観葉植物

ラ・メールコラム > 観葉植物 > 寒い冬の観葉植物のお手入れ方法~身近にあるアイテムで冬を乗り切るコツ

 

スタイリッシュなインテリアとしても人気がある観葉植物。あなたのオフィスやお部屋の片すみにも一つは置いてあるのではないでしょうか。

観葉植物の育った環境はほとんどの場合が熱帯地方であることが多いため、冬を乗り越えるのが難しいのでは?と思っているも多いのではないでしょうか。しかし、管理の仕方さえ分かれば初心者でも簡単に冬越しできますよ。

今回は冬でも絶対に枯らさない観葉植物のメンテナンスのコツや、この記事に観葉植物を買いたいと思っている方におすすめの寒さに強い植物などをご紹介するので、最後までチェックしてみてくださいね。

 

冬を安全に乗り越えるためのポイント

観葉植物などの緑は目にも優しく、心の癒しとしてもピッタリのアイテムです。

一つあるだけで、お部屋の雰囲気を風情があるものに変えてくれるのもメリットでしょう。

でも冬になり観葉植物に元気がなくなってしまった、枯れてきたなど、悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、過酷な寒さでも植物が元気に乗り越えられるメソッドを紹介していきます。

 

①温度管理をしよう

冬を無事に乗り切るためには、温度管理が大事なポイント。タイプにもよりますが、多くの観葉植物は冬に元気をなくしてしまいます。

それは私たちがそうであるように植物にとっても寒さは過酷で、伸び伸びと生育できる環境ではないからです。

しかし、ポイントさえ押さえれば寒さから観葉植物を守ることができます。特に長時間外出する際や、夜などの気温変化には注意しましょう。外で育てている観葉植物も室内に入れておくなどの対処が必要になってきます。また、室内で育てる場合はエアコンの風が直接当たらないよう置き場所に注意してください。

エアコンを使う際の注意点は下記で詳しくご紹介します。

 

②水やりの頻度やタイミングに気をつける

厳しい寒さの中では植物たちにとっても生きていくのが難しく、命を守るためにエネルギーを蓄えようとしています。

冷えることによってあまり水分も必要としなくなるため、水やりの頻度には気をつけてください。

目安は土壌が乾いてからですが、水分の与え過ぎによる根腐れを防ぐには乾燥してから2~3日置くと良いでしょう。間隔的には2週間以上空けるのが理想的です。

また、プランターなどの受け皿に水が溜まると冷えが加速する原因にもなるので、冬場はこまめに捨てるようにしましょう。

 

③置き場所を工夫しよう

植物にとっては、なるべく温度変化が少ない方が良いため、置き場所にも工夫が必要です。

品種にもよりますが、冬場は温もりを与えるために時々日光に当ててあげることも大切。

(ただし直射日光に弱い観葉植物もあるため注意してください。)

真冬には朝晩、急激な温度変化があるので植物に適した温度にすることがコツです。

昼もできるだけ日当たりの良い場所に移してあげるなどして、工夫してみてください。

 

エアコンを使う際の注意点

植物にとって最も重要なのは温度管理。観葉植物の種類によっても耐寒温度が違うので、なるべく寒さに強いタイプをセレクトすることも大事なポイントです。

しかし、多くの観葉植物は安定した温度を保つことができれば元気に育ってくれるでしょう。

部屋の中を一定の温度に維持する方法として、床暖房・エアコンなどがあります。

ここではエアコンを使用する場合の注意点をご紹介します。冬はエアコンを使う機会が多い季節なので、しっかりとポイントを押さえておきましょう。

 

直接風が当たらないようにする

一定の室温を保てば、植物は冬の訪れにも気づかずにスクスクと育ちます。

しかし、何よりもまず気をつけたいポイントはエアコンの風向きです。冬は冷たい風を遮るために、エアコンを使用するご家庭が多いですよね。

暖かな風が直接葉っぱなどに当たると、乾燥が原因で枯れてしまうことがあります。

過度に乾燥が進むと植物が病気になってしまうので、直風が当たらないように注意してください。

方法としてはエアコンの風向きを変える、植物のある場所にパーテーションを置くなどの方法があります。

移動ができないときには、サーキュレーターなどを利用してお部屋の空気を循環させても良いでしょう。

 

葉が乾燥したら葉水を与えよう

エアコンがついている部屋では、植物が乾燥してしまうのが心配です。

なるべくなら加湿器などを利用すると一番良いですが、こまめに葉水することで植物の乾燥を防ぐことも可能。

ただし夜間だと冷えてしまうので、昼間の暖かい時間帯に十分潤いを与えてあげましょう。

葉水をするときには、葉と茎の根元の部分に、粒子の細かい霧吹きを選んで適度に与えることが大切になります。

水の量は、全体的に霧状に濡れていれば十分です。与え過ぎは根腐れや傷みの原因にもなるので注意してくださいね。

 

冬場だけ植物の位置を変える

急激な温度変化を防ぐため、冬の時季だけでも観葉植物を他のエリアに移すことも視野に入れてください。

スペース的に難しい場合は、お休みの日に日光浴させてあげるのもおすすめ。ほとんどの植物は自然の風を好むので、昼間の暖かい時間だけでも窓際に移して風を当てるのもいいですよ。なお、置き場所は日当たりがよく暖かいお部屋の南側がベストです。

夜エアコンを止める場合は、植物を部屋の中央に移すとダメージが少なく済みます。なるべく10℃以下にならないように管理すると良いでしょう。

 

寒さに強い観葉植物8選

寒い室内でもポイントさえ守れば、観葉植物が安全に育つことがわかりました。

しかし品種によっては冬の寒さに弱いタイプがあるため、なるべく寒さに強い植物を選ぶのがおすすめです。

ここでは空調が効いた部屋や寒さの中でも、丈夫に育つ観葉植物をチェックしていきましょう。特に初心者の方でも扱いやすいタイプを8つ紹介するので参考にしてください。

 

ベンジャミン

オシャレなカフェなどでよく見かけるベンジャミンは、東南アジアが原産の植物。さまざまな種類があり、それぞれ色のニュアンスが異なるのが特徴です。

シンプルなので、どんなお部屋にも合わせやすいのもメリットでしょう。

寒さにも強く5°C以上あれば丈夫に育ちますが、日の当たる場所に置かないと元気をなくしてしまいます。もし置くならカーテン越しに日差しが入る南側のお部屋が向いているでしょう。

ベンジャミンは、幸福をもたらす木とも言われているので贈り物にも最適ですよ。

 

オリヅルラン

オリヅルランは、北欧地方に多く分布している植物です。斑入りのスッと長く伸びた葉が美しく、春から夏にかけて小さな白いお花を咲かせます。

肥料を与える必要がなく育つので、初心者の方にもおすすめですよ。

明るい場所を好みますが、直射日光に当てると弱ってしまうので注意してください。

ベランダなどの陽が当たらない場所でも簡単には枯れないくらい丈夫ですが、霜には当てないように気をつけましょう。

 

パキラ

アオイ科の樹木で観葉植物に分類されるパキラ。

たくましく生命力が強いので、乾燥や害虫にも強いのが特徴です。熱帯地方の植物ですが耐寒性もあり、植物を育てるのが苦手な方にもおすすめですよ。

パキラは幹がねじれた種類や、変わった形のタイプもあり印象に残ります。葉にもツヤがありシャープで、どんなタイプのお部屋にも合うインテリア性の高さが魅力です。

寒さにも強く、室内の明るい場所であればすくすくと育つでしょう。

風水的にも功を成すと言われており、特に財運をアップする植物として知られています。

 

フランスゴム

次に紹介するフランスゴムは、クワ科の観葉植物です。原産地はオーストラリアですが、この木を最初に発見した人がフランス人だったので「フランスゴム」と呼ばれるようになりました。

カーブを描く樹形が特徴で、何もしなくても自然に曲がってくる枝ぶりが繊細で面白いと好評で、丸くて小さな葉っぱもかわいらしいですよ。

寒さにも強く、室内なら5°C以上あれば管理できます。

花言葉も「永遠の幸せ」と言うポジティブなメッセージがあるので、プレゼントにも適していますね。

 

ユッカ

ユッカも寒さに強い植物で、マイナス3°Cまでなら丈夫に育ちます。別に「青年の木」という呼び名もついていて、原産地は北米です。

日本でも昔から庭などに植えられていましたが、最近では観葉植物としても親しまれるようになりました。

円柱型の茎とシャープに尖った葉っぱが印象的です。

ただしユッカの葉は鋭く尖っているので、小さなお子さんを育てているご家庭向きではないでしょう。

北アメリカ原産のユッカは乾燥には強いので、少しくらい水やりを忘れても枯れません。むしろ乾燥気味に育てるのがコツなので、つい水やりを忘れてしまう……という方にもおすすめです。

 

オリーブ

「幸せの木」と言われているオリーブも、観葉植物として親しまれています。庭にシンボルツリーとして飾ってあるご家庭も多いのではないでしょうか。

オリーブが選ばれる理由は、一年を通してグリーンの葉を楽しませてくれるという点がありますが、何といっても育てやすさが好まれています。

太陽の光が好きなので、もし地植えをするのなら日当たりの良い場所を選んでください。

氷点下が長く続くような地域では地植えはおすすめできませんが、鉢植えなら育てられますよ。ベランダ栽培もできますが、霜には弱いので対策が必要です。

 

モンステラ

寒さにも強い観葉植物、次にご紹介するのは、モンステラです。

熱帯アメリカ生まれのツル性の植物で、ユニークな葉っぱの切り込みが面白いと人気。

葉のシルエットが独特なため、モチーフやアクセサリーのデザインとしても使われています。

耐寒性だけではなく耐陰性にも優れており、とても丈夫なので初心者の方でも育てやすい植物でしょう。

また、モンステラの葉は水耕栽培でも育つので、キッチンや窓際などに飾って楽しむことも可能です。

 

トックリラン

メキシコが原産地のトックリランは乾燥に強く、植物を扱い慣れていない方でも育てやすいのが魅力です。

太い幹が徳利に似ていることから付けられた名前は、ユニークな樹形とマッチしていますね。

トックリランは日が当たる場所が好きで、日差しを浴びるとどんどん大きく生長します。

一般のご家庭でも環境が整えばびっくりするほど大きくなるので、ある程度鉢で育てたらその後は地植えするのもいいでしょう。

また、開花の時期は10年に一度とされています。栽培している間にお花が咲いたら、ラッキーですね。

 

冬に多い観葉植物のトラブル

日々の疲れを癒すために購入した観葉植物ですが、暖かい時期は順調だったのに寒くなったら急に元気がなくなってしまったことはありませんか?

冬はエネルギーを蓄える時期なので、植物にとっては休眠期。

もともとは熱帯地方で育った植物が多いため、寒さに弱い種類が多いことも仕方ないと言えるでしょう。

しかし購入前に植物の性質を知り、対策することでトラブルを回避できます。

ここでは、冬に多いトラブルの原因と対策を考えてみましょう。

 

葉の色が変わってしまう

  • 原因①水が足りていない

大切に育ててきた観葉植物の葉の色が変わってきてしまったという悩みをよく耳にします。

葉の先が茶色く変化したり、指で触った時にカラカラになっているときは水分不足が原因です。変色した部位については復活するのは難しいので、きれいに消毒したハサミで切り落とすのがベストでしょう。

 

  • 原因②葉焼けを起こしている

観葉植物は明るい場所を好みますが、直射日光には弱い性質を持っていることが多いです。

そのために暗い部屋から急に日光浴などをさせた場合、葉焼けを起こしてしまうことがあります。

もし日が当たった部分だけ変色を起こしていたら、すぐに日かげに移してあげてくださいね。

 

  • 原因③乾燥がひどい

もう一つ考えられることは、エアコンやストーブなどでお部屋の中が乾燥してしまったパターンです。

乾燥は植物にも悪影響を及ぼして、ひどくなれば枯れてしまう原因になります。エアコンの風など直接あたらないように注意して管理してください。

 

茎が細くなり弱々しい

冬になると、茎がひょろひょろとして痩せてしまうことがあります。

これは冬には日照時間が減り、日に当たっている時間が極端に少なくなったことや、水のやり過ぎが原因の場合が多いでしょう。

ひどくなるとさらに茎が痩せて、葉っぱの間隔が空いてしまう「徒長」という現象を起こします。

対策としては、茎が痩せてきたと感じたら、お天気の良い日を選んで日差しに当てたり、水やりのタイミングを減らしてみてください。

普段お仕事などで家を留守にする場合でも、週に一度でも植物を日光浴させてあげましょう。

 

土にカビが発生

土にカビが発生した場合に考えられることは、植物を置いてある環境があまり良くないと言うことです。

たとえば、水を与えすぎていないか、日かげで風通しが悪いエリアに観葉植物を置いていないかをチェックしてみましょう。

また、肥料の与え過ぎもカビの原因になるので注意してください。室内で育てる場合は、化学肥料を中心に使用すると良いでしょう。

カビは埃があるエリアを好んで繁殖するので、時々は葉っぱの埃をきれいに掃除してカビから守ってあげてください。

 

身近にあるもので防寒対策をするコツ

観葉植物を防寒させるコツは、今育てている植物がどれくらいの温度環境が適温なのかを把握しておくことで、これが一番大切なポイントです。

もし不明な時は、植物についているラベルなどでネット検索して調べてみてください。

仮に耐寒温度が10°C以下なら室内に入れてあげた方が安全です。その他にも、身近にあるアイテムで植物を寒さから守る方法があるのでご紹介していきます。

 

ダンボール

まずは、ダンボールを使用して寒さ対策をする方法です。

ダンボールは観葉植物のサイズに合っているものを用意しましょう。もし植物を入れた時に上部に隙間ができてしまったら、もう一つダンボールを被せても良いですがビニール袋などを使用する方法もあります。

もしも時間があるなら、ダンボールを切り抜き窓を作り、そこにビニールを貼り付けてシンプルな簡単温室を作ることも可能です。

この時、昼間は温度が上がりすぎるためビニール袋は取ってあげてください。

夜間は床から冷えるので、炬燵の下などに敷く保温シートを活用すると良いでしょう。

 

エアーシート(プチプチ)

 

夜間は冷えるので、梱包用によく使用するエアーシートを使うのもおすすめです。

プチプチの内側には空気が入っているため、内側に向けてグルっと包むように被せると、暖かな気泡が層を作り出して寒さを防ぎます。これで夜間の霜や凍結対策ができますね。

エアーシートがない時には、代用品としてビニール袋を使用しましょう。この時に植物だけではなく、鉢から全体に包み込むと更に効果的です。

また、胴体部分と上の部分は紐などでしっかりと結んでください。

 

発泡スチロール

冬場に一番危険なことは根を凍らせてしまうこと。発泡スチロールも保温の精度が高く、防寒対策は向いています。

小さな観葉植物ならば、まとめて発泡スチロールに入れて管理すると楽ですね。

ただし、発泡スチロールは外気を遮断してしまうので昼間は必ず外に出して明るい場所に置いてあげましょう。

 

まとめ

観葉植物は温度変化に弱いので、ゆっくりと寒さにも慣れさせていくことが大切です。

この記事で、冬でも置き場所や水やりのタイミング、温度・湿度管理をしっかりすることが植物を寒さから守るコツだということが分かったと思います。また、身近なアイテムで防寒対策が行えるのも嬉しいですね。

お部屋の中に一つあるだけでも疲れた心を癒すパワーをくれる観葉植物、正しい知識でお手入れをして寒い冬も一緒に乗り越えましょう。

今回紹介した観葉植物は、ステキな花言葉がついている種類ばかりです。是非あなたの好みに合った観葉植物を見つけて、お部屋に飾ってみてくださいね。