胡蝶蘭の正しいお手入れ方法とは?育て方の基本、花を長く保つコツを紹介
胡蝶蘭は育てるのが難しいというイメージを持っている人も多いかもしれません。
実際は、胡蝶蘭はあまり手をかけなくてもきれいな状態を長期間保つことができます。そのため、幅広いシーンでプレゼントに選ばれているのです。
本記事では、胡蝶蘭のお手入れ方法や基本的な育て方、長期間花を保つためのポイントを紹介します。基本のお手入れだけで簡単に育てられるので、胡蝶蘭に興味がある方はぜひ参考にしてください。
胡蝶蘭はお手入れが簡単!
胡蝶蘭は他の花と比べてあまり手がかからず、育てやすい花と言えます。頻繁に水やりをしたり温度調節に神経質になったりしなくても、美しい状態で1カ月以上もたせることが可能です。
また、完全に枯れてしまうまで3カ月ほどかかるため、長期間家やオフィスに飾れることでも人気の一つです。
数日くらいであれば、旅行や出張などに行って面倒を見れなくても影響はないため、忙しい方にも向いています。
水をあげすぎるなど、かえって手間ひまをかけすぎるとダメージの原因になってしまうことを押さえておきましょう。次の項目で実際のお手入れの手順を詳しく紹介していきます。
胡蝶蘭のお手入れの方法
胡蝶蘭のお手入れ方法は、以下の通りです。
- 風通しがよく明るい室内に置く
- 水ゴケなどがある程度乾いていることを確認
- 週1〜2回水やりする
- 葉や花に霧水を吹きかける
以下では、上記4つの手順について詳しく説明します。胡蝶蘭のお手入れは基本的に、適度な温度・湿度・日差しの3点に気を付けていれば、頻繁に水やりしなくても大丈夫です。
風通しがよく明るい室内に置く
胡蝶蘭は、風通しと日差しのバランスの良い室内に置くようにしましょう。なぜなら、胡蝶蘭が育つために重要なのは温度・湿度・日当たりの3つだからです。
温度は、20〜25℃を保つようにしましょう。人もちょうど過ごしやすい温度帯です。冬は最低でも10℃以上を保ちましょう。
湿度は70%程度が適しています。ただし、室内の湿度がちょうど良くても鉢の中はもっと蒸れている可能性があります。あまり蒸れていると根腐れが生じるため、風通しを良くすることが大切です。
冬場の乾燥には、霧水で湿度を補うようにしましょう。
水ゴケなどがある程度乾いていることを確認
水やりの前に、鉢の中の水ゴケやウッドチップが乾いてきていることを確認しましょう。
水気が湿り気がほとんどなくなっていれば、水やりをして大丈夫です。湿り気がある状態で大量に水やりすると、根が呼吸できなくなり根腐れが発生する恐れがあります。
確認する頻度は、前回の水やりから2〜4日程度経ってからがちょうど良いタイミングです。数日の旅行の間お手入れができなくても心配いりません。
水やりを忘れたからといってすぐに影響があるわけではないため、焦って大量に水やりをしないよう気をつけましょう。
週1〜2回水やりする
水ゴケやウッドチップが乾いていることが確認できたら、水やりをします。頻度としては、週1〜2回程度で十分です。
水やりをする時間帯は、午前中がベストです。なぜなら、夜は気温が下がるため水を吸い上げにくくなるからです。
また、あまりに冷たい水はダメージの原因になるため、理想は20℃前後の水をあげるとちょうど良いでしょう。
水やりする時は、鉢の中の特定の株だけでなく、全体的にまんべんなく水が行き渡るようにするのがコツです。鉢皿に水が溜まったら、根腐れやカビの原因にならないよう早めに捨てましょう。
葉や花に霧水を吹きかける
冬場など、乾燥がひどい季節は葉や花に霧水を吹きかけ、潤すよう心がけましょう。特に、葉は表と裏に吹きかけるようにします。なぜなら、胡蝶蘭はもともと高温多湿の亜熱帯が原産国のため、乾燥がとても苦手だからです。
霧水を吹きかけた後、残った水が葉の根本に溜まっている場合は、柔らかい布などで吸い取ります。また、花に霧水をかけた場合は、水滴が残らないようにするとシミにならず、きれいな状態を保てます。
冬場でも湿度の保たれた室内に置ける場合や、それほど乾燥していない場合は、無理に霧水を吹きかけなくても大丈夫です。
胡蝶蘭のお手入れに向く気候とは?
そもそも胡蝶蘭はどのような気候が向いているのか知ることが大切です。
ここでは、主に次の2つの観点から、胡蝶蘭に適した気候を説明します。
- 原産地は亜熱帯
- ビニールハウスで生育
胡蝶蘭の原産国がどのような気候であるか、ある程度知っておくとお手入れにも役立ちます。原産国とできるだけ近い環境で育てるとよいでしょう。
原産地は亜熱帯
胡蝶蘭の原産地は、台湾、マレーシア、フィリピンなどの亜熱帯地域です。
亜熱帯とは、熱帯に次いで気温の高い地域を指します。一年を通して高温多湿で、特に夏は熱帯地域のように高温になるのが特徴です。亜熱帯は、胡蝶蘭に限らずさまざまな植物の生育に適しています。
日本で贈り物として使われる胡蝶蘭はほとんど鉢植えですが、原産地に咲く胡蝶蘭は樹木や岩などに根を張って生きています。土の中に根を伸ばさず、空気中から水分を吸って成長するのが特徴です。
そのため、日本で取り扱っている胡蝶蘭の鉢には、土の代わりに通気性と保湿力のある水ゴケやウッドチップを入れます。
ビニールハウスで生育
日本では、ビニールハウスの中を亜熱帯のような高温多湿の環境に整え、胡蝶蘭を育てています。
ビニールハウス内の温度は20~28℃程度、湿度は70~80%程度に保たれているのが原則です。また、胡蝶蘭は適度な日光を好むため、遮光された天井から日の光が降り注ぐようになっています。
日差しが強すぎる夏場や、気温が低く乾燥する冬場などは、遮光カーテンや温度・湿度の調節、水やりの頻度を工夫しています。
このように、ビニールハウスの中でさまざまな調節をしながら育てることで、日本でも美しい胡蝶蘭を一年中楽しめるのです。
胡蝶蘭をきれいな状態で長く楽しむポイント
胡蝶蘭はお手入れしやすい花ですが、さらにきれいな状態で長く楽しむためには、以下のポイントを押さえましょう。
- すぐにラッピングを外す
- なるべく動かさない
- 手を書けすぎない
- 肥料はあげない
以下では、上記4つのポイントについて説明します。どのポイントも手間がかからないものなので、できるだけ取り入れてあげた方が楽に胡蝶蘭を長く楽しめます。
すぐにラッピングを外す
胡蝶蘭をラッピングされた状態で贈られた場合は、すぐにラッピングを外しましょう。なぜなら、ラッピングを長時間つけたままにしておくと通気性が悪くなり、根腐れやカビの原因となるからです。
胡蝶蘭を受け取ったら、すぐに鉢の周囲を覆っているラッピングを取り外し、風通しの良い場所に置きましょう。
贈り物で胡蝶蘭をもらったらラッピングしたまま飾りたくなりますが、花は通気性が大切なので、ラッピングを外すのを忘れないようにしてください。
なるべく動かさない
胡蝶蘭の置き場所を一度決めたら、そこからなるべく動かさないようにしましょう。なぜなら、胡蝶蘭は環境の変化に敏感な植物だからです。
胡蝶蘭は温度変化や日差しのバランスの変化に弱く、これらが頻繁に変わるとストレスとなり、病気やダメージの原因となります。ダメージを受けると花が変色したり、枯れて落ちたりするため、長持ちできなくなってしまいます。
一切動かしてはいけないわけではありませんが、あまり頻繁に場所を変えるのは避けましょう。
手をかけすぎない
胡蝶蘭を長持ちさせるためには、あまり手をかけすぎないことも大切です。長持ちさせたいからといって水やりしすぎたり設置場所を頻繁に変えたりすることは、かえって逆効果になります。
特に、水やりをしすぎると根腐れやカビの原因になるので気をつけましょう。
胡蝶蘭を育てるのが初めてだったり慣れていなかったりすると、きれいな状態で保ちたい気持ちが先走って、いろいろと面倒を見たくなるかもしれません。
しかし、胡蝶蘭はお手入れのしやすさが特長の花ですので、過度なケアを行わず、シンプルな手入れを心がけましょう。
肥料はあげない
胡蝶蘭には、肥料をあげる必要はありません。なぜなら、胡蝶蘭は基本的に開花期間中は肥料がいらず、水やりだけで足りるからです。
特に、プレゼント用の胡蝶蘭は生産者がすでに栄養をたくさん与えている状態です。それ以上肥料を与えると、肥料焼けや根を痛める恐れがあります。
もし、一度咲ききった後に再び開花させたい場合は、肥料を与えてもかまいません。その際は、洋蘭専用の肥料(固形または液体)を与えることをおすすめします。
胡蝶蘭が枯れたあとの処分方法
胡蝶蘭が枯れてしまったあとは、株本体と鉢やワイヤーなどを分け、自治体のルールに沿って処分しましょう。
基本的に、胡蝶蘭は陶器鉢と株(根、茎)、ビニールポット、茎を支えるワイヤーなどで組み立てられています。それぞれのパーツを分けて、陶器鉢、ビニールポット、ワイヤーなどは不燃ごみに、株は可燃ごみに出しましょう。
花だからといって、全部を可燃ごみに出してしまうと、自治体によってはルール違反でごみとして持って行ってくれない恐れがあるので気をつけてください。
オフィスでの胡蝶蘭のお手入れ方法!長持ちさせるポイント
胡蝶蘭は開店祝いや開業祝い、昇進祝いや就任祝いなどで贈られることも多いため、オフィスで育てるケースもあるでしょう。
オフィスで胡蝶蘭を長持ちさせるポイントは、以下の3つです。
- エアコンの風が直接当たる場所に置かない
- オフィスの温度を適温に保つ
- 連休前はしっかりと水をやる
オフィスに設置する際は、乾燥を防ぐためにも、冷暖房の風が直接当たらない場所に置きましょう。
また、夜は誰も人がいなくなる場合の温度管理にも気を配る必要があります。
長期休暇などで人がいない期間が長くなる場合は、連休前にしっかり水やりをしておけば大丈夫です。
家で育てる場合と同様に、設置場所は日光が程よく当たる窓際がベストです。
胡蝶蘭のお手入れに関するよくある質問
胡蝶蘭の手入れに関して、以下のような質問がよく聞かれます。
- 水やりのタイミングは?
- つぼみが咲かないのはなぜ?
- どこに置くのが一番いい?
以下では、上記3つの質問に対する回答を掲載します。
水やりのタイミングは?
水やりのタイミングは水ゴケやウッドチップが乾燥した時ですが、具体的にどのような状態になれば水やりが必要な乾燥状態と言えるのか分からない方も多いかもしれません。
具体的な目安としては、水ゴケやウッドチップを手で触ってみて、「切ったフランスパンの断面」の湿り気よりも乾いていたら、水やりのタイミングです。
この状態をイメージすれば、かなり乾いた状態になってから水やりすればよいことが分かるでしょう。
つぼみが咲かないのはなぜ?
プレゼント用の胡蝶蘭にもは、すでに咲いている花と共に、つぼみが含まれています。しかし、そのつぼみが咲かないまま枯れてしまうケースがあります。
原因としては、湿度と日差しの不足が考えられるでしょう。胡蝶蘭は亜熱帯地域が原産なので、適度な湿度と日光が不足すると急激に弱まってしまいます。たとえ咲いたとしても、小さな花を咲かせただけで枯れてしまうでしょう。
水やりを頻繁にする必要はありませんが、冬場など部屋全体の湿度が低く葉や花が乾燥している場合は、霧水を吹きかけてください。
また、設置場所を日差しがさらに降り注ぐ部屋にすることも検討してみましょう。
どこに置くのが一番いい?
胡蝶蘭は、日差しと風通しの良さが大切なので、窓際に置くのがおすすめです。夏は直射日光を避けた方が良いため、カーテンの下あたりが適しています。
贈り物で胡蝶蘭をもらった場合、家族や来客を迎える意味で玄関に置く場合もあるかもしれません。スペースの問題から玄関を設置場所に選ぶケースもあるでしょう。
しかし、玄関は窓際に比べて日光が適度に降り注ぐとは言えないため、できれば避けた方が無難です。
もし、どうしても玄関に置きたい場合は、最初の1週間など期間を決めて、その後は窓際に移動するなどしましょう。
手入れがしやすいおすすめの胡蝶蘭3選
フラワーギフトラボは、お手入れしやすい胡蝶蘭を多数用意している通販サイトです。
どの胡蝶蘭も記念日やお祝い事の贈答用や、お悔やみのお花として用いるのに適しています。
以下では、次の3つの胡蝶蘭を紹介します。
- 胡蝶蘭3本立て白色
- 胡蝶蘭3本立てピンク
- パープルエレガンス胡蝶蘭3本立て
上記3つの胡蝶蘭について、花言葉や色の持つ意味とともにサイズや価格を紹介するので、気になるものがあればぜひチェックしてみてください。
胡蝶蘭3本立て白色
どのようなシーンでも活躍するのが白色の胡蝶蘭3本立てです。結婚や開店、引っ越しなどのお祝いからお悔やみまで、幅広い用途におすすめです。
胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」であることから、さまざまな記念日やお祝いの贈り物として喜ばれます。また、白色は清潔感や厳粛なイメージを持つため、お悔やみの場面でも用いられます。
ミディアムサイズの胡蝶蘭は、個人の方にプレゼントするのに最適です。約30輪(つぼみ込み)の胡蝶蘭が含まれ、高さは約85〜90cmになります。
胡蝶蘭3本立ピンク
ピンクの華やかな胡蝶蘭もプレゼントとして人気です。ピンクの胡蝶蘭には「あなたを愛します」という花言葉があります。よって、結婚式や母の日、バレンタイン、好きな相手の誕生日などにぴったりです。
また、華やかなイメージがあることから開店祝いや開業祝いにも適しています。胡蝶蘭は簡単なお手入れで長期間美しい状態を楽しめるので、安心してプレゼントできます。
胡蝶蘭は約37〜40輪(つぼみ込み)で、高さは約90cmです。
パープルエレガンス胡蝶蘭3本立
紫色の胡蝶蘭3本立てもあります。専用の特殊な染料で色付けしたオリジナル商品なので、ここでしか購入できない胡蝶蘭です。
紫は「冷静さ」や「高級感」を表すため、昇進祝いや栄転祝いに適しています。また、紫の胡蝶蘭は高貴でエレガントな印象のため、年上や目上の相手に対して贈るお祝いにもぴったりです。
高さは約80〜90cmで、約30輪(つぼみ込み)が咲きます。個人間のプレゼントだけでなく、法人への贈り物としても適しています。
まとめ・胡蝶蘭はお手入れが簡単!
胡蝶蘭は、基本的なお手入れ方法さえ押さえれば、とても簡単にきれいな状態を保てる花です。温度・湿度・日光の3点が重要であることを覚えておきましょう。
また、長くきれいな状態を保つコツは「手をかけすぎない」ことです。そもそも、開花状態の胡蝶蘭に肥料は不要です。水やりだけで十分きれいに育ちます。
水やりは週1〜2回で十分です。過度に水やりしすぎると根腐れや病気の原因になるので気をつけましょう。
フラワーギフトラボでは、お手入れが簡単で長持ちする胡蝶蘭を多数取り揃えています。お好みの胡蝶蘭が見つかるはずなので、ぜひチェックしてみてください。