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サボテンの植え替え方法|失敗しないやり方や時期を紹介

サボテンの植え替えは、健康な成長を促し、長く楽しむための重要な作業です。この記事では、サボテンの植え替えに必要な知識から、手順、注意点まで詳しく解説します。初心者の方でも、この記事を参考にすれば、安心して植え替えに挑戦できます。

サボテンの植え替えの必要性

サボテンは、成長に合わせて新しい土壌や鉢が必要になります。適切な時期に植え替えを行うことで、サボテンの健康な成長を促し、より長く楽しむことができます。

サボテンは、成長に伴い根が鉢の中に張り巡らされ、次第に現在の鉢が狭くなってきます。鉢が狭くなると、根が十分に伸びることができず、水や養分を吸収しにくくなり、生育が阻害されてしまいます。また、古い土壌は栄養分が不足し、根腐れや病気の原因となる場合もあります。そのため、サボテンの健康な成長を維持するためには、定期的な植え替えが不可欠です。

植え替えのサイン

植え替えが必要なサインはいくつかあります。例えば、鉢の底から根が出ている、鉢の排水穴から根が出ている、鉢の表面に根が張り出している、成長が止まっている、葉の色が薄くなっている、指で揺らすとぐらぐらするなどが見られる場合は植え替えのサインです。これらのサインに気づいたら、早めに植え替えを行うようにしましょう。 また、サインが見られなくても、1年~2年に一度は植え替えをしてあげると、サボテンが成長しやすくなります。

サボテンの植え替えの適切な時期

サボテンの植え替えに最適な時期は、気温が安定している春と秋です。この季節は、サボテンが活発に成長する時期であり、植え替えによるダメージを最小限に抑えられます。また、気温が低すぎず高すぎないため、根が傷つきにくく、新しい環境に順応しやすいと言えるでしょう。

春と秋が最適な理由

春は気温が上がり、サボテンが活動を始める時期であり、秋は気温が下がり、サボテンが休眠状態に入る前の時期です。どちらもサボテンの生育が活発な時期であり、植え替えによるストレスを最小限に抑えられます。また、春と秋は、気温が安定しているため、根が傷つきにくく、新しい環境に順応しやすいと言えるでしょう。

夏や冬の植え替えは避ける

夏は気温が高く、土の温度も上昇するため、根が傷つきやすく、植え替え後の活着も遅くなります。また、冬は気温が低く、サボテンが休眠状態に入っているため、植え替えによるダメージが大きくなり、枯死するリスクもあります。 そのため、植え替えをするのは春か秋の時期に行うと良いでしょう。

サボテンの植え替え準備

サボテンを植えかえる場合に必要な道具やおすすめの土と鉢について紹介いたします。

必要な道具と材料

サボテンの植え替えに必要な道具は、以下の通りです。

  • 新しい土
  • サボテンに合った肥料
  • 鉢底石・鉢底ネット
  • 軍手・鋏
  • 割りばし
  • 新聞紙など床を汚さないためのもの

鉢や軍手などは100円ショップでも揃えられます。

おすすめの用土と鉢の選び方

用土は、水はけが良く、通気性の良いものがおすすめです。赤玉土、鹿沼土、軽石などを混ぜて使うのが一般的です。鉢は、サボテンのサイズに合ったものを選び、排水穴がしっかりあるものを選びましょう。観葉植物の植え替えの際は、鉢を一回り大きいものにするのが一般的ですが、サボテンをあまり大きくしたくないという場合は、鉢は同じサイズのものでも構いません。

初心者の方は、ホームセンターや100均などでサボテン用の土を買うと間違いがありません。肥料がすでに入っている土もありますので、その場合は追加の肥料も不要です。見た目が気になるという方は、土の上に化粧石を置いてあげると見た目が良くなります。

サボテンの植え替え手順

サボテンを植え替える手順は、以下の通りです。

  • 割りばしで鉢の周りをほぐし、サボテンを取り出す
  • 傷んだ根があればハサミで切り取る
  • 新しい鉢に、鉢底ネットを鉢底穴の上に置く
  • 鉢底石と新しい土を鉢の3分の1入れる
  • 鉢の中にサボテンを植えて、充分な土を入れる
  • 割りばしなどで土を整える

サボテンは植え替える前には1週間以上水やりを控え、土を乾かしておきましょう。しっかりと乾かしておかないと、土の重さで根が切れてしまう可能性があります。

サボテンの種類によっては、根に毒があり、根が切れた後に出てくる液で手が荒れてしまう可能性がありますので、必ずゴム製の手袋などをして植え替えをしてあげてください。

古い鉢からの取り出し方

古い鉢からサボテンを取り出す際は、根を傷つけないように注意が必要です。鉢の底を軽く叩いたり、鉢とサボテンの間に割りばしや竹串を差し込んで、サボテンをゆっくりと鉢から抜きます。サボテンが鉢に張り付いている場合は、無理に引っ張らず、根を傷めないよう注意しましょう。

根と土の処理

根の状態を確認し、傷んでいる部分や腐っている部分は切り取ります。根を切り取った後は、切り口に殺菌剤を塗布して、乾燥させます。古い土は、根から丁寧に落とします。根についた土を落とす際も、根を傷つけないように優しく行いましょう。

新しい鉢への植え付け方

新しい鉢に、サボテンを根がまっすぐになるように立てて入れます。鉢の淵からサボテンの根元まで、2〜3cmのスペースをあけて、用土を隙間なく入れます。用土を入れたら、軽く押さえて、サボテンを固定します。 植え替え後、サボテンはしばらくの間、直射日光を避けて、風通しの良い場所に置きましょう。水やりは、用土が完全に乾いてから行い、根腐れを防ぐように注意してください。

植え替え後のサボテンの管理

では、植え替え後はどのように管理していけばよいのでしょうか。ここでは、サボテンを植えかえた後の管理方法を紹介いたします。

水やりの留意点

植え替え後は、根が新しい環境に馴染むまで、しばらくの間は控えめにします。1週間程度は水やりをしないようにしましょう。用土が完全に乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えましょう。ただし、根腐れを防ぐため、水やりは控えめに行い、用土が湿った状態が続くのを避けてください。

日光管理と置き場所

植え替え後は、直射日光を避けて、風通しの良い場所に置きましょう。サボテンは、直射日光に当たると、葉焼けを起こしたり、乾燥しやすくなってしまいます。また、風通しの悪い場所に置くと、蒸れて、病気にかかりやすくなるので注意が必要です。

傷んだ根の処理法

植え替えの際に、根が傷んでいる場合は、腐っている部分を取り除きましょう。根が腐っている部分は、茶色や黒色に変色し、触ると柔らかく、腐敗臭がする場合があります。腐っている部分を切り取るときは、清潔なハサミやナイフを使用し、切り口を消毒しましょう。傷んだ根をそのままにしておくと、腐敗が進行し、サボテンの生育に悪影響を及ぼす可能性があります。

サボテンの植え替えでよくある失敗

サボテンを植えかえる際によくある失敗を紹介いたします。

タイミングを誤る

サボテンの植え替えは、成長期の春か秋に行うのが最適です。夏は暑さで根が傷つきやすく、冬は寒さで生育が鈍るため、避けるべきです。適切な時期に植え替えを行うことで、サボテンの生育を促進し、健康な状態を保つことができます。

根を傷つける

植え替えの際に、根を傷つけないように注意することが重要です。特に、古い土を落とす際や、根を新しい鉢に植え付ける際には、優しく扱うようにしましょう。根を傷つけると、サボテンの生育が阻害され、最悪の場合、枯れてしまうこともあります。

植え替え後すぐに水をあげてしまう

植え替え後は、根が新しい環境に馴染むまで、しばらくは注意が必要です。特に、水やりは1週間ほどあけて行い、用土が完全に乾いてから与えるようにしましょう。また、直射日光を避け、風通しの良い場所に置くことが大切です。

植え替え前の土をそのまま使ってしまう

植え替え時に前の鉢に入っていた土は雑菌などが繁殖している可能性があり、植え替えの際に根が傷ついている状態で雑菌の多い土をそのまま使ってしまうと、サボテンの成長を阻害してしまう可能性があります。

そのため、植え替えの際は新しい土を使い、前の土は処分しましょう。

サボテンの育て方の基本

サボテンは水やりの頻度が少なく、観葉植物を育てるのが初めてでも育てやすい植物です。

しかし、砂漠に生えているからといって水やりをしなければ当然枯れてしまうため注意しましょう。ここでは、サボテンの育て方の基本をご紹介いたします。

置き場所

サボテンは、日当たりの良い場所を好みます。直射日光に当てても問題ありませんが、夏の強い日差しは葉焼けを起こす可能性があるため、レースカーテン越しに光を当てるなど、工夫が必要です。また、冬は寒さ対策として、室内に取り込むか、霜が当たらない場所に移動させるようにしましょう。

また、風通しを良くしようとクーラーなどの冷たい風が常に当たる場所に置いてしまうと傷みやすくなりますので注意しましょう。

水やりの頻度と量

サボテンは乾燥に強い植物ですが、全く水を与えないわけではありません。水やりの頻度は、季節や気温、用土の種類、鉢の大きさなどによって異なります。一般的には、用土が完全に乾いてから、たっぷりと水を与えるようにしましょう。ただし、過湿は根腐れの原因となるため、鉢底から水が流れ出るまで水を与えるのは避け、水やり後は、鉢の中に水が溜まっている場合は、すぐに捨ててください。

夏の管理方法

夏場は湿度が高く日光も強くなりますので、直射日光が当たらない場所で、風通しの良い場所で育てるようにしましょう。水やりは土が完全に乾いてから、鉢から水が出るくらいたっぷりとあげると良いでしょう。

午前中や昼間に水やりをすると、気温が上がった際に鉢の内部が蒸れてしまい、根腐れの原因となりますので、夕方の涼しくなったタイミングで水やりをしましょう。

冬の管理方法

冬場は5度を下回るような場合は室内で育てるのがおすすめです。窓辺に置いておくと、外気の寒さでサボテンが枯れてしまう可能性がありますので、なるべく暖かい場所に鉢を移動させましょう。

サボテンは冬は成長を止める休眠期に入るため、水やりの頻度をおとし、月に1回程度充分に水をあげるだけでいいでしょう。

病害虫対策

サボテンは比較的病害虫に強い植物ですが、カイガラムシやアブラムシが発生することがあります。定期的に株の状態を観察し、虫を見つけたら、早めに対処しましょう。薬剤を使用する場合は、サボテンの種類や生育状況に合わせて適切なものを選び、使用方法を守って使用してください。

サボテンの植え替えに関するよくある質問

ここでは、サボテンの植え替えに関するよくある質問を紹介します。

鉢からサボテンが抜けない!

鉢の底に排水穴がない、または穴が詰まっている、鉢と根がくっついているなどの理由が考えられます。割りばしなどで鉢と根をはがすようにほぐしてあげると良いでしょう。無理やり引っ張ると根が傷ついてしまうため、鉢の側面を軽く叩いたり、鉢底に水を入れてしばらく置いてから、根を傷つけないように注意しながら優しく抜きましょう。それでも抜けない場合は、鉢を割って取り出すことも検討しましょう。

棘が痛くて触れない……

サボテンの棘は鋭く、触ると危険です。軍手や厚手の布などを使い、棘に注意しながら作業しましょう。軍手を重ねる、ゴム製の固い手袋や皮手袋をして対応する、新聞紙を重ねて持つなどの方法が有効です。

棘が細かく、取れやすい品種の場合は、スポンジなどの柔らかいものを介して触れると良いでしょう。

植え替えの後に水やりをしてしまった……

植え替え直後に水やりをしてしまうと、根腐れしてしまう可能性があります。水やり後はしばらく様子を見て、根腐れしてしまっているようだったら胴切りして植え替えをすることで復活させることができます、胴切りとは、腐った部分を切り取って健康な部分だけ残す方法です。

胴切りは以下の方法で行います。

  • 消毒したカッターナイフで腐ってしまった部分を切る
  • 消毒のために切り口を乾燥させる
  • 根が出てきたら土に植える
  • 植え替え後は水やりをしない

参考:https://prrr.jp/note/green/2290/

ただし、サボテン全体がぶよぶよしてしまっている場合は残念ながらもとには戻らないため、諦めるしかありません。

表面が茶色くて木のようになっているけど大丈夫?

表面が茶色くなり、木のように固くなっているものは、木質化(木化)と言います。光合成をする範囲を狭め、エネルギーを温存するためにサボテンが行う反応です。一部が木のようになっていても、根が元気であれば枯れてしまっているわけではないので、そのままで大丈夫です。

木質化は「茶膜があがる」とも呼ばれ、趣があるとして木質化した状態を好む人もいます。木質化もデザインの一つとして楽しめるため、植え替えの際に根が腐っていないか確認し、そのまま育ててあげましょう。木質化は比較的年数が経ったサボテンに表れますが、若いサボテンに表れている場合には置き場所が悪いために起こっている可能性もありますので、置き場所の環境を改めてみると良いでしょう。

サボテンを大きくしたくないんだけど植え替えは必要?

サボテンを大きくしたくない場合でも、植え替えは必要です。植え替えをしないと、根腐れをおこし枯れてしまう原因にもなりますので、長くサボテンを楽しむためには植え替えをしましょう。

大きくしたくない場合には、今の鉢と同じ大きさの鉢に植え替える、2年に1回など、植え替えの頻度を落とすと良いでしょう。サボテンは植え替えの際に根を乾かしますので、その時に元の鉢をきれいに洗い、天日干しをして消毒しておけば同じ鉢を使いまわしても良いでしょう。

サボテンがひょろひょろと細長くなってしまった!

サボテンが細長く曲がって生えてしまうのは、「徒長(とちょう)」と呼ばれる現象です。日光不足が原因で、日光の当たる場所を探して細長く伸びてしまいます。サボテンを置く場所を日光に当たる場所に変えてあげることが大切です。

長くなってしまった姿が嫌なら、胴切りをして正しく育ててあげると良いでしょう。

まとめ

サボテンの植え替えは、適切な時期と方法で行えば、難しいものではありません。

ただし、植え替え後の管理方法を間違えると根腐れの原因になってしまいますので、注意が必要です。間違えてお水をあげてしまった場合には、胴切りなどで対処しましょう。

この記事を参考にして、あなたのサボテンを元気に育ててあげてください。