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サボテンの育て方|植え替え・水やり・手入れ・増やし方のコツを初心者向けに解説

サボテン 育て方 イメージ

サボテンは「育てやすい植物」として知られていますが、実は種類によって性質が大きく異なり、適した環境や水の与え方、季節ごとの管理ポイントも変わります。

初心者の方が失敗してしまうのは、この“違い”を知らないまま育て始めてしまうことが原因です。

そこで今回は、サボテンの基本的な特徴や多肉植物との違い、サボテンを育てるうえで大切な環境の作り方など押さえておきたい知識を丁寧に解説していきます。

植え替えや水やりのコツ、増やし方の方法もまとめて紹介しますので、これからサボテンを育てたい方はぜひ参考にしてください。

初心者でも安心!サボテンの育て方のコツを知ろう

サボテンは一見すると「手間がかからない植物」というイメージがありますが、種類や生育環境によって必要な管理が異なります。

ここでは、育て方の前に知っておきたい基礎知識や種類の違い、花の咲き方などを丁寧に紹介していきます。

初心者の方も安心して育てられるよう、わかりやすくまとめました。

サボテンの基本的な知識(名前の由来など)

サボテンはアメリカ大陸原産で、乾燥地域に適応するため葉を退化させてトゲへ進化した植物で、茎に水分を蓄えるのが大きな特徴です。

乾燥に強く生命力のある植物として親しまれてきました。

サボテンという名前は、ポルトガル語の「cacto(カクト)」が語源とされています。

日本には江戸時代に伝わり、当時の人々が触れると痛みを連想したことから「仙人掌(せんにんしょう)」と名づけられました。

サボテンの種類紹介

サボテンは1万種、園芸用も含めると約3万種以上が存在するとされ、形や大きさ、トゲの有無や色まで多様です。

サボテンには属性があり代表的なものは、「柱サボテン属」「玉サボテン属」「ウチワサボテン属」「クジャクサボテン属」などがあります。種類が豊富で、またそれぞれ分類されていきます。

柱のように縦に伸びるタイプ、丸みのある球状タイプ、小さな群生をつくるタイプなど、その姿は種類ごとに大きく異なるのもポイントです。

原産地の気候によって性質が変わるため、乾燥への強さや寒さへの耐性も種類ごとに幅があります。

多肉植物とサボテンの違いは?

サボテンも多肉植物の仲間ではありますが、両者には明確な違いが存在します。

最大の違いは「アレオーレ」と呼ばれる小さな突起の有無で、サボテンには必ずこの組織があり、そこからトゲや花芽が育ちます。

対して多肉植物にはアレオーレがなく、葉や茎に水を蓄える点は共通しているものの構造が異なります。

また、サボテンは中南米を中心に分布しますが、多肉植物はアフリカやアジアなど分布地域がより広い点も特徴です。

見た目もサボテンは

トゲが目立つ種類が多いのに対し、多肉植物はぷっくりとした葉を持つ種類が一般的です。

サボテンは花を咲かすの?

サボテンは条件が整えば美しい花を咲かせますが、種類によって咲きやすさや開花時期は大きく異なります。

しっかりと休眠期と生育期のメリハリがついている株ほど花をつけやすく、日当たりの良さや適切な水やりが開花に影響します。

特に「エキノプシス」「レブチア」などは比較的花をつけやすい種類として知られており、色も白、赤、黄色など多彩です。

ただし、サボテンの花は一日しか咲かない種類も多く、儚さが魅力とされています。

花を咲かせる条件は開花の仕組みや周期、環境や株の状態によって変わってきます。

開花にはサボテンの成長が大きくかかわっていて、大人のサボテンしか花を咲かせません。種類によって大人になるタイミングが変わってくるので、サボテンがこの状態になったら咲くとは一概に言えないのがポイントです。

サボテンを生育するときのポイント

サボテンを元気に育てるためには、まず「環境づくり」が欠かせません。

乾燥に強い植物ではありますが、適度な日差しや風通し、季節に応じた管理が整っていなければ、うまく成長しなかったり弱ってしまうことがあります。

ここでは、サボテンが健やかに育つための環境条件や水やりのタイミング、肥料の考え方についてわかりやすく解説していきます。

どんな環境が適してる?日当たりは?

サボテンは本来、強い日差しの降り注ぐ乾燥地帯に自生しているため、明るく風通しの良い環境を好みます。

ただし、直射日光に長時間当て続けると種類によっては日焼けを起こすことがあり、株が変色したり弱ったりすることがあります。

特に購入直後の株は環境の変化に敏感で、急に強い光に当てるとダメージを受けやすいため、少しずつ日光に慣らすと安心です。

室内で育てる場合は、南〜東向きの窓際が適しており、光量が不足すると徒長しやすくなる点にも注意が必要です。

また、サボテンは乾燥には強い反面湿度に弱いので、空気がたまりやすい場所や湿度が上がりやすい場所に置くのは控えましょう。

水やりの頻度はどれくらい?

サボテンは乾燥に強い植物ですが、まったく水を与えなくても育つわけではありません。

水やりは「土がしっかり乾いてからたっぷり与える」が基本で、乾燥と吸水のメリハリが株の健康を支えます。

一般的には春から秋の生育期は土が乾くたびにしっかり水を与え、休眠期は控えめにすることで根腐れを防げます。

ただし、具体的な頻度は気温や湿度、鉢の大きさによって変わるため一概には言えません。水やりのタイミングは、手で土を触って乾いているかを確認する方法が最も確実です。

葉がしわになっていたり、色が薄くなるなど変化があったら水不足のサインなので注意してください。

水を与える際は鉢底から水が流れ出るほど与え、その後はしっかり乾燥させることで根が強く育ちます。

サボテンに肥料は必要?

サボテンは肥料をほとんど必要としない植物として知られていますが、全く不要というわけではありません。

生育期に少量の肥料を与えることで、新しいトゲが美しく育ち、株全体の張りも良くなります。

ただし、多く与えすぎると根を傷める原因となるため、控えめに使うのが基本です。

肥料の与え方には、固形肥料を置く方法と液体肥料を水やり時に薄めて与える方法があり、初心者には扱いやすい液体肥料が向いています。

冬の休眠期には肥料を与えず、気温が安定してきた春から夏の間に少量与えると過不足なく管理できるでしょう。

サボテンの季節ごとで異なる管理の注意点

サボテンは一年を通して姿があまり変わらない植物に見えますが、実際には季節ごとに適した管理方法が異なります。

生育が盛んになる時期と休眠に入る時期があるため、その特徴を理解しておくと状態が安定しやすくなります。

季節ごとの温度や湿度の違いを踏まえながら育てると、トラブルが起きにくくなるでしょう。

ここでは、春夏秋冬それぞれの注意点を丁寧に紹介していきます。

春の暖かくなる時期

冬の休眠から目覚める春は、サボテンにとって活動が再び活発になる大切な季節です。

徐々に日差しが強くなっていくため、冬の弱い光に慣れていた株に急に直射日光を当てると、まれに日焼けを引き起こす場合があります。

そのため、最初は半日陰に置いたり、レースカーテン越しの光に当てたりして慣らしていくと安心です。

気温が安定してから水の量を増やすと、根の負担が少なく吸収もしやすくなります。

春先は夜間が冷える日もあるため、気温差が激しい時期は無理に外へ移動させない判断も必要になります。

夏の暑い時期

日差しが非常に強くなる夏は、サボテンの種類によって状態が分かれやすい季節です。気温だけなら40℃以上耐えることができますが、日本ではサボテンにとって高温多湿になってしまいます。

また、直射日光に弱い種類もあるので、直射日光に気をつけたいところです。

気温が上がりすぎる昼間は、風通しの悪い場所に置くと蒸れの原因になりやすいため、窓際で空気の流れがある位置に移すなどの工夫が求められます。

真夏は土が非常に乾きやすく感じますが、熱を帯びた状態で水を与えると根が傷むこともあるので、夕方以降の涼しい時間帯に与えるほうが安全です。

過度な光と熱が続くと弱ることもあるため、遮光を一時的に取り入れるケースもあります。

秋の涼しくなる時期

秋はサボテンの成長がもう一度落ち着く前の、過ごしやすい移行期にあたります。

気温と湿度のバランスがよく、株の状態が安定しやすいため、この時期に形の乱れを整えたり、鉢の位置を調整したりすると次の季節に備えやすくなります。

とはいえ、朝晩が急に冷え込む日には注意が必要で、特に小型のサボテンは冷気の影響を受けやすいため窓際から少し離すほうが良いでしょう。

秋は日差しの角度が変わることで光量が減りやすく、品種によっては明るさが不足しがちになるため、場所替えで調整してあげると健康的な状態を保ちやすくなります。

無理のない範囲で環境を整えることが大切です。

冬の寒い時期

冬は多くのサボテンが休眠期に入るといわれており、最も慎重な管理が求められる季節です。気温が低くなると根が水を吸い上げにくくなるため、水を与えすぎると土が乾かず、根腐れにつながることがあります。

種類によって耐寒性に差があるとはいえ、基本的に氷点下は耐えられません。最低でも5℃以上を保つようにしてください。特に冷気が入りやすい窓辺は温度が急激に下がるため、少し内側に移動させるだけでも寒さ対策になります。

暖房の風が直接当たると乾燥しすぎることもあるので、場所選びは慎重に行いたいところです。冬は静かに休ませる気持ちで管理すると調子を保ちやすいでしょう。

サボテンの植え替えの仕方

サボテンの植え替えの仕方

サボテンはゆっくり成長する植物ですが、根が鉢いっぱいに広がったり、土が劣化したりすると生育が弱まってしまいます。そのため、定期的に植え替えを行うことで健やかな状態を保ちやすくなります。

植え替えは難しそうに感じるかもしれませんが、手順さえ理解していれば初心者の方でも安心して取り組めます。

ここでは準備する道具から手順、さらに失敗しにくくするためのコツまで丁寧に紹介していきます。

用意するもの

サボテンを植え替える際には、安全に作業ができる道具と、植物に適した土や鉢をそろえておく必要があります。

とがったトゲに触れるとケガをしてしまうこともあるため、新聞紙や厚手の手袋など、保護のためのアイテムがあると安心です。

鉢から抜きやすいようにスコップを用意しておくと作業がスムーズに進みます。

また、植え替え後の根が呼吸しやすいよう、新しい土は通気性と水はけに優れたものを選ぶと良いでしょう。土の選び方は手順やコツの次で詳しくお伝えします。

また、サボテンを植え替えをする際は水やりを最低でも1週間ほど控えておきましょう。

サボテンの植え替えの手順

植え替えは、株に負担をかけすぎないよう配慮しながら進めることが重要です。

まず、鉢の縁を軽く叩きながら土をゆるめ、根を痛めないよう慎重に引き抜きます。

古い土が根に固く付いている場合は、無理に落とさず、軽くほぐれる範囲で整えておくと安全です。

新しい鉢には底穴をふさがない程度に鉢底石を入れ、その上から新しい土を薄く敷きます。サボテンを中央に置いたら、株がぐらつかないように周囲へ土を少しずつ足しながら高さを調整します。

最後に根元を軽く押さえて固定すれば基本の手順は完了です。

植え替え直後は根が弱っているため、すぐに水を与えないほうが安定しやすくなります。

植え替えるときのコツ

サボテンの植え替えで失敗しやすいのは、根を強く揺らしてしまうことや、乾いていないまま作業を進めることです。

根が湿っている状態で植え替えると傷みやすく、根腐れにつながる場合があります。そのため、植え替えの前は数日ほど水やりを控え、土がしっかり乾いたタイミングで行うと安心です。

また、植え替えの時期は一般的に春から初夏が適しているといわれています。

環境により最適な時期が変わるケースもあり、暑さが落ち着く9月頃もよいといわれています。

購入時の説明や植物の様子を確認しながら進めるとより安全でしょう。

サボテンにおすすめな土と植木鉢の選び方

サボテンを健康に育てるためには、通気性と水はけを両立した土を選ぶことが欠かせません。

市販のサボテン専用培養土は、適度な軽さと保水性を備えているため、初心者にも扱いやすいでしょう。自分で配合したい場合は、小粒な赤玉土6、鹿沼土2、腐葉土1、軽石1、の割合が基本となります。

土の配合については専門家のあいだでも細かな違いがあるという話もありますが、基本は湿りすぎない環境を作ることが最優先です。

植木鉢は陶器や素焼きなどの通気性が良い素材が向いており、プラスチック鉢より蒸れにくいのでおすすめです。

鉢のサイズは根の広がりより少し大きい程度が扱いやすく、広すぎると土が乾きにくくなるため注意が必要です。

サボテンの増やし方を紹介

サボテンは種類によって成長のスピードが異なりますが、自宅でも増やすことができるのが魅力のひとつです。

株を大きく育てるだけでなく、新しい株を増やして楽しむことで、植物との関わり方がさらに広がります。

増やし方にはいくつかの方法があり、それぞれに特徴があります。

ここでは代表的な三つの方法を取り上げ、初心者でも挑戦しやすい順にわかりやすく説明していきます。

接ぎ木する方法

接ぎ木は生育の弱いサボテンを丈夫な台木に接ぎ合わせることで、成長を助ける方法として知られています。

一般的には切り口同士を密着させ、輪ゴムなどで軽く固定して安定させます。

成功率は品種によって差があります。

ただ、台木の選び方と、清潔な環境で作業を行うことは共通して重視されているポイントです。

傷口が乾きやすい季節を選ぶと安定しやすく、湿度が高い環境では失敗しやすいこともあります。

見た目の変化も楽しめる方法なので、慣れてきたら挑戦しがいのある増やし方といえるでしょう。

挿し木する方法

挿し木は、切り取った茎や子株を土に植えて新しい株として育てる、比較的取り組みやすい増やし方です。

切り口をすぐに土へ挿すのではなく、風通しが良い場所で数日乾かしておくことで発根しやすくなります。

植え付け後は明るい日陰で管理し、土が乾いた段階で水を少量与えると安定しやすくなります。

株の状態を観察しながら進めていけば、初心者でも新しいサボテンを増やせるでしょう。

種から育てる方法

種まきによる増やし方は時間こそかかりますが、発芽の瞬間から育つ過程をじっくり楽しめる方法です。

種は清潔な用土にまき、乾燥しすぎない程度に湿度を保ちながら管理します。

発芽までの期間には幅があり、数週間で芽を出す品種もあれば、環境によっては数か月かかることもあるといわれています。

発芽後は急に強い光に当てず、徐々に日当たりに慣らすことで株が安定していくでしょう。

手間はかかりますが、成長の変化が大きいため、植物を育てる楽しみを深く味わえる増やし方です。

サボテンを育てるときによくある質問特集

サボテンを育てるときによくある質問特集

サボテンは丈夫な植物というイメージがありますが、育てていると「なぜ元気がなくなるのだろう?」と感じる場面も出てきます。特に、初めて育てる方は変化に気づいても原因がわからず戸惑ってしまうことがありますよね。

そこで、サボテンをお世話するうえで気になる点を分かりやすくまとめました。

状況に合わせて判断できるよう丁寧に解説していきます。

サボテンが枯れてきたら何が原因?

サボテンが枯れる原因にはさまざまなケースがあり、その一つとして水分管理の乱れが挙げられます。

水を与えすぎると根が傷み、逆に極端に乾燥しすぎるとしぼんだように弱ってしまうことがあります。

また、急激な温度変化や日照不足によって元気をなくす場合もあり、見た目だけでは判断が難しいです。

表面に変色が見られたり、触れると柔らかく感じたりする場合は、根の状態を確かめるのも一つの方法でしょう。

根を確認してみて、根が茶色や黒っぽく柔らかくなっている場合は根腐れなので早急に対処してください。

サボテンにつきがちな虫の種類

サボテンにはハダニやカイガラムシといった小さな害虫がつくことがあり、気づいたときには株が弱っている場合もあります。特にカイガラムシは白い綿のように見えるため、ほこりと勘違いされやすく、発見が遅れることも少なくありません。

害虫の発生については、乾燥や、風通しが悪い環境で増えやすいとされています。

いずれにしても、早く気づくほど対処しやすいため、日頃から株の表面や根元をよく見ておくと安心でしょう。

もし害虫を見つけたら、柔らかいブラシで除去したり、市販の薬剤を使ったりして早めに対応しておくと被害を抑えられます。

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