ドラセナは水耕栽培できる? 始め方やおすすめの飾り方、管理のポイントも紹介
ドラセナは、品種の豊富さや育てやすさから、日本で最もポピュラーな観葉植物のひとつです。
近年はインドアで観葉植物を楽しむ方法として水耕栽培がメジャーになってきましたが、ドラセナもそんな水耕栽培で楽しめる種類の1つです。
この記事では、ドラセナの基本的な情報をはじめ、品種、水耕栽培の始め方、おすすめの飾り方、管理のポイントを紹介して行きます。
ドラセナの購入の検討や、水耕栽培での育て方の確認にご活用ください。
ドラセナの特徴
はじめに、ドラセナの特徴を、名前の由来や花言葉、品種に注目してご紹介します。
品種が豊富なことはドラセナの魅力のひとつですので、購入時には多様な品種を比較して、お好みの一鉢を選んでみてください。
名前の由来
ドラセナ(Dracaena)は、「ドラセナ属」に分類される植物の総称です。
アフリカ大陸に広く分布している亜熱帯性の植物のグループで、多くの種類が観葉植物として世界中で愛されています。
ドラセナ(Dracaena)という名前は、古代ギリシャ語で雌の龍を表す「ドラカイナ」という言葉からつけられました。
ドラセナの一種には、竜血樹(リュウケツジュ, Dracaena draco)と呼ばれる種類が存在し、幹を傷つけるとまるで龍の血のような赤い樹液を流すことで知られています。
このような点から、龍にちなんだ名前がつけられたようです。
なお、日本でドラセナという名前で売られている植物の中には、分類上コルディリネ属(Cordyline)というよく似たグループに属するものも含まれています。
花言葉
すでに述べた通り、ドラセナは「ドラセナ属」にあたる植物全体を指す総称です。
そのため、花言葉はドラセナ全般に与えられたものと、種類ごとに与えられたものが存在します。
ドラセナ全般に共通する花言葉は、「幸福」です。
ドラセナの代表種で、「幸福の木」の別名でも知られるドラセナ・マッサンゲアナには、「幸福」のほかに「隠しきれない幸せ」という花言葉が与えられています。
また、ミリオンバンブーとして、観葉植物としてのみでなく生花店でも見かけることの多いドラセナ・サンデリアーナの花言葉は、「長寿」や「開運」とされます。
ドラセナの種類・品種
観葉植物として流通しているドラセナには、たくさんの種類が存在します。
色や姿は多種多様で、選ぶ楽しみにあふれています。
また、丈夫で育てやすいことはあらゆる種類に共通しているため、観葉植物を初めて育てる方でも安心して選ぶことができます。
ここでは、代表的なものを中心にいくつかの種類をピックアップしてご紹介します。
いろいろと比較しながら、あなたにピッタリの種類を見つけてみてください。
ドラセナ・マッサンゲアナ(幸福の木)
ドラセナ・マッサンゲアナ(Dracaena fragrans ‘Massangeana’)は、最もポピュラーなドラセナのひとつです。
「幸福の木」という別名でも親しまれる本種は、まっすぐに成長する幹から幅が広い葉を波打つように伸ばす姿が特徴的です。
シンプルですっきりとした見た目はどんなインテリアにも良く合い、育成の容易さも相まって置き場所を選びません。
そのため、誰にでもおすすめできる種類であり、観葉植物の入門にも最適です。
ドラセナ・サンデリアーナ(ミリオンバンブー)
ドラセナ・サンデリアーナ(Dracaena sanderiana)は、観賞価値の高い斑入りのものが多く流通している普及種です。
数本の幹を編み込み円筒状に仕立てた印象的な姿の鉢は見かける機会も多く、人気があります。
また、節のある明るい緑色の幹が竹に似ていることから、「ミリオンバンブー」という名称で販売されていることもあります。
この「ミリオンバンブー」は、生花店で購入する場合をはじめ、鉢に植えられていない状態で入手する機会の多い種類です。
そのため、最も水耕栽培で育てることの多い種類と言えるでしょう。
ドラセナ・コンシンネ
ドラセナ・コンシンネ(Dracaena concinna)は、密生して直線的に伸びる細身の葉が繊細な印象を与える種類です。
日本で「ドラセナ・コンシンネ」の名前で流通している中には、近縁な複数の種類が含まれるようです。
緑・赤・白の3色の色彩が鮮やかな「コンシンネ・トリカラー(Dracaena marginata ‘Tricolor’)」は、他にはない色合いから珍重されます。
また、「コンシンネ・レインボー(Dracaena marginata var.)」は、観葉植物には珍しい、背の高さと赤みの強い葉色を兼ね備えた姿で人気が高い品種です。
赤い観葉植物を探している方は、これらの品種を要チェックです。
ドラセナ・コンパクタ
ドラセナ・コンパクタ(Dracaena fragrans ‘Compacta’)は、深緑色の幅が広い葉を密につける種類です。
マッサンゲアナと似たシンプルな樹形から置き場所を選ばない種類ですが、濃い色のためにより重厚感漂う雰囲気を醸します。
幹を高く伸ばした状態の鉢をよく見かけますが、節が詰まった姿は短く挿し木しても面白く、ロゼット状のユニークな見た目を楽しむこともできます。
置き場所の広さとインテリアとの兼ね合いに応じて、異なる姿で楽しめる優れた観葉植物と言えるでしょう。
赤ドラセナ
赤ドラセナと呼ばれることのある本種は、分類上はコルディリネ属とされる植物(Cordyline fruticosa)です。
ドラセナに似たまっすぐな幹と細長い葉を有しますが、特徴的なのはビビッドな赤い色彩です。
他のドラセナよりも強烈な赤色は非常に注目を集めますので、インテリアのワンポイントとして存在感を発揮してくれます。
また、希に花束やフラワーアレンジメント用の切り花として生花店に出回ることもありますので、そのような形で入手した場合は水耕栽培に挑戦しやすい種類です。
ドラセナの水耕栽培
ドラセナは非常に強健で育てやすいため、簡単に水耕栽培が可能な観葉植物です。
以下では、初心者の方でも安心してドラセナの水耕栽培を楽しんでいただくための情報をまとめています。
水耕栽培でのおすすめの飾り方や管理のポイントもお伝えしますので、参考にしてみてください。
水耕栽培とは
水耕栽培とは、用土を使わず、代わりに根を水につけて栽培する方法です。
近年では野菜の栽培などでの実用化がさかんに研究され普及した方法ですが、観葉植物もこの方法で楽しむことができます。
水耕栽培のメリット
観葉植物を水耕栽培するメリットは、用土を使わないことによる清潔さや、見た目の爽やかさにあります。
特にインドアで楽しむことの多い観葉植物には、水耕栽培のこれらのメリットは非常に魅力的です。
用土をこぼす心配のあるお子さんのいるご家庭でも、安心して観葉植物を楽しむことができます。
また、用土を使わない分省スペースで、重量も小さくなる傾向があります。
インテリアに合わせて置き場所を細かく調整したい方や、普段の管理を楽に行いたい方にもおすすめできます。
水耕栽培のデメリット
水耕栽培のデメリットは、乾燥を好む植物にはあまり向かないこと、固形肥料が使いにくいこと、大きく成長させるのが難しいことなどです。
ドラセナは比較的湿潤を好む植物ですので、ひとつ目に挙げたデメリットについてはあまり心配しなくて問題ありません。
水耕栽培は用土の代わりに水を用いるため、用土に撒いたり埋めたりして使う固形肥料と相性が悪く、基本的には液体肥料を使うことになります。
ただし、全ての固形肥料が使えないという訳ではなく、水に溶けやすいタイプのものを使用できる場合もあります。
また、水耕栽培では深く用土に根を張るということができないため、安定した大きな幹には育ちにくいという側面があります。
水耕栽培の始め方
ドラセナの水耕栽培の始め方は、大きく分けて3通りあります。
1つ目は、水耕栽培用の容器に植えられたものを購入することで、これであれば特に事前準備なく始めることができます。
2つ目は、鉢植えになっているものを水耕栽培に移行する方法です。
3つ目は、切った枝を水耕栽培にする方法です。
2つ目と3つ目の方法については、ドラセナの成長が活発になる春から秋に行うのがおすすめです。
具体的な手順を、以下で詳しく解説していきます。
水の入る容器を用意する
まずは、水耕栽培に使用する容器を用意します。
水耕栽培に使用するドラセナを挿しておける程度の深さがあり、水を溜めておけるものであれば何でも構いません。
水耕栽培用の容器を購入しても良いですし、身近なところでは、空き瓶などを再利用するという手もあります。
また、ガラス製など透明な容器を使うと、通常では見えない根の成長を観察することができます。
鉢から植え替える
鉢植えのドラセナは、水耕栽培に移行することができます。
まず、鉢から引き抜き、付着した用土や枯れた根を丁寧に落とします。
根が絡まった部分は、割り箸やピンセットを使うと楽に作業できます。
その後、水で濯いで細かい土を洗い流しましょう。
綺麗になったドラセナを、事前に用意した容器に挿し、水を溜めて完成です。
元々あった根が枯れたり腐ったりした場合は、その部分をすぐに取り除きましょう。
切った枝を使う
育てているドラセナを剪定した際に出た枝や、花束などに入っていた枝を使って水耕栽培を始めることもできます。
枝の切り口から数センチ程度上までが水に浸かるように、容器に枝を挿します。
まだ根が出ていない枝は乾燥に弱いため、発根するまでは暗めの場所に置き、空気が乾燥する場合はビニールをかぶせるなどして湿度を保ちます。
しばらくすると根が成長してきますので、様子を見ながらビニールを外し、徐々に明るい場所に移します。
水耕栽培でのおすすめの飾り方
水耕栽培の良いところは、用土を使わないことから清潔感があり、重量も比較的小さいことです。
こうした点は、様々なインテリアのインスピレーションをもたらしてくれます。
そこで、次は水耕栽培の特徴を活かした飾り方のアイデアをいくつかご紹介します。
水耕栽培したドラセナをおしゃれに楽しむための参考にしてみてください。
リビングのテーブルに彩りを
毎日の食卓も、ちょっとした緑が添えられているだけで、随分雰囲気が変わります。
水耕栽培は、リビングのテーブルのようなちょっとしたスペースにも、さり気なく飾って楽しむことができます。
縦長の空き瓶や花瓶で水耕栽培をして、生け花やフラワーアレンジメント風に仕立てるのも趣があって素敵です。
リビングは日当たりがよく観葉植物を置きやすい環境である場合多いですので、ドラセナの水耕栽培の他にもいくつかの観葉植物を用意して、リビング全体をボタニカルな調子に整えるのも良いでしょう。
キッチンを明るくおしゃれに
水耕栽培ならではの飾り方の例としてもうひとつ挙げられるのが、キッチンに置いて楽しむというものです。
キッチンではそれほど広いスペースは確保しにくいため、通常の鉢植えの観葉植物を置くことは困難な場合が多いです。
そのため、キッチンで緑を楽しみたいときは、水耕栽培の出番でしょう。
ドラセナを小さな枝を水耕栽培にしたものであれば、省スペースで置くことができます。
ガラス製の容器を使った小さな水耕栽培をいくつか並べてみても可愛いですね。
お風呂場に小さな緑を
お風呂場もまた、通常の鉢植えの観葉植物を置くのが難しい場所です。
ところが、水耕栽培はお風呂場に緑を添えたい場合にも有用な方法です。
お風呂場の棚の上の空いたスペースや、洗面台の側などに小さな水耕栽培の緑があると、毎日のバスタイムがよりリッラクスできる時間になるでしょう。
ただしお風呂場は人がいない時間帯は気温が安定しないという側面もありますので、特に冬場は低温に注意し、寒くなりすぎるようであれば暖かい場所に移してあげましょう。
管理のポイント
次に、ドラセナを実際に水耕栽培で管理するにあたってのポイントをお伝えします。
ドラセナは大変強健な植物ですので、あまり気にしなくても元気に育てつ場合が多いです。
ただし、最低限の管理のポイントは押さえておき、ドラセナにとって良い環境を維持できるよう心がけましょう。
徒長に注意
水耕栽培は置き場所を選ばないことから、普段は観葉植物を置きにくい場所に置いてみたくなるものです。
しかし、日光が当たりにくく暗い場所で育て続けていると、成長する幹が徐々に細く弱々しくなってしまう、徒長と呼ばれる現象が起こる場合があります。
これを予防するために、暗めの場所に置く場合は、周期的に明るい場所に出してやるようにしましょう。
複数の水耕栽培を用意して、暗い場所と明るい場所でローテーションするという方法もあります。
定期的に水を換える
水耕栽培に使っている水は、植物にとっての生命線になりますから、常に清潔に保ちましょう。
普段の管理では、減った水を足すだけでなく、定期的に水を取り替えることが大切です。
このようにして、水耕栽培の容器内に老廃物などが蓄積しないように管理します。
ドラセナの購入はflower gift labで
ドラセナを購入し水耕栽培してみたいと思ってくださった方へ、最後におすすめの通販サイトをご紹介して終わろうと思います。
近年では、観葉植物をはじめとした様々な植物の苗をインターネットから注文できるようになっています。
ここでは、おすすめの通販サイトであるflower gift labで観葉植物を購入するメリットをお伝えしていきます。
ニーズに合わせた検索が簡単
flower gift labでは、季節・予算・配色など、様々な項目で観葉植物を検索することができます。
初めて観葉植物を購入する方は、ぜひ気になる検索項目を選択して、どのような観葉植物があるのかチェックしてみてください。
お好みの一鉢と出会う助けになることでしょう。
また、より詳細に絞り込むための小項目も充実していて、観葉植物に詳しいベテランの方にも嬉しい機能になっています。
ギフトにも便利
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また、基本的に送料無料で注文することができ、当日配送にも対応しています。
ギフトとして観葉植物を検討している方も、ぜひflower gift labをお試しいただき、素敵な一鉢をお探しください。
まとめ
今回は、ドラセナの基本的な情報にはじまり、品種、水耕栽培の始め方、おすすめの飾り方、管理のポイントなどをテーマとしてお伝えしてきました。
ドラセナは、最もポピュラーな観葉植物として入門に最適でありながら、豊富な品種とじっくり育てられるという特徴から、マニアックなファンも多いグループです。
この記事をきっかけにドラセナに興味を持ってくださった方には、ぜひ一度手にとっていただきたい観葉植物です。