シクラメンってどんな花?特徴、花言葉、育て方などを解説
花が少なくなる冬に、ピンクや白などの明るい花を咲かせるシクラメン。自宅で育てて楽しむのはもちろん、花鉢として大切な人に贈るのもおすすめです。
この記事では、シクラメンの特徴や花言葉などの基本情報から、育て方やトラブル対処法まで幅広く解説します。シクラメンの贈り方やおすすめの商品もご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
シクラメンの特徴
- 学名:Cyclamen persicum
- 分類:サクラソウ科シクラメン属
- 和名:ブタノマンジュウ(豚の饅頭)、篝火花(かがりびばな)
- 原産国:北アフリカ~地中海沿岸地域
- 草丈・樹高:15~20cm程度
- 開花時期:10月~4月頃
シクラメンは地中海沿岸を生息するサクラソウ科の球根植物です。日本には明治時代に伝わり、植物学者が篝火(かがりび)に例えたことから、別名「カガリビバナ」とも呼ばれています。
開花期は10〜3月頃で、庭先に花が少なくなる冬場に、ピンクや赤、オレンジ、紫などの鮮やな花を咲かせてくれる強い味方です。葉は濃い緑のハート形で、すらりと伸びた茎の先に一つずつ花を付け、花びらは基本的に5枚で下向きに反り返るように咲きます。
名前の由来
シクラメンの名前の由来はいくつか説がありますが、シクラメンの球根が丸いことからギリシア語で円(Circle)を意味する「kuklos」に基づいた説が有名です。また、シクラメンの花が咲き終わった後、茎がゼンマイのように回る性質があることに由来しているという説もあります。
誕生花
シクラメンを大切な人に贈るときには、誕生花を意識してみましょう。誕生花は365日全ての生年月日にあてられた花のことで、誕生日に贈ることで特別なバースデープレゼントになります。
シクラメンが誕生花となるのは、1月14日と12月7日があります。どちらもシクラメンの旬の時期に当たるので手に入りやすく、最も美しい状態で贈れることでしょう。
シクラメンの花言葉
花を育てたり贈ったりするときには、花言葉が気になる方も多いのではないでしょうか。シクラメン全般の花言葉は「遠慮」「気後れ」「内気」「はにかみ」などがあります。
また、シクラメンは花の色が豊富ですが、それぞれの色で花言葉も異なります。以下で確認していきましょう。
白いシクラメン「清純」「綿密な判断」「思いやり」
白いシクラメンには、純粋さや無垢なイメージがあることからこのような花言葉が付けられました。シクラメンにはもともと白い花はありませんでしたが、品種改良で作られました。
雪のような白い花は、冬の贈り物にもおすすめです。
ピンクのシクラメン「憧れ」「内気」「はにかみ」
可愛らしい印象のピンクのシクラメンには、おしとやかな女性を表すような花言葉が付けられています。また、「憧れ」という花言葉もあるので、目上や年上の方へのギフトにいかがでしょうか。
赤いシクラメン「愛情」「きずな」「はにかみ」「嫉妬」
情熱的な印象の赤いシクラメンには、「愛情」という花言葉があるので恋人やパートナーへの贈り物に最適です。「嫉妬」という花言葉はギフトにはあまりふさわしくないですが、「嫉妬してしまうほど魅力的なあなたへ」という意味合いを込めて贈るのも良いでしょう。
紫のシクラメン「想いが響きあう」「絆」
シックで大人っぽい紫色のシクラメンには、相手を尊重するような花言葉が付けられています。紫色は赤と青を掛け合わせたものであり、お互いを引きたてて調和しあうことに由来しているようです。
シクラメンの種類
シクラメンは品種が豊富で、約20~30品種以上あるとされています。シンプルな一重咲きや豪華な八重咲き、フリンジ咲き、ロココ咲きなど咲き方のバリエーションが豊かで、大輪や小輪など花の大きさにも違いがあります。
シクラメンの中でも人気の品種をご紹介します。
シクラメン・ビクトリア
シクラメン・ビクトリアは、細かく波打つ花びらが上品な印象のシクラメンです。白やピンクなど優しい色合いが多く、ガーデニングや贈り物にも多く選ばれています。
濃い緑色の葉に白い斑が入っているのも特徴で、花と葉の両方の観賞を楽しめる品種です。
シクラメン・バーバーク
シクラメン・バーバークは、シクラメンの中でも大輪の花を咲かせる品種で、燃えるような真っ赤な花びらが情熱的な印象を与えます。鉢植えで多く流通しており、ガーデニングやインテリアグリーンとして人気です。
深い緑色の葉に、霜が降りたような細かい白の斑が特徴的で、冬の風景に彩りを与えてくれます。
シクラメン・ヘデリフォリウム
シクラメン・ヘデリフォリウムは、細長い茎の先に蝶が飛ぶような可憐な花を咲かせる品種です。一般的なシクラメンよりも葉が少なく、花をメインに鑑賞します。
9月頃から咲き始めて初頭まで次々と開花し、長期間花を楽しめることから、秋冬のガーデニングにおすすめです。
シクラメン・アイーダ
シクラメン・アイーダは、中輪の可愛らしい花を咲かせるシクラメンです。ピンクや白などの明るい花を咲かせ、冬の花壇を鮮やかに彩ってくれます。
丈夫で育てやすいことから、ガーデニング初心者の方にもおすすめの品種です。
シクラメン・ジックス
シックな深い赤の花を咲かせるシクラメン・ジックスは、花持ちが良く、次々と開花するので、シクラメンの花をたっぷり楽しみたい方におすすめです。濃い緑色の葉におおぶりの白い斑が入っているのも特徴で、いつまでも眺めていたい美しさがあります。
シクラメン・イリュージア
シクラメン・イリュージアは、シクラメンの中では珍しく、上向きに花を咲かせる品種です。株を覆いつくすほどたくさんの花が咲き誇り、豪華で幻想的な印象です。
輝く宝石のようなピンクの花が美しく、ガーデニングはもちろんギフトにも喜ばれます。
シクラメンの基本の育て方
シクラメンは、初心者の方でも挑戦しやすい植物です。寒い季節に咲く花ではありますが、極端な寒さには弱いので、その点には気を付けましょう。
まずは、シクラメンの基本的な育て方を解説します。
用土・植え付け
シクラメンの用土は、水はけと通気性の良いものを選びましょう。自分で土を配合するなら、赤玉小粒と腐葉土とピートモスを5:3:2の割合で混ぜたものがおすすめです。
自分で作るのが難しい場合は、園芸店やホームセンターで購入できるシクラメン用の培養土を利用しましょう。
置き場所
シクラメンはできるだけ日当たりが良い場所で育てましょう。日照不足になると葉が黄色くなったり枝が徒長したりします。シクラメンにとっては、5~20度程度が適温になるので、この環境をキープできる場所に置きましょう。
シクラメンは地植えでも育てることができますが、霜が降りるような地域では花が咲かなくなったり枯れたりすることもあるので、鉢植えで育てた方が無難です。
水やり
シクラメンに水をやりすぎると、多湿によって根が腐ってしまいます。葉をかき分けて土の表面をさわり、土が完全に乾いていたら水やりのタイミングです。地域による気候や天気によって土の乾き具合は変わるので、こまめに状態をチェックしながら水を与えるようにしましょう。
シクラメンの農家さんの中には、鉢を持ち上げて軽かったら水をやるという判断基準で行っているところもあるようです。
肥料
シクラメンに適度な肥料を与えることで、花付きが良くなります。花が次々と咲く開花期には、即効性のある液体肥料を月に2回程度与えましょう。
肥料を与えすぎるとシクラメンの株が弱ってしまう原因になるので、用法容量を守りつつ、シクラメンの様子を観察しながら与えるようにします。
植え替え
シクラメンの根詰まりや根腐れを防ぐために、1~2年に1度植え替えをしましょう。植え替えに適している時期は開花前の9月頃です。
シクラメンを休眠させている場合は、根鉢を抜いたら土を全て落とし、根を半分くらいカットしてからそれまでと同じ大きさの鉢に植え替えましょう。
休眠させていない場合は、根鉢をあまり崩さずに軽く土を落としてからそれまでより一回り大きな鉢に植え替えます。いずれの場合も、球根の上部が土に埋まらないよう、浅めに植え替えるのがポイントです。
注意すべき病害虫
高温多湿の環境が続くと、シクラメンが病気や害虫の被害にあうことがあります。基本的には風通しと日当たりを良くしておき、水や肥料を適切に与えることで防げますが、もしトラブルが発生した場合は速やかに対処しましょう。
病気
シクラメンがかかりやすい病気には、灰色かび病とうどんこ病があります。
灰色かび病は、葉に斑点が出たり黒く変色したりして発見される病気です。日当たりや風通しが悪くなることでかかりやすくなり、病状が広がれば株を弱らせてしまいます。
咲き終わった花にカビが発生して病気に進むこともあるので、花がらはこまめに摘み取りましょう。
既に症状が広がっている場合は、専用の薬剤を塗布することで対策できる可能性もあります。
害虫
シクラメンにはアブラムシやハダニなどの害虫が付くことがあります。そのままにしているとシクラメンの栄養を吸い取ってしまい、株が枯れる原因になるので、見つけ次第速やかに駆除しましょう。
両方とも、特定防除資材の「酢」が原料となっている薬剤を噴霧しておくことで防止できます。もし発生していた場合、勢いよく水を出して洗い流したり、ガムテープで取り除いたりするほか、植物用の殺虫剤を活用するのも効果的です。
シクラメンの育て方のポイント
シクラメンの花の育て方の難易度は高くはありませんが、より充実した株にするため、また来年以降も元気な花を観賞するためには、少しのコツが必要になります。シクラメン特有のお手入れもあるので、楽しみながら実践してみましょう。
葉組み
シクラメン特有のお手入れに「葉組み」があります。込み合った葉をよけて球根に日光が当たるようにすることでシクラメンの成長を促すのです。葉が生い茂ってくると、風通しが悪くなり、病害虫の発生にもつながるので、必ず行いましょう。
葉を優しくかき分けて、花茎の根元が中心にくるように、葉を外側へ移動させましょう。
夏越し
シクラメンは上手に夏越しさせることで、翌年以降も花を楽しめるようになります。シクラメンの夏越し方法には、休眠させる「ドライタイプ」と休眠させない「ウェットタイプ」があるので、好みの方法を選びましょう。
ドライタイプ
ドライタイプは水やりをストップさせて地上部を枯らす方法です。5~9月の間はお手入れを何もせず、放置しておきます。
地上部は何もない状態になるので、枯れてしまったのではと不安になるかもしれませんが、球根は生きており、秋ごろになると再び芽吹くので安心してください。葉が生えそろってから花を咲かせるので、開花期は若干遅れます。
花が咲き終わったら徐々に水やりの頻度を減らして、土を完全に乾かしていきましょう。やがて茎や葉が枯れていくので、取り除いてそのまま雨の当たらない場所で保管します。
ウェットタイプ
ウェットタイプは、水やりをしながら夏越しさせる方法です。夏の間も水やりが欠かせなくなりますが、葉の状態を見ながら安心して管理ができるメリットがあります。
開花期が終わったら少しずつ水やりの頻度を減らしましょう。土の表面が乾いて数日たったら、鉢底からあふれるくらいたっぷりと水をやります。その後も週に1~2回程度のペースで水を与えて夏越ししましょう。
花が終わったら
シクラメンの花が咲き終わったら、花がらを摘み取りましょう。花がらを残しておくと、新しい花芽に栄養が行き届かなくなってしまうだけでなく、傷んでカビが発生する恐れもあります。
また、花と同じように枯れた葉も取り除いておきましょう。葉の付け根をつまみ、軽く引っ張ることで簡単に抜けます。
シクラメンの増やし方
シクラメンは分球しないので、球根を増やして株を増やすことはできません。シクラメンの株を増やしたいときは種の採取を行いましょう。
シクラメンの株を2つ用意し、花が咲いたら人工受粉させます。その後実が付いたら3~4か月で種が採れるので、冷暗所で保管し、11月頃にまきましょう。
シクラメンに関してよく寄せられる質問
冬のガーデニングの主役として、そして花鉢の贈り物として人気のシクラメンですが、愛されているからこそ質問や疑問も多く寄せられます。シクラメンを安心して育てるために、疑問点を解消しておきましょう。
花が咲かないのはなぜ?
シクラメンの花が咲かない理由には以下のような要因が考えられます。
- 水や肥料が少ない、または過多
- 気温が高い、または低い
- 葉焼けを起こしている
- 花がら摘みをしていない
水や気温などの環境を整えることが大切なのは分かりやすいでしょう。
葉焼けとは、シクラメンの葉の色が落ちたり変色したりすることで、直射日光の当たりすぎが原因になります。葉焼けを起こすと光合成がうまくできなくなり、栄養が作れなくなるので開花に悪影響を与えてしまうのです。
また、花がら摘みをしないことで種子を作るためにエネルギーを使い、新たな開花につながらなくなります。
シクラメンの花付きが悪いときは、これらのような要因がないかを確認してみましょう。
萎れても復活できる?
つい適切なお世話を欠かしてしまい、シクラメンの元気が無くなってしまったときでも、すぐに枯れるわけではありません。くたっと萎れてから数日の間であれば復活する可能性はあるので、諦めずに対処しましょう。
倒れてしまったシクラメンの茎を手で束ね、紐などで固定します。次に、洗面器やバケツなどの大きな受け皿を鉢の下に置き、水をたっぷりとやって冷暗所に置いておきましょう。数時間後、ひもを外すとシクラメンの茎が以前のように真っすぐと立っているはずです。
シクラメンは大切な人へのギフトにもおすすめ
寒い冬を鮮やかに彩ってくれるシクラメンは、大切な人への贈り物としてもおすすめです。シクラメンは切り花よりも花鉢で贈るのが一般的なので、ガーデニングが趣味の方に贈ると喜ばれるでしょう。
結婚記念日
紫色のシクラメンには「想いが響きあう」や「絆」といった花言葉があります。運命の出会いを果たしたパートナーへ、感謝と敬愛の気持ちを込めて贈ってみるのはいかがでしょうか。
プレゼントした後、2人でシクラメンを育てるのもおすすめです。
出産祝い
赤いシクラメンには「愛情」、白のシクラメンには「思いやり」、紫のシクラメンには「絆」という花言葉があり、新しい命の誕生をお祝いするギフトにぴったりです。
冬に子どもが生まれた方への出産祝いにいかがでしょうか。ただし、産後は体力の回復もままならず、赤ちゃんのお世話で忙しくしていることが考えられるので、退院後しばらくして落ち着いたタイミングで贈るようにしましょう。
まとめ・シクラメンで冬の花壇を彩ろう!
シクラメンは、寂しくなりがちな花壇を鮮やかに彩ってくれる花です。花の色や咲き方の種類が豊富で、育て方もそれほど難しくないので、ガーデニング初心者の方も気軽に挑戦してみませんか。
自宅用だけでなく、大切な人へのギフトにもおすすめです。シクラメンの花についての理解を深め、美しい花をさらに楽しんでみてください。