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幸福の木の育て方。基本情報と育てるまでの準備まとめ

観葉植物として人気の高い幸福の木。

一般的に「幸福の木」と呼ばれるのは、ドラセナという種類の植物です。

観葉植物は比較的管理が簡単な植物ですが、幸福の木の育て方には少しだけコツがいります。

今回は、幸福の木の基本情報と育てるまでの準備、そして育て方や害虫対策などについてまとめてみました!

幸福の木をお部屋に迎えたい方必見です!

 

幸福の木の特徴・基本データ

ドラセナは、キジカクシ科・ドラセナ属に分類される常緑樹です。

熱帯アジアや熱帯アフリカに多く生息し、その種類は160種を超えると言われています。

特徴は、まっすぐ上に伸びた太い幹と、黄緑と緑のコントラストが美しい艶のある葉。

ドラセナは別名「幸福の木」と呼ばれ、新築や結婚、出産などのお祝いのプレゼントとして人気の高い観葉植物です。

幸福の木と呼ばれる由来は、「玄関に飾ると幸せが舞い込んでくる」というハワイの言い伝えからきたものそうです。

また、初心者でも育てやすく、日本でも観葉植物としてインテリアのアクセントに多く選ばれています。幹を丸太のように切り、そこから芽吹かせて鉢に植え替えたものが一般的に発売されていて、切り口には、水や最近で腐食しないよう癒合剤(ユゴウザイ)が塗られます。

ドラセナの幹の切り口が黒や茶色っぽく見えるのはこの癒合剤(ユゴウザイ)の影響です。

誤まってはがしてしまう人がいますが、幹が傷まないように、そのままにしておきましょう。

基本的には、切り口から幹が伸びることはなく、芽吹いた葉が成長していきます。

 

幸福の木の種類と品種

 

ドラセナ(幸福の木)にはたくさんの種類があり、葉の色や形、幹の形状など様々なバリエーションがあります。

野生では高さが20mになる品種もありますが、家庭で楽しむものであれば0.3~1.5mほどが一般的です。

どの種類も幸運を招くような素敵な花言葉を持っているので、プレゼントやお祝いにもピッタリ。

今回はその中でも、ポピュラーな種類の幸福の木を3つご紹介します。

 

ドラセナ・マッサンゲアナ

マッサンゲアナはドラセナの代表品種で、ドラセナといえばこの種類を差すことが多いと言われています。

一般的に、「幸福の木」とはこのマッサンゲアナのことを言います。

花言葉は「幸福」「隠しきれない幸せ」「幸せな恋」などがあり、縁起が良くプレゼントや贈り物としての人気も高いです。

太い幹と、黄色と緑のグラデーションが美しい葉が特徴で、ハワイでは、ハワイアン・ティーと呼ばれ、玄関に飾ると幸福を招くとされています。

 

ドラセナ・フレグランス

ドラセナ・フレグランスは、小さな丸い花が固まって咲くのが特徴です。

その豊かな香りがお部屋中を満たすことから、この名が付けられました。

以前は、「フレグランス」ではなく「デレメンシス」よ呼ばれていたようです。

和名では「ニオイセンネンボク」というユニークな呼ばれ方をしています。

アフリカには約6mまで成長する大型種がありますが、鉢植えでは15~180cmほどで販売されていることが多く、家庭でも十分に存在感を放ってくれます。

 

ドラセナ・レモンライム

「レモンライム」という名にふさわしく、淡い緑色の葉に白いストライプが美しいドラセナです。

ほかのドラセナは、葉の中心が黄緑である色味が多いのに対し、レモンライムは葉の外側が明るい色になっています。

南国のような雰囲気を醸し出すので、お部屋が明るく、暖かく感じるでしょう。

レモンライムは寒さに弱く、室内の温度が最低でも10度以上である必要があります。

インテリアや贈り物としても人気が高く、通販でも流通しているので、簡単に手に入れることができます。

 

幸福の木を育てるまでの準備

幸福の木は室内で鉢で育てる方法と、屋外の庭などで育てる方法があります。

放っておけばどんどん成長していくので、大きさに合った鉢に植え替えるなどの作業が必要になってきます。

あわてて用意しなくて済むように、植え替えに必要な道具などをあらかじめ準備しておきましょう。

また、屋外で育てる場合も、暑さ・寒さ対策が必要になってくるので、育てるまでの準備方法をご紹介します。

 

鉢で育てるための準備

幸福の木を何年も同じ鉢で育てていると、根がどんどん成長して鉢の中が窮屈になります。

そのままにしておくと根が腐るだけでなく、植物全体も弱ってしまいます。

幸福の木を鉢で育てる場合は、成長した時に植え替えることを考えて、一回り大きめの鉢も用意しておきましょう。

また、観葉植物用の培養土や鉢底石、はさみ、ビニールシートなども合わせて用意しておくと、いつでも植え替えをすることができます。

植え替えをするタイミングの目安は、土の表面から根が飛び出ていたり、水の吸い込みが悪くなったときです。

室内で育てていても、気候の良い時期には週に2~3回ほどは外に出して、日光浴をさせてあげましょう。その場合の鉢の置き場所を決めておくと安心です。

 

庭などに直接育てるための準備

幸福の木は基本的には屋内で育てますが、屋外で育てたい場合は日差しや寒さから守る必要があります。

光が大好きなドラセナですが、日差しが強すぎると葉焼けを起こす可能性があります。

葉焼けを起こすとそこからバイ菌が侵入して枯れる原因になることも。

夏場の暑い時期には、直射日光を遮るために日よけネットなどを準備しておきましょう。

ただし、風通しは良い状態にしておかないとほかの病気を起こす可能性があります。

冬は寒さに気をつける必要があります。冬の寒さはドラセナの大敵です。

可能な限り室内で管理するのが良いですが、どうしても外で育てる場合、保温のためのビニールや段ボール、発泡スチロールなども用意しておくと安心です。

 

幸福の木の育て方の基本情報

幸福の木は、寒さや暑さに弱かったり、水やりに注意が必要な植物です。

うまく成長すれば、どんどん上に育ってくれるので、季節や気候に合わせた管理をしましょう。

肥料を与えることで成長を促すこともできます。

ここでは、幸福の木ドラセナの基本的な育て方をご紹介します。

植え付けの仕方

幸福の木を植え付けるときは、5~8月の暖かい時期に行いましょう。

ただし、猛暑日はドラセナが弱ってしまうことがあるので避けるようにします。

根がまだあまり張っていない場合は、水切れを防ぐために受け皿などを使って保水をしてあげましょう。

また、幹が倒れる場合は、幹と鉢の間に発泡スチロールなどを挟むとしっかり固定できます。

成長して根がしっかり回り、支えなしでも大丈夫になったら取り除いてください。

発泡スチロールは水はけがよい素材なので、鉢底に敷いておくと、土漏れや虫の侵入を防ぐことができるでしょう。

 

水やりの仕方

幸福の木を育てるときに最も重要なポイントは水やりです。

水の量を間違えてしまうと、すぐに根腐れを起こしてしまうので注意が必要です。

春から秋にかけては、生育期で水をたくさん吸い込むので、土が乾いていたら水をたっぷりとあげましょう。水やりのタイミングは、朝や夕方の涼しい時間帯がおすすめです。

特に夏場はすぐに水分が蒸発してしまうので、土の状態に注意して水の量を調整しましょう。

 

逆に冬場は成長が止まり、あまり水を吸わなくなるので、土が乾いてから2~3日くらいしてから水をあげましょう。幸福の木は、水をあげすぎると腐ってしまうので季節や気温に合わせて、水分量を調節することが大切です。

 

肥料のあげかた

幸福の木は4月~10月にかけてよく成長するので、この時期にしっかり肥料を与えて成長を助けてあげましょう。

市販の液体肥料を10日に1回くらいのペースで与えます。おすすめは液体肥料で、初心者の方にも与えやすい肥料です。さらに、2か月に1回、緩効性化成肥料を与えることでより成長を助けることができます。

緩効性化成肥料は、幹や根を傷めないように、生え際から少し離れた場所に置くのがポイントです。

あまり大きく成長させたくない場合は、肥料は控えめにしても良いかもしれません。

剪定の仕方

ドラセナは上へ上へとどんどん成長していきます。

何年か放っておくと、高くなりすぎて管理が難しくなったり、枝が増えすぎると害虫や病気の被害も起きやすくなったりするので、2~3年に1度くらい剪定を行いましょう。

剪定する時期が、幸福の木が成長しやすい5月~7月がおすすめです。

はじめて剪定をする時は緊張してしまうかもしれませんが、お好みの高さの部分で枝を水平に切り落とすだけなので、簡単に剪定ができるでしょう。しばらくすると、切り口の脇から新芽が出てきて成長していきます。剪定したあとは、日当たりと風通しの良い場所に置くと良いです。

 

冬越しさせる方法

熱帯地域が原産の幸福の木は、寒さに弱い植物です。

冬場など、気温が10度以下の場所に置き続けると枯れてしまう恐れがあるので、寒くなってきたら、できるだけ日当たりの良い窓の近くに置きましょう。

ただし、窓の近くは外気温の影響を受けやすくもあるので、気温が下がってくる朝や夜には部屋の内側に移動させましょう。

気候の良い日中などは、少しだけベランダや庭に出して日光浴をさせてあげても良いですが、水やりは間隔を空けて、土は乾燥気味にしておくことが大切です。

日当たりの悪い場所で水をやりすぎると、根腐れの原因になってしまうので注意しましょう。

 

挿し木での増やし方

ほかの場所にも幸福の木を置きたい時には、挿し木で増やしましょう。

新しい幸福の木を購入する必要がないので、経済的ですよね。

 

挿し木の方法は非常に簡単です。

新芽の付いた枝を先端から10cm~15cmの長さに切り取り、切り口を数時間水に付けたあと、ビニール製の小さな鉢に植え付けます。このときに、土が乾かないようにこまめに水やりをして日陰に置きましょう。

あとは、1か月ほどたって根が張ってきたら、少し大きめの鉢に植え替えれば挿し木は終了です。

湿度が高い方が発根しやすいので6月などの雨季がおすすめです。

 

幸福の木の育て方のポイント

幸福の木は季節によって置き場所を工夫する必要があります。

特に覚えておきたいポイントは以下の3つです。

  • 置き場所
  • 苗の選び方
  • 植え替えの時期と方法

それぞれを詳しく解説します。

置き場所

幸福の木は日光が大好きですが、直射日光に長時間当たりすぎると葉が焼けて枯れてしまいます。

室内の窓辺に置くときは、レースカーテンを閉めて直射日光を遮ってあげましょう。

屋外やベランダに置くときも、日よけを使って日差しから守る必要がありますが、あまり日を避けすぎると、元気の無い葉や枝が生えてくることがあります。その場合は、お日様の光が不足している証拠なので、明るい場所に移動させましょう。

冬の窓辺は、気温が低くなりがちなので、部屋の内側やエアコンの効いた部屋に置いてください。

ただし、エアコンの風は葉を傷つけることがあるので注意が必要です。日光不足が気になるときには、暖かい日中にベランダや庭で日光浴をさせてあげると良いですよ。

 

苗の選び方

幸福の木の苗はネット販売でも簡単に購入することができますが、ホームセンターや園芸店などで直接状態を見て選ぶと良いでしょう。

苗を選ぶときには、葉が鮮やかな緑色で艶があり、しっかりしているドラセナがおすすめです。

また、病害虫が発生していないかどうかも注意して見ておきましょう。

ドラセナの種類によって成長するスピードや高さ、葉の色や形が違うので、成長した時のことを考えて、自分の部屋の空間に合ったものを選ぶのがポイントです。

 

植え替え時期と方法

幸福の木に水やりをしても、あまり水を吸わなかったり、根が土の表面から飛び出してきたら植え替えのサイン。成長に合わせて、大きめの鉢に植え替えましょう。

植え替えの時期は、幸福の木が成長しやすい5~7月ですが、暖かい室内であれば春や秋でも構いません。幸福の木を鉢から抜き出したとき、根が鉢いっぱいに回っている場合は、根を少し崩してから新しい鉢へ植え替えましょう。

根が鉢の中でいっぱいになりすぎると、植物全体が腐ってしまうので、植え替えのタイミングを逃さないように注意することが大切です。

 

幸福の木につく害虫・病気とその対処法

幸福の木は比較的害虫が付きにくい植物ですが、風通しが悪く部屋の中が多湿だったり、部屋に虫が入っていると鉢に住みつくことがあります。

また、購入した鉢の中にもともと虫が住みついている可能性もり土の中に虫がいた場合は、すぐに植え替えて新しく清潔な土を入れてあげましょう。

また、病気になったしまったときには適切な処置をしてあげると全体が枯れてしまうのを防ぐこともできます。

 

アブラムシ

春以降に発生しやすいアブラムシは観葉植物の新芽や茎にたくさんついて樹液を吸います。

樹液を吸われた植物は弱まり、葉もしだいに黄色くなっていきます。

また、アブラムシの出す排泄物はアリやすす病菌などを引き寄せるので、さらなる虫や病原菌発生の引き金にもなりかねません。

アブラムシがついてしまったら、水をかけて洗い流すが、塗れた布などでふき取りましょう。

殺虫剤を使うと手を汚すことなく安心です。

アブラムシは反射光を嫌う性質があるので、植物の根元にアルミホイルなどのきらきらしたものを置いておくと予防になりますよ。

 

カイガラムシ

カイガラムシは白くて小さな害虫です。

そのため、カイガラムシが植物の葉にたくさんつくと、葉に白いぽつぽつがあるように見えます。

葉の模様のように見えて気づきにくいですが、アブラムシ同様、樹液を吸って木を弱らせるだけでなく、そのの糞も他の虫や病気の原因にな流ので、見つけたらすぐに駆除しましょう。

カイガラムシは幼虫であれば、殺虫剤などで駆除できますが、成虫になると身体を覆う殻が邪魔をして殺虫剤が効きにくくなります。

成虫が大量に発生している場合は、枝ごと切り落とすか、ブラシなどでこすって落としましょう。

水を勢いよくかけて落とすのも効果的です。

 

すす病

すす病は、すす病菌と呼ばれるカビが、植物の葉や枝についてススのように黒く腐らせてしまう病気です。

すす病菌が繁殖する原因は、主に植物についたアブラムシやカイガラムシなどの排泄物です。

そのやめ、すす病を防ぐには、まずは植物に虫がつかないようにすることが大切です。

虫がついてしまった際には、すす病が進行しないように、すぐに害虫を駆除しましょう。

また、湿気の多い場所を好むため、風通しがよい場所に置くことも大切です。

もし、すす病が広がってしまった場合は、その部分を切り落とします。

すす病になってしまうと、見た目が悪くなるだけでなく、植物全体が枯れてしまうこともあるので注意しましょう。

 

コバエ

植物にコバエが発生してしまうと、部屋の中も飛び回るので、虫嫌いにはたまったものではありません。

観葉植物に寄生するコバエは主に「キノコバエ」と「チョウバエ」の2種類で、家の中にわくコバエはだいたいこの2種類だと言われています。

キノコバエは有機用土や有機肥料に含まれる養分をエサに繁殖するので、土の中に大量の卵を生みつけ、大量発生してしまう恐れがあります。

チョウバエは湿気を好むので、観葉植物の周りで発生した場合は、受け皿の溜水が原因かもしれません。

コバエが発生してしまった場合は、どちらのコバエか種類を確認し、その原因を突き止める必要があります。

肥料を与えすぎていないか、土がじめじめしていないか。受け皿に水が溜まっていないかなどを細かくチェックしましょう。

コバエは網戸の隙間からも侵入してくるので、網戸に虫を寄せ付けないスプレーなどをしておくと良いかもしれません。

また、土に卵を生みつけられていることを考えて、土を入れ替えることも考えましょう。

 

正しい管理を行って、幸福の木で福を招こう!

幸福の木はインテリアとしておくことで、お部屋のイメージや運気をかえることができるアイテムです。

何か部屋に飾りたいときや運気を上げたいときにおくと良いでしょう。

しかし、ほかの観葉植物に比べると少し繊細な部分もあるので、育てる環境はしっかりとこだわることが大切です。

プレミアガーデンでは、高品質な観葉植物を数多く取り揃えています。さらに、レンタルも行っているので、初心者でも気軽に観葉植物を生活へ取り入れることができるでしょう。

この機会にぜひ観葉植物を育ててみてください。