トルコキキョウはドライフラワーには向かない

トルコキキョウは長持ちするため、切り花としても長く楽しませてくれます。

切り花として楽しんだ後は、ドライフラワーを作る方も多いと思いますが、トルコキキョウはドライフラワーにするにはやや不向きなお花です。

ドライフラワーを作る過程で水分を飛ばしている間に花の色が黒ずんでしまうので、薄い花びらのお花や水分を多く含むお花は、ドライフラワー作りには不向きなのです。

トルコキキョウは花びらが薄く水分が多いので、ドライフラワーにするのは少しハードルが高いでしょう。

トルコキキョウの種類・品種

当初は一重咲きだったトルコキキョウも、品種改良が重ねられて、さまざまな品種が生まれました。

現在とても人気のある八重咲きのトルコキキョウはとてもボリューミーで、バラの豪華さにも見劣りしない美しさです。

バラよりも安い単価で販売されているため、手軽に楽しめるのが嬉しいですね。

続いては、豊富にあるトルコキキョウの品種や、それぞれの特徴についてご紹介しましょう。

ブライダルスノー

「ブライダルスノー」は、その名前のとおり、ブライダルシーンにうってつけの純白の花を持つ品種です。

真紅のバラなど、ぱきっとしたビビッドな色合いの花材と組み合わせてもおしゃれですね。

もちろん、ウェディングにおいては大変な人気がありますので、ブライダルシーズンである6月を迎えると、出荷が間に合わなくなるほどの大活躍ぶりです。

カルメンルージュ

「カルメンルージュ」は、先ほどのブライダルスノーと真逆と言えそうな、鮮やかなルージュカラ―のトルコキキョウです。

カルメンルージュの赤は、暖かい色でもありつつ情熱を秘めた色ですので、恋人への贈り物にもおすすめです。

豪華なバラの花束を作りたいとき、どうしても予算オーバーしてしまう場合には、バラの代わりにカルメンルージュを少し使用してボリュームアップさせれば、予算を抑えつつも大きく豪華な花束になりますよ。

ボヤージュ・ホワイト

「ボヤージュ・ホワイト」は、透き通った純白が美しく、清純な雰囲気が漂う八重咲きの品種です。

こちらも、先述のブライダルスノー同様にブライダルシーンでは引っ張りだこで、6月にはどうしても品薄になってしまう人気の品種です。

ボヤージュ・グリーン

「ボヤージュ・グリーン」は、今流行りのくすみカラーのような、落ち着いたニュアンスのグリーンが美しい品種です。

こちらも豪華な八重咲きですが、色味が落ち着いているためか、どことなくナチュラルな雰囲気を持っています。

ボヤージュ・グリーンの持つくすみグリーンは、白やグリーンをベースとした、ナチュラルなアレンジメントにおすすめです。

春うらら

「春うらら」は、軽やかな名前のとおり、とても愛らしいピンク色の品種です。

春の季節行事や入学式、卒業式など、お祝い事のシーンでの花束にも多く使われるトルコキキョウになります。

温かく元気な色合いのピンク色は、眺める人の心まで明るくしてくれそうですね。

エクローサ・紫

「エクローサ・紫」は、キキョウに例えられたトルコキキョウらしい、青みがかった美しい紫色の、上品な品種になります。

咲き方は、やや控えめに花開いた八重咲きといったところでしょうか。

豪華になり過ぎず慎ましさも持ち合わせているため、年配の方や目上の方への贈り物や、男性向けにもおすすめの品種です。

ロジーナ・ラベンダー

「ロジーナ・ラベンダー」は、先ほどのエクローサ・紫よりも、もっとやわらかく優しい紫色で、色味はラベンダーに近いような淡さです。

パステル調に近い色合いですので、他の花材とも合わせやすく、優しげな雰囲気のアレンジメントになります。

ロジーナ・ピンクピコティ

「ロジーナ・ピンクピコティ」は、トルコキキョウの中でもちょっと個性的な品種です。

八重咲きの真っ白な花びらの縁は、ビビッドなピンク色で彩られています。

白とビビッドピンクのコントラストが鮮やかな、ツートンカラーのトルコキキョウになります。

シュークリーム

とても甘くて美味しそうな名前の「シュークリーム」は、シュークリームのカスタードのようにやわらかい乳白色をしたトルコキキョウです。

店先で名前を見かけたら、名前だけでも可愛らしくて、つい買ってしまいそうですね。

淡い色合いのロジーナ・ラベンダーやボヤージュ・グリーンと組み合わせて、パステルカラーのアレンジメントにするのも素敵でしょう。

トルコキキョウを贈るおすすめのギフトシーン

ここまでトルコキキョウの魅力をお伝えしてきました。

世界中で愛されるトルコキキョウは、さまざまなギフトシーンで使われています。

次は、トルコキキョウを贈るおすすめシーンを、シーン別に見ていきましょう。

ブライダルシーン

「永遠の愛」「花嫁の感傷」の花言葉を持つトルコキキョウは、ウェディングシーンにおすすめのお花です。真っ白なトルコキキョウは、花嫁のドレスにもよく映えることでしょう。

ブーケはもちろん、結婚祝いのアレンジメントフラワーにもおすすめですよ。

恋人へのギフト

トルコキキョウは素敵な花言葉をたくさん持っています。

特に、「永遠の愛」や「変わらぬ美しさ」の花言葉を添えて恋人へプレゼントすれば、きっと喜んでくれることでしょう。

トルコキキョウはカラーバリエーションも豊富にありますから、贈る相手の雰囲気に合わせて選んでもいいですし、相手の好きな色でアレンジメントを頼んでもいいですね。

バラは豪華すぎるから何となく苦手に感じてしまう方でも、やわらかな印象のトルコキキョウであれば受け取りやすいでしょう。

家族・友人へのギフト

英語で「感謝」の花言葉があるトルコキキョウは、ご家族やご友人へのフラワーギフトにも最適です。

トルコキキョウは他の花材とも合わせやすく、大輪のお花とも組み合わせやすいので、家族の好きな種類や色の花と組み合わせて、素敵なギフトを贈ってみてはいかがでしょうか。

お悔やみのお花として

温室栽培が盛んであるトルコキキョウは、通年入手できるお花です。

いつ訪れるか分からないお悔やみのシーンにおいても、トルコキキョウは故人への哀悼の気持ちを表してくれるでしょう。

また、暑い夏場でも長持ちしやすいトルコキキョウは、仏花としても用いられます。

純白のトルコキキョウのやわらかな花びらは、大切な人を亡くした方の心に、そっと寄り添い、悲しみを和らげてくれるでしょう。

まとめ

今回は、フラワーアレンジメントには欠かせない人気者である、トルコキキョウの魅力についてご紹介してきました。

優雅で華やかなトルコキキョウは、一輪でも映える豪華な花姿です。

品種改良により誕生したさまざまなバリエーションの中から、ぜひあなたのお気に入りの品種を見つけてみてくださいね。

素敵な花言葉も多くあり、ブライダルシーンにぴったりな言葉も付けられています。

恋人やパートナーへの贈り物だけではなく、ご家族や友人、お世話になった方への贈り物としてもトルコキキョウはおすすめですよ。