カシワバゴム(フィカス・リラータ)の特徴とは?育て方や花言葉も解説
カシワバゴムは、葉の形が柏の葉に似ていることから、カシワバゴムという名前がついており、近年人気の観葉植物です。別名「フィカス・リラータ」とも呼ばれています。
耐寒性・耐陰性もあるため、初心者でも枯れづらく、育てやすい観葉植物です。
本記事では、何枚も重なっているような大きな葉が特徴的なカシワバゴム(フィカス・リラータ)の特徴や花言葉、枯らさないための基本的な育て方について解説していきます。
カシワバゴム(フィカス・リラータ)の特徴
植物名 | カシワバゴム(フィカス・リラータ) |
英名・和名 | fiddle-leaf fig・バイオリンの木 |
原産地 | 熱帯アフリカ |
学名 | Ficus lyrata |
科名・属名 | クワ科・フィカス属 |
園芸分類 | 観葉植物 |
草丈・樹高 | 30cm~ |
耐寒性・耐暑性 | やや弱い・強い |
カシワバゴムは、熱帯アフリカ原産の観葉植物です。葉が柏の葉に似ていることから、カシワバゴムと呼ばれています。
フィカス属の中でも大きい葉を持つことが特徴的で、波打つ広く薄い葉が魅力的です。耐陰性や耐暑性が強いため、観葉植物初心者の方にもおすすめです。
フィカスに属する植物は全世界で800種類もあるといわれています。お部屋に飾れば存在感抜群で、インテリアとしての需要も高いです。
カシワバゴム(フィカス・リラータ)の花言葉
カシワバゴムの花言葉は、「永久の幸せ」です。枯れにくく生命力が強いことから、前向きな花言葉がつけられています。育てやすい植物でもあるので、結婚祝いや新築祝いなど、大切な方へのギフトとしてもおすすめです。
カシワバゴム(フィカス・リラータ)の風水効果
カシワバゴムは真っ直ぐに伸びる植物なので、風水的には陽の気があるとされています。特に「恋愛運」「家庭運」に効果的で、その効果を高める置き場所はそれぞれ以下の通りです。
- 恋愛運:寝室
- 家庭運:リビング
丸い葉が手のひらをイメージさせるのでお金を包み込む形にも見えるとも言われ、金運UPも見込めると言われています。
家の中の財位と呼ばれる「部屋のドアと対角線上の角の位置」に置くと、より金運UPにつながるでしょう。
カシワバゴム(フィカス・リラータ)の育て方
カシワバゴムは丈夫であまり手がかからないことから、気軽に楽しめる観葉植物として人気があります。しかし、寒さには比較的弱いため、注意が必要です。
ここからは、カシワバゴムの基本の育て方を紹介します。
置き場所
カシワバゴムの原産地は熱帯アフリカです。日光を好むため、日当たりのよい場所に置きましょう。
室内でも育ちますが、日光が足りないと葉が柔らかく垂れてしまいます。屋外に置いて直射日光をたっぷり浴びさせると丈夫な株に育ちますが、直接当てすぎると葉焼けしてしまい葉焼けしやすくなります。一日に一度、日の出ている時間帯に日を浴びて、それ以外はレースカーテン越しに30%〜50%遮光できる場所に置くことをおすすめします。
低温には弱いため、5°以下にならないよう注意が必要です。また、エアコンなどの風が直接当たると乾燥して葉が傷んでしまうため、エアコンの風が直接当たらない場所に置かないようにしましょう。
水やり方法
カシワバゴムは寒さに弱いため、季節によって水やりのタイミングや量を変える必要があります。
- 春から秋で気温が15°以上の場合
土の表面が乾燥したらたっぷりと水分をあげましょう。
- 冬で気温が15°を切る場合
気温が15°を切ると成長が緩慢になってくるため、水をあまり必要としなくなります。水やりの回数を減らし、表面が乾燥して2〜3日経ってから水をあげてください。表面を乾燥させて樹液の濃度を高め、耐寒性を上げることができますよ。
病害虫
カシワバゴムは、以下の害虫に注意してください。
- ハダニ
- アブラムシ
- カイガラムシ
- ナメクジ
- ダンゴムシ
- バッタ
特にゴムの木につきやすい害虫はカイガラムシです。カイガラムシが付着すると、葉に黒い斑点が現れ、結果的に「すす病」を発症することがあります。成虫になる前であれば、殺虫剤で駆除できます。しかし、成虫になってしまうと殺虫剤が効きにくいため、歯ブラシでこすって落としましょう。
予防方法は、葉に霧吹きで水をかけ剪定をし風通しをよくする、または防虫ネットも有効です。
カシワバゴム(フィカス・リラータ)の剪定方法
カシワバゴムの葉や枝が伸びてきたら、剪定をして綺麗に揃える必要があります。
葉や枝が重なってしまうと見栄えが悪くなるだけでなく、日光が当たらず病気になってしまい病害虫の原因にもなります。葉が密集してきたら剪定のサインです。
成長期前の春先6月や、9月〜10月がおすすめで、カシワバゴムの休眠期の11月から2月は注意しましょう。剪定をすると株が弱るため、休眠期の選定は極力避けることをおすすめします。また、季節だけでなくて天候もポイントの一つです。剪定後に切り口が湿ってしまうと病気や害虫の被害に遭いやすくなるため、天気が良く晴れた日に行いましょう。カシワバゴムの剪定方法は以下の通りです。
- カシワバゴムの全体をみて剪定後どんな形にしたいか考えイメージする
- 痛んでいる葉や重なってしまっている葉や枝を切る
(ポイントは、幹から小さく飛び出ている部分の成長点を意識し、少し上の部分を思い切ってカットすること。ためらったり、悪い鋏を使用すると切り口から菌が繁殖してしまう)
- 新芽を発芽させやすくするため、日光に十分当てる
カシワバゴム(フィカス・リラータ)の植え替え方法
観葉植物は、成長し放っておくと根のバランスが悪くなり根詰まりしてしまうため、成長に合わせて植え替える必要があります。
植え替えの周期は1〜2年に1度の周期で植え替えが必要です。また、鉢底から根が飛び出てしまったり、水やりをした際に水が上手く染みこまないときは、植え替えのサインです。
植え替えの時期は5月〜8月中旬がおすすめです。
カシワバゴムの植え替え方法は以下の通りです。
- カシワバゴムの木を取り出し、優しく土を落とす。この際、痛んだ根や長すぎる根があれば切る。
- ひとまわり大きな鉢に土を入れ、中心にカシワバゴムを置き、上から土を足す。
- 直射日光の当たらない明るい日陰で様子をみる。
カシワバゴム(フィカス・リラータ)の増やし方
カシワバゴムは、挿し木をすることで増やすことができます。成長期である5月〜7月に行うと発根率が上がり、成長が早くなるためおすすめです。また挿し木は剪定のついでに行うことで効率的に増やすことができますよ。挿し木に必要な道具は以下の通りです。
- ハサミ
- 植え替え先の鉢
- 鉢底網
- 鉢底石
- 水はけの良い土(用意する場合は観葉植物の土2:赤玉土1:鹿沼土1の割合がおすすめ)
- 発根促進剤
- コップ
それでは、具体的な手順を解説していきます。
- 原木の枝を切る(カシワバゴムノキから元気そうな枝を探し、先端から10cmほどの長さに切り取る)
- 枝の切り口を整える(切り取った枝の切り口を、Vの形になるよう削る)
- 葉を取り除く(枝に葉がついている場合は、先端の2〜3枚を残し、他の葉は取り除く)
- 切り口を水に浸す(コップに水を張り、枝の切り口を数時間浸す)
- 新しい鉢を用意する
- 鉢の7〜8割の高さを目安に水はけの良い土を入れる
- 切り取った枝を新しい鉢に植える
挿し木を成功させるには、枝の切り口を湿った状態に保つことが重要です。2ヶ月を目安に枝から発根するので、それまではこまめに水をあげましょう。
カシワバゴムと同じフィカス属の観葉植物
ここからは、ゴムの木(フィカス)のその他の種類を紹介します。
- フィカス・ウンベラータ
- ベンジャミン
- ガジュマル
- ベンガレンシス
カシワバゴムの他にも、ゴムの木(フィカス)にはさまざまな種類があります。主な4種類を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
フィカス・ウンベラータ
フィカス・ウンベラータは、大きな葉が特徴的なゴムの木の一つです。インテリアとしても人気が高く、誰もが見たことある観葉植物と言えるでしょう。成長が早く、気温が下がると次々に新芽がでてきます。
ベンジャミン
ベンジャミンは、光沢のある葉が特徴の観葉植物です。東南アジア原産で、「聖木」として扱われていました。緑色の葉と新芽の黄緑のコントラストが綺麗で、インテリアプランツとしても人気が高いです。
ガジュマル
ガジュマルは、精霊が宿っていると言われ、幸福の木とも呼ばれています。ガジュマルは、幹の途中から気根を出した樹形が特徴です。タコの足のように見えることから「多幸の樹」とも呼ばれ、贈り物やインテリアとして人気があります。
ベンガレンシス
ベンガレンシスは、フィカスの中でも特に人気が高い品種です。楕円形の葉の中の葉脈が魅力的で、幹がまっすぐのタイプと、幹を緩いカーブに仕立てたタイプもあります。ベンガレンシスも生命力が強く丈夫で、特別なお世話もほとんど必要ないため、初心者の方にはもちろん、グリーンギフトとしてもおすすめです。
カシワバゴム(フィカス・リラータ)の育て方のコツ
ここからは、カシワバゴムを育てる際のポイントを解説します。
- 冬の冷気に注意しよう
- 曲木で幹をアレンジしてみよう
- 肥料のあげ方に注意しよう
以下のポイントを押さえて、上手に育ててみてください。
冬の冷気に注意しよう
カシワバゴムを育てる際は、昼と夜の気温差に気をつけましょう。
窓際は昼は日が差して暖かくても、夕方から夜にかけて冷えて気温が下がります。気温が下がってきたら、部屋の比較的暖かい場所に移動させ、冷気から守りましょう。
カシワバゴムは、霜に当たらなければ屋外でも育ちますが、暖かいところで育てたほうが強く育ちます。
曲木で幹をアレンジしてみよう
ゴムの木は成長するにつれ幹が分かれて曲がっていき、個性が出てきます。
曲がる方向は、自分好みに簡単にアレンジできますので、ぜひ挑戦してみてください。
準備するものは以下の通りです。
- 2~4mm程度のやや太めのワイヤー
- 1mm程度の細めのワイヤー
- セロハンテープ
- ハサミ
- ペンチ(ワイヤーを切断する場合)
- 園芸用手袋または軍手など
手順は以下の通りです。
- どのように曲げるかをイメージする
- 太いワイヤーを幹に添わせるように固定する
- 細いワイヤーで補強し形を調整する
- ワイヤーを曲げながら幹の形を微調整する
この状態で1年程度育てましょう。傷つけないよう、優しく調整することが重要です。
肥料のあげ方に注意しよう
カシワバゴムは、肥料がなくても十分成長します。早く大きく成長させたい場合は、肥料を与えましょう。
しかし、冬場の緩慢だと、肥料焼けしてしまう可能性があるため注意が必要です。肥料は春〜秋の成長期に与えるようにしてください。
肥料の種類は、緩効性の置き肥か希釈した液肥を10日に1回程度与えましょう。有機肥料ではなく、化成肥料を使うことでコバエの発生を予防することにつながるため、おすすめです。
カシワバゴム(フィカス・リラータ)の飾り方
ここからは、カシワバゴムのおしゃれな飾り方を紹介します。
窓や棚、リビング、玄関など、場所ごとのおすすめを紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
窓際
日当たりの良い窓際は高い目線の位置にあるので視線を集めます。小ぶりのカシワバゴムを選んで飾るのがおすすめです。
スペースが限られる場所なので、小さなサイズを選んであげると、よりインテリアとして活用しやすいですね。
リビング
リビングは過ごす時間が多い場所です。リビングには、シンボルツリーとしてやや大きめのカシワバゴムの木はいかがでしょうか。部屋のアクセントにもなり、空間を明るく彩ってくれます。メリハリの効いた部屋を演出でき、快適な空間になるでしょう。
玄関
玄関は、家の顔とも言える場所です。お客様や帰ってきた家族を出迎えるときに、緑あふれるカシワバゴムがおしゃれな印象を与えます。存在感があるため、一つ置くだけでシンプルなおしゃれ空間を演出することができるでしょう。
カシワバゴム(フィカス・リラータ)に関するよくある質問
最後に、カシワバゴム(フィカス・リラータ)に関するよくある質問に回答していきます。
- 寿命は長い?
- 大きくなりすぎたらどうしたらいい?
- カシワバゴムに小さなタイプはある?
- 値段相場は?
育てる際の参考にしていただければ幸いです。
寿命は長い?
一般的にゴムの木は生命力が強く、観葉植物としてそのまま育てていけば数年、成長と共に植え替えをすれば15年ほど生き続けることができます。また、大きくなったら地植えに変えることで、50年以上も持つといわれています。環境を整えて大切に育てていれば、鉢植えに入ったままでも長く生き続けることができるでしょう。
大きくなりすぎた場合はどうすればいい?
幹が伸びすぎた場合は、「取り木」をして剪定した部分と親木に分けましょう。
取り木の時期は、植え替え時期と同じく初夏の暖かくなってきた頃が最適です。大きくなりすぎるまで放置せず、タイミングを見計らって剪定をすることが大切です。
カシワバゴム・バンビーノとは?
カシワバゴム・バンビーノとは、品種改良によりコンパクトにしたカシワバゴムです。あまり出回っていない希少品種です。葉も一回り小さく、ゴワゴワとした葉が特徴の観葉植物です。本家とほぼ同じ特徴を持ち、育てやすい観葉植物です。
値段相場はいくらですか?
観葉植物として鉢植えに入って販売されているゴムの木の相場は、6,000円~25,000円程度です。
値段の違いとしては、樹高の低いものや葉が少ないもの、幹の本数が少ないものは安くなっています。
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まとめ・カシワバゴムを育てよう
カシワバゴム(フィカス・リラータ)は、その大きくて独特な葉がインテリアに映える魅力的な観葉植物です。丈夫で育てやすく、適切な水やりや明るい間接光を好むため、初心者にもおすすめです。また、花言葉は「永久の幸せ」といったポジティブな意味を持ち、贈り物としても人気があります。
この記事を通じて、カシワバゴムの特徴から育て方、そしてその魅力を余すことなく理解し、生活に取り入れて楽しんでいただければ幸いです。
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